”乃木坂46”の全曲レビューシリーズ第7弾です。前作の”生駒里奈”から”白石麻衣”への衝撃のセンター交代により、”白石麻衣”続投の声が大きかっただけに二期生”堀未央奈”のセンター大抜擢は更にファンに衝撃を与えました。いやあ、このあたりのセンター交代は賛否両論あるでしょうけど、面白かったし、ワクワクしましたよ。

7th Single『バレッタ』(2013年)

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『バレッタ』(表題曲)

「★★★」。なんだろう、非常に変わった曲ですね。僕は最初聴いたときに、今までのシングルにあった”乃木坂46“らしさが後退した感じがして、ちょっとショックでしたね。ラテンぽい感じでメロディ自体は良いのですが、何か違うような感じがなかなか抜けなかったですね。まあ、いろいろと変化を試す時期だったのでしょうけどね。今ではすっかり気に入りましたけどね。トータルで評価すると普通評価かな。インストで聴くと分かりやすいのですが、バックトラックがかなりカッコイイんですよね。一音一音かなり緻密に計算されている感じです。アレンジの”若田部誠”の巧みな技なんでしょうね。作曲はアイドル、アニメ、ゲームなどへの楽曲提供の多い”サイトウヨシヒロ”さんですね。PVは否定派の方が多いですが、まあ、確かにあのエンディングに否を唱えるのは分かる気もしますし、更にセンター交代に加え、曲調の変化など、様々な要素が複雑に絡み合っているような気がします。個人的にはPVは結構好きなんですけどね。「初森ベマーズ」でも大活躍の”手塚とおる”さんとの初共演ですね。

『月の大きさ』(全タイプ収録)

「★★」。テレビアニメ『NARUTO -ナルト-』の主題歌に採用された楽曲です。個人的には”乃木坂46”のディスコグラフィーの中では最低ランクの評価になってしまいますね。うーん、好みもあるんでしょうけど、単調なメロディでアレンジもアニメっぽい、いかにものモノで・・・。あまりにつまらなくて僕はダメですね。(好きな方、ゴメンなさい)PVは時代劇を題材にしていて、メンバーの新たな魅力が発見できたりで、なかなか面白かったのですけどねえ・・・。作曲・編曲は『やさしさとは』、『制服を脱いでサヨナラを…』も手掛けられている”古川貴浩”さんですけどね。僕の耳と彼の作るメロディの相性が良くないのかな?

『私のために 誰かのために』(Type-A収録)

「★★★★★」。”衛藤美彩”、”川村真洋”、”桜井玲香”、”白石麻衣”、”高山一実”のユニット曲ですね。ミドルテンポのバラードですが、これは素晴らしいですね。”杉山勝彦”さんの作曲ですね。本当に素晴らしいメロディが満載で、歌唱もCDで聴く限りは良いですね。まあ、歌の上手いメンバーが多いので、安心感はありますよね。「透明な色」のカップリング投票でも上位でしたね。本来の”乃木坂46”らしいバラードって、こういうミドルテンポの楽曲なんだと思いますね。歌詞も最初は曲に比べると類型的でつまんないなと思っていたんですけど、聴き込んでいくとその歌詞の良さに気づかされましたね。流石です。

『そんなバカな・・・』(Type-B収録)

「★★★★」。これはアイドルソングの王道のような曲なんでしょうかね。ポップで可愛くて、それでいてブリッジのメロディは結構聴かせてくれて好きですね。VIDEO CLIPは好きな方も多いと思いますが、僕もメンバーが楽しそうで大好きですね。DVD目当てでType-Bは買っても良いと思いますよ。さすが”丸山健志”監督って感じです。作曲は”Akira Sunset”さんですね。僕は彼の作るメロディの大ファンなのかもしれませんね。まあ、相性が良いんでしょうね。それでもちょっとサビはシンガロング系でちょっとテンションが下がってしまいますが・・・。何気にこの曲・・・ギターがカッコイイんですよね。

『初恋の人を今でも』(Type-C収録)

「★★★★★」。アンダー楽曲でセンターは”星野みなみ”ですね。これはね、本作では『私のために 誰かのために』と並び、甲乙つけがたいバラードの名曲ですね。『私のために~』は明るくて爽やかな青空系のバラードで『初恋~』は暗くて、哀愁漂う泣きのバラードって感じで棲み分けしてますね。とにかくメロディが良いですし、ムダな部分が一切ないです。僕はこの歌詞も好きなんですよね。酒を飲みながら、歌詞カードを見て聴いていたら、思わず涙が出てしまったこともあります。いやあ、参りましたね。歌詞自体はベタな話なんでしょうけどね、流石の“秋元康”ですね。作曲は”Hiroki Sagawa from Asiatic Ochestra”(佐川 紘樹)さんですね。”三代目J Soul Brothers”や”Flower”(彼が作曲した『白雪姫』は良いねえ)に楽曲提供されています。『命は美しい』も彼の作品ですね。VIDEO CLIPはちょっと音、歌詞と映像の世界観が違いすぎて・・・✕かな。

『やさしさとは』(通常盤収録)

「★★★」。”生田絵梨花”、”中元日芽香”、”西野七瀬”、”能條愛未”、”橋本奈々未”、”松村沙友理”、”若月佑美”のユニット曲ですね。センターは”橋本奈々未”ですね。サビにかけてのメロディが憂いがあって、良いですね。ただ少し奥行きがないかな。もう一捻りしたら、超絶名曲になった気がしますね。その意味でちょっと勿体ない感じがします。先述の”古川貴浩”さんの楽曲ですね。悪くないですが、結構評価されている方も多くて意外な感じがします。

まあ、散々言いたい放題書きましたけど。二曲の名バラード『私のために 誰かのために』、『初恋の人を今でも』と、PVの出来が素晴らしい『そんなバカな・・・』は要チェックですね。あ、『月の大きさ』のアニメサイズが収録されている、アニメ盤も一応、出てます。

個人PVは結構どれも出来が良かったのですが、やっぱり”生田絵梨花”と”佐久間正英”は大感動でした。日本の歴史的名プロデューサー”佐久間正英”さんに対しては個人的な思い入れも強いのですが、その後のNHKのドキュメンタリーも観ましたが、最も完成度が高く、故人を偲んでいるのはこの映像ではないでしょうか。是非、予告編とセットで見て欲しいですね。感動が倍以上になります。







バレッタ
乃木坂46
SMR
2013-11-27


バレッタ【アニメ盤】
乃木坂46
SMR
2013-11-27