今回は久しぶりのアルバムレビューです。世界的人気を誇るHM/HRバンド”Iron Maiden”の1990年発表の8th Album「No Prayer For The Dying」を紹介します。

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”Iron Maiden”との出会いはレンタルCD屋で、たぶん店員で好きな人がいたんでしょうけど、”Iron Maiden”のアルバムがいつも洋楽コーナーに飾ってあって、「なんじゃこのジャケットって・・・」1st Albumのエディを見て、笑いながら、これがメタルなのかって勝手に連想してたんですけど、流石に借りるまでには至らなかったですね。

高校生でバンドを始めた僕は友人の紹介で徐々にメタルの世界に足を踏み入れ、”BON JOVI”の「Slippery When Wet」(というよりはMTVの『Livin' On A Prayer』のPVのカッコ良さ)に衝撃を受け、メタル中心の生活にどっぷり浸かっていくのですが、1986年は、両バンドとも「Somewhere In Time」、「Turbo」という世間一般的には問題作を発表した頃で、音楽誌などでは批判も目にしましたし、最新作を買うよりもバックカタログを最初から買ったほうが良いのかなくらいの認識で優先順位が下がってしまっていたんですね。

大学生になり、バイトも始め、ある程度自分で好きにアルバムが買えるようになり、それから歴史ある、大物HM/HRバンドのバックカタログを揃え始めるのですが、なんで早く聴いておかなかったんだって後悔しましたね。安い輸入盤や廉価版の再発盤なんかを買ってはワクワクしながら聴いてましたね。尚、”Judas Priest”はいずれレビューする機会があると思いますので、これ以上は書かないことにします。

さて”Iron Maiden”ですが、僕が最初に買ったのは結局、レンタルCD屋に飾られていた「Iron Maiden(邦題:鋼鉄の処女)」でしたね。でも最初に聴いた印象は音が軽いなあって感じで、バンドと同名曲の”Iron Maiden”なんか、普通のRock 'n' Rollで「なんかイメージと違うなあ」って思いましたね。でもオープニングの『Prowler』は大好きだったな。その後、聴き込むにつれ、好きになりましたが、ベストではないですね。

その後は名盤との評価が高かった「Powerslave」を買ったのですが、『Aces High』、『2 Minutes To Midnight』はカッコイイなあと思ったのですが、その他の曲がピンとこなくて、大作も僕は苦手で・・・今でも好きなアルバムじゃないですね。

っていろいろと買い揃えていくのですが、アルバム単位で好きって選ぶのが凄く難しいバンドだと思いましたね。アルバムの中でダントツに光っている数曲はあっても、トータルで聴くと個人的には厳しかったですね。初期だと『Piece Of Mind』が好きですが、前半の素晴らしさに比べると、『The Trooper』以降の後半は厳しいかな。

当たり前のように新作が出れば、買うようになり、ようやくアルバム単位でいいなと思うアルバムと出会うことができたのですが、それが今回取り上げる「No Prayer For The Dying」と1993年発表の9th Album「Fear Of The Dark」の2枚ですね。正直、レビューするのをどっちにするかは迷いましたね。間違いなく強力な曲は後者のほうに収録されていると思いますが、平均点以上の佳曲粒揃いの前者を選ぶことにしました。でもどっちも好きなので気になる方は是非チェックして欲しいですね。

前置きが長くなりましたが、レビューいきます。尚、本作ではソングライターとして重要な役割を担っていたギターの”Adrian Smith”が脱退し、元”White Spirit”~”Gillan”の”Janick Gers”が加入した初の作品です。

オープニングの『Tailgunner』です。疾走感もあって、なかなか聴き応えもありますし、Liveなんかでもカッコイイんですけどね。でも”Maiden”にはこの手の曲は他にもカッコイイ曲が一杯あって、『Aces High』、『Prowler』、『The Trooper』、『2 Minutes To Midnight』『Be Quick Or Be Dead』なんかと比べると物足りないし、地味な印象になってしまいますね。

続く2曲目はシングルカットもされた『Holy Smoke』ですね。”Maiden”の中でもポップな部類に入る楽曲ですが、僕は結構好きですね。やや明るめのリフがクセになります。Rock 'n' Rollっぽいんですけど、”Bruce”の歌唱と金属的なギターの音がメタルの世界に止めてくれているような気がします。

ここからがこのアルバムの僕にとっての”ツボ”エリアに入っていきます。

そして3曲目はタイトル曲『No Prayer For The Dying』です。メインソングライターである”Steve Harris”の作品ですね。もの悲しいギターソロでスタートしますが、出だしから”Bruce”の壮絶な歌唱が素晴らしいです。ジワジワとハードになっていく演奏も格好良くて、それでいて主旋律のギターがもの悲しさを増幅させていく感じがします。最後はスピーディーな展開を挟み、エンディングへ向かいます。いやあ、良いですね。たぶん大作主義の曲が好きな方は構成の割に曲が短くて物足りなく感じるかもしれませんが、私にはこれくらいの長さで十分です。構成もしっかりしていて、これは名曲と言って良い出来じゃないでしょうか?

4曲目は『Public Enema Number One』ですね。個人的には大好きな楽曲ですね。泣きのメロディでほど良いスピード感もあって、とにかくカッコイイです。作品のクレジットは”Dickinson, Dave Murray”となっていますが、僕は”Dave Murray”の生み出すメロディが好きなんでしょうかね。どこまで関わっているのはなかなかわかんないんですけどね・・・。次作収録の同クレジットの『Judas Be My Guide』も大好きなんですが、この手のパターンの曲には弱いんですかね。え、似てない?

そして『Fates Warning』です。メロディックでドラマティックでカッコイイですね。それでいて、リズムが聴いていて、軽快さもあります。細かいですがAメロ、Bメロあたりのバックのギターが結構聴かせてくれますね。構成もしっかりしていて、大好きです。ギターソロはまさしく邦題の『悪魔か?神か?』って感じで始まって、その後のツインリードは痺れます。こちらのクレジットは”Harris, Murray”となっていますね。

6曲目は『The Assassin』。『暗殺者』という邦題に相応しい怪しい雰囲気の曲ですね。うまく恐怖感、スリルを曲で現していますね。変拍子でなかなかスリリングな曲なんですが、クセになっちゃいますね。間奏のギターも雰囲気があって良いです。”Steve Harris”単独クレジットの作品ですね。

7曲目『Run Silent Run Deep』です。地味なアルバムにおいて、最も地味な曲かもしれませんが、僕は結構このメロディとリズムパターンは嫌いじゃないですね。

そして”Dickinson, Adrian Smith”クレジットの『Hooks In You』です。軽快で一気に雰囲気を変える感じで、このアルバムの雰囲気に合わないような気もしますが、これはこれでカッコイイですし、アルバムの流れ的には良い位置なのかなって思いますね。さすが”Adrian Smith”って感じの曲ですね。ツインギターも素晴らしいですね。

『Bring Your Daughter... ...To The Slaughter』。Liveでも定番の曲ですね。”Bruce Dickinson”がソロで一人で作り上げ、それを”Iron Maiden”名義で再収録したものですが、深みはさほどないですが、普通に良い曲ですよね。盛り上がります。

そしてアルバムラストの『Mother Russia』。大作っぽい感じなんですが、5分強の曲です。ロシアというよりはややオリエンタルなムードのメロディで始まり、重いリフ、リズムが刻まれ続ける中、”Bruce”が熱唱をしていきます。中盤の構成もなかなか聴かせてくれますし、悪くないです。

捨て曲は一切ないですね。まあ、曲単位で選ぶなら次作収録のタイトルトラック『Fear Of The Dark』が一番好きかもしれませんけどね。(ドニントンでのLive Versionが鳥肌モノ)

でもアルバムなら「No Prayer For The Dying」かなあ。

尚、「Fear Of The Dark」を最後に”Bruce”が脱退し、元”Wolfsbane”の”Blaze Bayley”が加入するのですが、彼の歌唱に対する批判が大きかったですが、曲は結構良かったのでまだ聴けてましたよ。でも”Bruce”が復帰してからの「Brave New World」が超絶つまんなくて、僕はダメですね。その後、バンドはドンドン大きくなっていきますし、アルバムも某専門誌でも高評価を連発してますが、僕には全然ピンと来ないですね。まだまだ過去のバンドって感じでもないので、彼らには起死回生の曲をお願いしたいですね。やっぱり重要なのは曲のクオリティですよ。

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