今回の名曲レビューは”モーニング娘。”の1999年発表の5th Single『真夏の光線』を紹介します。

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”モーニング娘。”はご存じの通り、現在のアイドルブームの先駆者であり、現在のアイドルの様々な様式を創り上げていったパイオニア的な存在だったと思います。

「ASAYAN」のオーディションから見てきた者からするとやっぱり最初の5人のメンバーこそが”モーニング娘。”なんですよね。”モーニング娘。”としてのピークは現時点では”後藤真希”加入後の『LOVEマシーン』でしょうし、メンバーのキャラクターを活かしたPVなども含め、アイドルの枠を越え、日本の音楽史においても重要な一曲になっていると思いますが、個人的には初期にこだわりたいですね。

5人で『愛の種』のCD50,000枚の手売りから始まり、1998年に『モーニングコーヒー』でメジャーデビュー。3rd Single『抱いてHOLD ON ME!』で初のオリコン1位を獲得するのですが、まだまだ世間的にはTV番組で生まれた企画的なユニットというイメージだったと思います。そして、遂に1999年の『LOVEマシーン』で名実共に日本のトップアイドルグループとして君臨し、飛ぶ鳥を落とす勢いで女性アーティストの様々な記録を更新するのですが、個人的には『LOVEマシーン』以前の楽曲が好みです。

「考えるヒット」で近田春夫さんも指摘されていた、非常に実験的な楽曲で個人的に大好きな『ふるさと』、2nd Album「セカンドモーニング」はアルバムレビューで取り上げても良いくらい、名曲揃いで好きだったんですよね。正直、『LOVEマシーン』以降でも『ザ☆ピ~ス!』、『I WISH』、『歩いてる』など好きな曲はあるのですが、やっぱりこの時期の王道アイドルソングであり、夏を代表する名曲『真夏の光線』を取り上げることにしました。

『ふるさと』のような実験性はありませんし、『LOVEマシーン』のような緻密なアレンジもありませんが、”つんく”のペンによるストレートなアイドルソングとして、名曲として認定したいと思います。

爽やかで芳醇なメロディが素晴らしくて、かなりヘビーローテーションで聴き込んだのですが、発表から16年経った現在でも魅力が一切落ちていないのは凄いですね。

アイドルソングとしての名曲としてだけでなく、夏うたの名曲として、素晴らしい出来の『真夏の光線』は是非、若いファンに聴いて欲しいですね。最近の公演なんかではセットリストに入っているのかな? 『モーニング娘。'15』のファンで知らない方は絶対聴いておきましょう。



セカンド モーニング
モーニング娘。
ZETIMA
1999-07-28