今回の名曲レビューは”Dragon Ash”の1998年発表の2nd Single『陽はまたのぼりくりかえす』を紹介します。

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”Dragon Ash”は音楽性を説明するのが凄く難しいバンドですね。でも一貫してカッコイイ音楽を演り続けているのは尊敬しますね。

4th Single『Let yourself go, Let myself go』がJapanese Hip/Hopのスタンダードとなり、大々的にブレイクしたのがきっかけで知ったのかな? なんかその前に『陽はまたのぼりくりかえす』は知ってたような気もするけど・・・。記憶が曖昧ですね。

でもCDTVに出たときに『Let yourself go, Let myself go』で”KJ”がマイクを逆さまにして歌っていたり、Bassはずっと無表情で立ち尽くしていたりとかなりパンキッシュな精神を持ったバンドだなって思ったのは良く覚えてますね。

その後、”Dragon Ash”は時代の寵児のような感じで、『Grateful Days』、『I LOVE HIP HOP』を同時リリースし、前者は初のオリコン1位を記録し、その後発表した、名盤との誉れ高き、3rd Album「Viva La Revolution」が180万枚ものビッグセールスを記録し、一気にトップアーティストの仲間入りをします。

個人的には『陽はまたのぼりくりかえす』と並ぶ、大名曲でAOR的な普遍的なメロディが嬉しい『Life goes on...』、「2002年FIFAワールドカップ」のテーマソングとなったスピードチューン『Fantasista』はいずれもオリコンで2週連続1位を記録します。変化が激しく、オリコン1位常連のアーティストがたくさん存在する中で2週連続1位を2回続けるのは凄いですし、勢いと曲の良さがあってこそ、なんでしょうね。

その後、”Dragon Ash”はミクスチャーロックを表明しているだけあって、今までの楽曲とはまた違う味わいを持つロックテイストだったり、渋いカントリー風味や、オーガニックな路線など、様々な音楽的チャレンジを続けています。

”KJ”こと”降谷建志”はアイドル的な人気を博していましたが、頑なに父親”古谷一行”の存在を隠し、ロック、パンク的な生き方を貫いていて、男の僕から見ても凄くカッコイイっすね。

でも音楽的にはやっぱり好きな曲とそうでない曲のバラツキが個人的には大きくなってしまいますね。あまりにバラエティ豊富なディスコグラフィーを持つ彼らなので、仕方ないことなんでしょうけどね。

『陽はまたのぼりくりかえす』は”Queen”の『We Will Rock You』の冒頭のドラム部分を用いているのは有名ですが、そこにスクラッチを入れ、現代版にチューンアップしているのも良いですが、ややフォークっぽい木訥で叙情的なメロディラインが堪らないですね。そこに”KJ”の変幻自在のVo、Rapが乗り、シングルとしては異例の7分強の楽曲ですが、全く飽きることなく、聴けるのも凄いですね。尚、本作はベストアルバムの人気投票で1位を獲得したそうです。(”Dragon Ash”のファンとは珍しく好みがあったな・・・。)

個人的にはいまだにHip/Hop系の音楽は鬼門なのですが、その良さを教えてくれた意味でも”Dragon Ash”は重要なバンドですね。最新作「The Faces」はかなりハードロックの方向性に寄った路線ですが、メロディも充実していて、相変わらずカッコイイですよね。

あまりオーガニックな方向へ行かれるとちょっと困っちゃいますが、次のアルバムも期待ですね、Liveも一度行ってみたいな。絶対カッコイイよね。

The Best of Dragon Ash with Changes Vol.1
Dragon Ash
ビクターエンタテインメント
2007-09-05


The Best of Dragon Ash with Changes Vol.2
Dragon Ash
ビクターエンタテインメント
2007-09-05