今回の名曲レビューは初めての試みになるのですが、カバーソングを取り上げたいと思います。

『JUDY AND MARY 15th Anniversary Tribute Album』に収録されている”真心ブラザーズ”による『ドキドキ』です。

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カバーソングって、皆さんはどんなイメージをお持ちですか? 好きですか?

僕は結構カバーソングって好きなんですけど、カバーソングブームもあって、正直”ハズレ”も多くなっていて、アルバムで1曲くらい”当たり”があれば良いかなと思ってます。

カバーソングって、大きく分けて3つのパターンがあると思います。①完コピタイプ、②歌唱重視型、③アレンジタイプですが、圧倒的に③アレンジタイプに“当たり”が多い気がします。

①完コピタイプは自分の音楽的ルーツだったり、敬愛するアーティストのカバーですね。本作でいうと”いきものがかり”の『クラッシック』なんかはそうですね。特にアレンジし過ぎずに、好きな曲をカバーして、アーティスト自身が楽しんでいる感じです。歌唱や楽曲がハマっている時なんかは”当たり”になるケースがありますね。古い楽曲なんかは音質向上なんかで音源としてありがたくなるケースもあります。

②歌唱重視型はアーティストの歌唱レベルが高く、自分の好きな曲を選んで解釈して歌うケースです。楽曲自体は完コピに近いケースもあれば、歌唱がより際立つようにアコースティックやピアノ演奏でのアレンジにしているケースも多いです。カバーの頻度が高いアーティストがたくさんのアルバムを量産してますね。例えば、男性なら”徳永英明”、”平井堅”、”クリスハート”、女性なら”May J”、”JUJU”、”Beni”なんかがその典型でしょうか。カバーするアーティストのファンには良いんでしょうけどねえ、正直つまんないカバーが多いです。まあ、”Beni”の英語でのカバーは一捻りして、面白いカバーもありましたし、”JUJU”のカバーでもGLAYの『Beloved』やMy Little Loverの『Hello Again』なんかは秀逸だと思いましたけどね。

最後の③ですが、大胆にアレンジを変えたりして、時には名曲をぶち壊したとか、批判もされるパターンですが、個人的には、これこそアーティストに期待したいカバーかなと思います。

以前に購入した『What's Cover?』というオムニバスアルバムが好きで、(現在、廃盤のようなので中古ショップで探して欲しいですね)”石井竜也”の『君といつまでも』は”米米Club”を彷彿させる大胆で夜っぽいカバーで楽しませてもらいましたし、それよりも何よりも、原曲を超えた感があるのが”なおと”の『あの素晴らしい愛をもう一度』。日本のフォークソング史における超名曲をここまで変え、しかも原曲のフックをしっかり押さえているのは見事だと唸らされました。ちなみに”なおと”っていうのは現ナオト・インティライミです。このカバーだけで彼が凄い才能を持っていることが良くわかります。

前置きが長くなりましたが、『JUDY AND MARY 15th Anniversary Tribute Album』において、③アレンジタイプで最も楽しませてくれたのが、”真心ブラザーズ”の『ドキドキ』です。

正直、”Judy And Mary”の原曲もなかなか良いんですけど、あえてレゲエ調にして、原曲のメロディの良さを引き立てているように思います。完全に自分たちのオリジナルのように楽しみながら演奏しているのが、凄いと思います。

なかなかカバーソングを取り上げる機会は少ないと思いますが、ついでに感動したカバーを挙げておくと・・・

・SCANDAL 『大阪Lover』・・・大阪イメージが更に増幅されていて、特徴的なツインボーカルが楽しめます。僕はこのカバーで彼女たちの音楽を見直しました。
(収録アルバム 『私とドリカム』)

・真心ブラザーズ 『これが私の生きる道』・・・今回と同様に完全に自分たちの楽曲にしています。
(収録アルバム 『Puffy Covers』)

・BECCA 『Friends』・・・レベッカの超有名曲のハードロックアレンジの強まったカバー。完コピに近いですが。
(収録アルバム 『Tokyo-O-ing』)

・Little Whisper 『キセキ』・・・カバーの申し子による大胆なカバー。原曲よりもしつこくなくて良い?
(収録アルバム 『SWEETS HOUSE ~for J-POP HIT COVERS CANDY~』)

いずれも原曲と同等、それ以上の輝きのあるカバーだと思います。

P.S.・・・絶対抜けモレがありそうだなあ。また思い出したら紹介します。今回は外しましたが、海外だとカバーの名曲は更に一杯あるんですよね。

JUDY AND MARY 15th Anniversary Tribute Album
オムニバス
ERJ(SME)(M)
2009-03-18