今回のアルバムレビューは”My Little Lover”の1995年発表の1st Album「evergreen」を紹介します。

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ようやくって感じなんですけど、”My Little Lover”のレビューを書きます。僕は”小林武史”さんの制作された楽曲、プロデュースも大好きなんですけど、それ以上に”Akko”さんの声が結構好きなんですよね。歌って、歌唱力や表現力も勿論大事だと思いますけど、僕自身はやっぱり声の魅力が一番大事かなって考えています。

”藤井謙二”さんの曲に合ったコンパクトでピタッとハマるギターフレーズも好きで、聴き所になっていると思ってます。

”My Little Lover”のレビューを書くにあたって、CDラックにずっとしまっていた「evergreen」を何年ぶりでしょうか、引っ張り出して来て、改めて聴き直しました。

やっぱり名曲揃いの名作ですよね。うっすらコンセプトアルバムっぽいトータル感も良いですよね。

01.『Magic Time』:可愛らしい感じのポップソング。小粋でフレンチポップっぽい雰囲気で”Akko”さんの声に合ってるような感じがしますね。「チクタク・・・」のフレーズが可愛いし、耳に残りますね。ブリッジの辺りのメロディがなかなかカッコイイっす。

02.『Free』:こちらも01同様に可愛い感じのポップソングですね。サビがキャッチーで「AXIA」のCMソングにも起用されたのも納得です。この辺りの可愛さを曲に詰め込むのって、すごく難しいと思うんですけど、”Akko”さんの声の魅力と編曲の上手さなんでしょうかね。好きな人とのデート前の女子のウキウキ、ドキドキの心境っていうんでしょうか、この感覚を味あわせてくれるポップスって、意外に少ない気がしますね。(その意味で男受けを狙いすぎているのかな? 女子はピンと来ないのかな?)

03.『白いカイト(Album Version)』:J-Popのスタンダードナンバーと言えるキラキラの極上ポップソングですね。メロディ展開も考え尽くされていて、非常に素晴らしい出来になっていると思います。残念ながら、オリコン最高位は11位止まりでしたが、18週ものランクインを果たした素晴らしい楽曲ですね。意外に評価されていない楽曲のような気がします。本当に良い曲ですよ。尚、Album Versionってなってますが、Singleとの違いがあまりわかんないです。



04.『めぐり逢う世界』:ポップソングが続きましたが、しっとり系のメロウな曲ですね。メロディのセンスの良さが素晴らしいですよね。サビ前からサビあたりの流れにグッと胸を鷲掴みにされますね。低音部分の声の魅力も良いですよね。美しいシンセサイザーソロと変則ドラムのパートもなかなか小癪な仕上がりだと思います。尚、本作は”Akko”さんが作詞に参加されてますね。

05.『Hello, Again ~昔からある場所~』:先日の「MUSIC FAIR」のレビューでも書きましたが、本当に素晴らしいバラードだと思います。Aメロ~サビに至るまで、一音たりともムダな音のない、完璧な曲だと思います。”Akko”さんの切なさがたっぷり詰まった声が本当に素晴らしいです。正直、たくさんの歌手にカバーされたりもしてますけど、この声の魅力を上回れないバージョンが多くて、どうしてもオリジナルに戻ってしまいますね。これは後生に伝えられるべき、名曲だと思いますね。いやー素晴らしい。1995年のオリコン年間チャートで6位、ミリオンも記録していますが、それ以上に評価されるべき名曲だと思いますね。今更かもしれませんが、これは必聴ですよ。尚、作曲クレジットは”藤井謙二”さんと”小林武史”さんになっていますが、元々”藤井”さんの作っていた曲の後半のサビを足したのは”小林”さんらしいですね・・・ふーん。

【感想】 MUSIC FAIR(2015年11月14日放送分)
http://burning.doorblog.jp/archives/46002484.html



06.『My Painting』:05までがアナログで言うとA面って感じですかね。ポップで軽快な曲ですね。このアルバムの中では普通っぽい雰囲気ですが、トラックを良く聴くとバックのリズムギターがなかなか激しい主張をしているのは面白いですね。かなり音量は抑えられてますけどね。

07.『暮れゆく街で』:ここまでの雰囲気を一変させる、終始暗めのバラードナンバーですね。アルバムの中でも少し浮いている感じもします。アレンジも徹底的に音数を減らして、もの悲しさを強調しつつ、ホーンが悲しさをより強調してますね。尚、作詞は”Akko”さん一人で手掛けられています。

08.『Delicacy(Album Version)』:リズムが強調されたミドルテンポのナンバーです。ダンサブルというよりは哀愁が漂う感じの楽曲ですね。サビのメロディはキャッチーでなかなか良い曲だと思いますね。

09.『Man & Woman』:こちらは軽快でポップでキャッチーなデビューシングです。でも構成はかなり工夫されてますよね。僕は2nd、3rdに比べると曲のクオリティは少し落ちると思ってますが、これもスタンダードナンバーと言って良い仕上がりじゃないでしょうかね。好きな人も多いと思いますね。最後のサビ前の早口の部分は”Mr.Children”の『名もなき詩』をちょっと思い出しました。

10.『evergreen』:タイトルトラックが最後という綺麗なエンディングですけど、ミドルテンポの爽やかな感じの曲ですね。メロディもまあまあですかね。少しインパクトには欠けると思いますけど、このアルバムの雰囲気には合っていると思いますし、そんなに曲自体は悪くないですよ。

「re:evergreen」はどんな感じで来るんでしょうかね? メンバーは”Akko”さん一人ではありますが、楽しみですね。

evergreen
My Little Lover
エイベックス・エンタテインメント
2008-05-01


re:evergreen
My Little Lover
トイズファクトリー
2015-11-25