今回のアルバムレビューは”Chroming Rose”の1992年発表の3rd Album「Pressure」を紹介します。

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日本のHM/HRの歴史において、”Helloween”が与えた影響は非常に大きく、分家のような”Gamma Ray”は別にして、次々と”Blind Guardian”や”Heaven's Gate”のような”Helloween”フォロワーが生まれ、一大”German Metal”ブームが巻き起こったのはメタルファンなら、十分にご存じのことでしょう。若干毛色の違うポップメタルの”Pink Cream 69”や個性たっぷりのベテラン”Rage”、ハードなRock 'n' Rollを聴かせる”Thunderhead”など、バラエティに富んだ音楽性を持つバンドも多く現れましたね。”Destruction”、”Kreater”、”Sodom”に代表される”German Thrash”もなかなかの人気でシーンを盛り上げてましたね。

<”German Metal”関連の過去レビュー>

”Helloween” 「Better Than Raw」
http://burning.doorblog.jp/archives/44234505.html

”Gamma Ray” 「Sigh No More」
http://burning.doorblog.jp/archives/45581627.html

”Blind Guardian” 「Tales From The Twilight World」
http://burning.doorblog.jp/archives/43975899.html

”Pink Cream 69” 「Pink Cream 69」
http://burning.doorblog.jp/archives/43765966.html

でも個人的に一番はやっぱり”Helloween”直系のメロスピ系が好みですね。”Helloween”フォロワーの中で好きなバンドは沢山あるのですが、あまりにアルバムの出来はチープで、アルバムでも1曲しか良くないってレベルのバンドが結構多いんですよね。

例えば・・・

”STS 8 Mission”・・・2ndの『Better Place』でしょう。1stの『Mighty Call』か『Lost Command』も良いけど、本流の”German Metal”じゃないね。

”Helicon”・・・『Fight For Your Fame』かな。(個人的には『Black & White』も大好きですが、”Metal”というほど、ハードではないか・・・)

”Reactor”・・・1stの『Reactor』も悪くないけど、2ndの『Mti'S』でしょうかね?(しっかしタッピング下手だね)

”Flying Skull”・・・1stの『Nightwalk』じゃない・・・ってキリがないですね。

※流石に、この辺のアーティストの曲はYou Tubeで探しても全然出てこないなー。

暴走しちゃったので、話を戻しますが、”Helloween”フォロワーで非常に完成度の高いアルバムとして一番に思い出すのは”Heaven's Gate”の「Livin' In Histeria」でしょうね。(またの機会にレビューします)

今回は”Chroming Rose”を取り上げますが、輸入盤屋でデビュー作「Louis XIV」が評判になっていて、僕も買いに行きましたね。確かに『Louis XIV』、『Power And Glory』なんて名曲もありましたね。反面、ヨーデルの曲もあったりでなんじゃこれ?って感じもありましたけどね。でも2nd「Garden Of Eden」は結構お気に入りでしたよ。ちょっと音質が良くなかったですが、『Heroes Of The Modern World』、『Integration』、『Babylon』、『Garden Of Eden』のような名曲もあって、佳曲『Hell In My Eyes』、バラード『Music Is The Gate』もなかなかの出来で愛聴してましたね。更に”Tommy Hansen”プロデュースというのも良いですよね。

でも個人的に”Chroming Rose”と言えば3rd Album「Pressure」かなあ。でも、このアルバム、”German Metal”マニアからは頗る評判が良くないんですよね。まあ、バンドの音楽性の変化については閉鎖的なファンが多いし、僕自身も似たようなところはありますが、「Pressure」は名プロデューサー”Flemming Rasmussen”によるプロデュースにより、過去のアルバムと比べるまでもないほどに、音質も向上して、メロスピではない曲も多く収録されていますが、スルメのように聴けば聴くほど、美味しいメロディが満載で、これはこれで普通にカッコイイと思いましたけどね。

ではレビュー行きますね。

01.『Under Pressure』。ミディアムテンポのカッコイイ曲なんですけど、”German Metal”、”メロスピ”系のアルバムのお約束のスピードメタルでないのもあって、アルバムの評価を落とす大きな要因になっていると思います。僕も最初に聴いたときはショックを受けましたが、2回、3回と聴いているとそのメロディの良さで好きになってましたね。

02.『Never Ending Nights』。01同様にミドルテンポの楽曲です。結構うねる感じのヘヴィな曲ですね。でもメロディがしっかり効いていて、格好良くて、結構好きですね。

03.『Metamorphic Dreamer』。アメリカンロック的なメロディを持つ、ミドルテンポの楽曲ですね。こちらもなかなかメロディが充実しているんですよね~。でも流石にスピード命みたいなメロスピファンに冒頭からのミドルテンポ3曲は「こんなのジャーマンじゃね~」って拷問のような感じだったのかもしれませんけどね。でも普通に良い曲ですよ。

04.『Skyline of the World』。来ました! キラーチューンですね。彼らの一連のメロスピ曲の中でもスピーディーでダントツにカッコイイですね。B級感も一切なくて、素晴らしい楽曲ですね。僕はやっぱりコレかな。これが1曲目でインストの前奏がついて、もう2曲ほど、スピードチューンが配置されていれば名作と呼ばれた可能性も高かったような気もしますね。



05.『They Will Always Find a Reason』。”Chroming Rose”の新機軸となる楽曲が盛りだくさんの本作でも最も素晴らしいなあと感じた新たな楽曲の一つですね。スローなスタートではありますが、重いリフから曲調が一気に変わり、その後も重いリフが刻まれる中、徹頭徹尾、素晴らしいメロディが奏でられ、僕はこれもキラーチューンとして認定しておきたいですね。個人的には04.『Skyline of the World』より好きかも・・・。



06.『The Snake』。ギターのリフ主体でストレートでカッコイイ曲ですね。ライブなんかで盛り上がりそうな印象的なコーラスのフレーズもあって、結構好きです。ギターソロもなかなか良いですよね。

07.『They Want More』。薄味のメロディで重目の曲ですね。急にサビでメロディが入ってきて展開しますが、個人的にはそのメロディがあまりに変態的であんまり好きな曲ではないですね。久しぶりに聴いたけど、やっぱりヘンな曲。

08.『You Can't Lie Anymore』。暗い感じのスタートで始まります。その後も延々とリフが繰り返されていきますが、サビはガラッと変わりますね。サビの後ろのギター、ギターソロはなかなか格好いいですね。途中で語りが入ったりしますが、ちょっとホラー映画っぽい作りなんですかね。

09.『Price of My Life』。キレの良いリフがなかなか良い感じでメロディアスなギターフレーズが心地よいですね。ちょっとサビのメロディが弱いかな。

10.『Temple of Shelter』。確かアルバムの仮タイトルになっていた記憶がありますが、メロディアスで構成力のある楽曲ですね。

11.『Fire in Your Eyes』。確かこの曲はボーナストラックでしたよね。ボーナストラックにするにはあまりに勿体ない極上バラードですよね。前作のバラード『Music Is The Gate』も悪くなかったけど、こっちのほうがよりメジャー感があって、全体的にスケールアップしていて良いよね。確かに本編とのギャップも大きいので、アルバムから外されたのは理解できますけどね。でもアルバム最後のこの素晴らしいエンディングは本アルバムの価値を上げている気すらしますね。



後半が弱いですが、メジャー感のあるサウンドで、全体的に重めの印象ながらも、充実したメロディがキラリと輝く、なかなかの好盤と言えるのではないでしょうか? 純然たる捨て曲はないと言って良いと思いますね。Voの”Gerd Salewski”の成長も大きいですよね。1st、2ndの時の線の細さはほとんど感じないですよね。

残念ながら、メンバーチェンジを繰り返し、バンド自体は2001年に活動休止となります。本作をきっかけに大きく羽ばたいて、メジャーの扉をノックできそうだったのにね。なんか色々と勿体ないバンドですね。僕は好きでしたよ。

プレッシャー
クローミング・ローズ
EMIミュージック・ジャパン
1992-09-30


エデンの秘密
クローミング・ローズ
EMIミュージック・ジャパン
1991-03-27


ルイ14世
クローミング・ローズ
EMIミュージック・ジャパン
1993-02-24