久しぶりにアルバムレビューです。”Billy Joel”の1985年発表のベストアルバム「Greatest Hits Volume Ⅰ&Ⅱ」(邦題:ビリー・ザ・ベスト)を紹介します。

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本来アルバムレビューでベストアルバムを紹介するのは反則技だと思うのですが、オリジナルアルバムだけでは紹介しきれない至極の名曲がたっぷりあるアーティストなので、今回は敢えてメチャクチャ聴き込んだこのアルバムを紹介させて頂きます。

”Billy Joel”については説明不要のスーパースターじゃないかなと思いますが、念のため少し補足しておきますね。

彼はNY生まれで1971年に「Cold Spring Harbor」でソロ・デビューするのですが、このアルバムは、所属レコード会社による勝手な判断で録音テープの再生速度を上げられてしまい、全く別人のような歌声で発表されるという恐ろしい逸話があります。本人は勿論、このレコード会社のやり方に対して、不信感を持ち、更に不本意な内容となり、しかもヒットすることもなく、人間不信で鬱病となり、自宅に引き籠りがちになってしまうのです。

その後、”Bill Martin”と名前を変え、クラブでライブを中心に活動しますが、「Columbia Record」と契約を結び、1973年に2nd Album「Piano Man」で再デビュー。表題曲『Piano Man』がスマッシュヒットを記録し、セールス的にも成功を収めるのです。

その後もコンスタントに作品をリリースしていった彼は名作との呼び声の高い1978年発表の6th Album「52nd Street」で遂に全米1位を獲得。1978年のビルボードの年間アルバムチャートでも1位となり、グラミー賞の「最優秀アルバム賞」と「最優秀ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞」の二部門を受賞と、大成功を収めます。

その後もヒットを連発し、全世界でのレコードセールスは1億枚を超えると言われます。

僕が当時購読していた「FM Station」のラジオ雑誌では読者人気投票でずっと1位だったんですよね。それがきっかけでいつかチェックしようと思って、ようやくチェックしたのがこのベストアルバム「ビリー・ザ・ベスト」だったんですよね。

ではレビュー行きます。

<Disc 1>

01.『Piano Man』:冒頭のハーモニカから最高ですよね。メロディも素晴らしいし、シンプルなピアノを中心に構成された一切の虚飾もない、ストレートで芳醇なメロディが堪能できます。歌詞も良いよね。こんなお店、ピアノマン、自分にも欲しいな。紛うことなき名曲です。聴かずに死ねない名曲の一つと言って良いでしょう。



02.『Captain Jack』:雄大で明るくも一筋縄ではいかないメロディが楽しめる佳曲。地味だけど、味わい深いですね。

03.『The Entertainer』:カントリー風味を少し感じるリズミカルで軽快な曲。とはいえ、メロディもなかなかの出来ですよね。キーボードの音色がクセになる感じもあります。

04.『Say Goodbye to Hollywood』(邦題:さよならハリウッド):”佐野元春”さんなんかは相当影響を受けているような感じの曲ですよね。都会的な冷淡さを感じるメロディと”Billy”の熱いVoがうまく絡み合ったなかなかの仕上がりです。いやーカッコイイよね。

05.『New York State of Mind』(邦題:ニューヨークの想い):ジャジーな感じのしっとりとしたバラード。このメロディ、”Billy”の歌唱から醸し出されている哀愁がモノ凄いんですよね。いやあーこれも名曲だよね。間奏のホーンも良いよね。ブリッジの展開も素晴らしいね。大人の男は絶対に聴いておくべき曲じゃないかな。



06.『The Stranger』:最初の口笛と終わりの口笛もそうですけど、大人の哀愁を感じざるを得ない名曲ですね。でも実際の曲の本編はロックっぽいハードな流れで進行していくんですけど、途中のメロウなパートを挟んで、まロックなパートへ戻り・・・その展開も魅力的ですね。日本の1970年代のディスコブームでは本作が人気だったそうですが、当時はこういう曲で踊ってたんだね。



07.『Scenes from an Italian Restaurant』(邦題:イタリアン・レストランで):早口の畳み掛けるようなVoと軽快なサックスとピアノが心地良い佳曲ですね。ピアノソロもなかなかです。

08.『Just the Way You Are』(邦題:素顔のままで):今更、説明の必要もない、エバーグリーン的な名曲です。教科書とかに載るレベルの名曲ですよね。メロディ構成とか完璧で何も言うことがないですよね。一縷の隙もない、完璧な楽曲のひとつでしょう。



09.『Movin' Out (Anthony's Song)』:ブルージーな感じがある、カッコイイ曲ですね。サビ部分での歌唱が特徴的でハマっちゃいますね。これも文句なしの名曲、素晴らしいね。



10.『Only the Good Die Young』(邦題:若死にするのは善人だけ):軽快でキャッチーで明るくて、楽しい曲。ギター片手にサクっと演奏する感じの楽曲ですね。個人的にはこの曲結構好きなんです。



11.『She's Always a Woman』:美しいメロディで淡々と進む感じの佳曲。ちょっと和んじゃう感じです。

<Disc 2>

01. 『My Life』:こちらも名曲ですねえ。軽快なリズムと素晴らしいメロディでノリノリになっちゃう楽曲ですね。”Billy”のVoも良いよねえ。ブリッジ部分の展開もメロディ構成も素晴らしいね。こちらも聴かずに死ねないなあ。



02. 『Big Shot』:結構、重めのリズム重視の曲なんですけどね。それでも十分にキャッチーだし、サビの展開が良いフックになっているんですよね。このリフパターンは印象的で良いねえ。

03.『Honesty』:個人的には”Billy Joel”の楽曲の中では一番好きかな。もうね、”EAGLES”の『Hotel California』とか、”The Beatles”の『Hey Jude』とかと並ぶ、「世界遺産」レベルの大名曲だと思いますね。このメロディと出会って、もう30年近く経ってますけど、未だに感動できます。海外盤ではこれが外されて、『Don't Ask Me Why』が収録されているんですけど、バカじゃないって思っちゃいますね。海外のベスト盤って日本人の感覚と違うのが結構ありますけどね。なぜ、よりによって『Honesty』を外すのか、不思議???



04.『You May Be Right』(邦題:ガラスのニューヨーク):軽快で「Rock 'n' Roll」のスタンダードナンバーっぽい曲ですね。悪くないですね。

05.『It's Still Rock and Roll to Me』(邦題:ロックンロールが最高さ):こちらもタイトル通りの「Rock 'n' Roll」ナンバーですね。曲は普通っぽいけど、サックスソロが良いね。

06.『She's Got a Way』:なかなかのクオリティを持つバラードナンバーです。メロディも充実していますし、素直に良い曲だと思いますね。

07.『Pressure』:ハードなタイプの曲ですが、メロディもしっかりと効いていて、なかなかの手応えがある楽曲だと思いますね。僕は結構好きです。



08.『Allentown』:ミドルテンポのメロディアスな楽曲ですね。後半のコーラス部分がなかなか良いですね。佳曲って言ったところでしょうか。

09.『Goodnight Saigon』(邦題:グッドナイト・サイゴン~英雄達の鎮魂歌):これも沁みるねえ。邦題の「鎮魂歌」っていう言葉が分かるような分からないような・・・でも重めのバラードでサビの部分の壮大感が良いよね。

10.『Tell Her About It』(邦題:あの娘にアタック ):軽い感じのポップなアップテンポチューン。小洒落た感じがあって、爽やかな曲ですよね。ウキウキ感がありますよね。なかなかの佳曲ですね。

11. 『Uptown Girl』:CMなどでも採用されているアップテンポの名曲ですね。明るくて、爽やかでこちらも素晴らし楽曲ですね。名曲と言って良いでしょう。



12. 『The Longest Time』:ドゥーワップのフォーマットで制作されている楽曲ですね。メロディもコーラスも素晴らしくて、個人的には大好きな曲ですね。やっぱり良いね。



13.『You're Only Human (Second Wind)』:本作のために制作された新曲。ホーンとコーラスが印象的なリズミカルな楽曲ですね。サビ前のメロディも悪くないですけどね。

14. 『The Night Is Still Young』:こちらも本作のために制作された新曲です。落ち着いたムードというか、やや暗い感じの楽曲ですね。

どうですか? 聴かずに死ねないレベルの名曲が沢山あり過ぎて、凄いですよ。”Billy Joel”は名曲が多すぎて、ベストアルバムを選ぶのが妥当だと思っているんですけど、それでもモレがありそうです。

個人的にはやっぱり『Honesty』がダントツで好きです。『Piano Man』、『The Stranger』、『My Life』、『Just the Way You Are』などの芳醇な素晴らしいメロディに圧倒されますよね。

やっぱり”Billy Joel”は凄いね。

”Billy Joel”は1993年発表の「River of Dreams」以降、ライブ主体での活動となり、念願の”Elton John”との共演を果たします。私生活ではアルコール依存症、鬱病などで入院をしたり、交通事故を度々起こすなど、不安定な状態が続きます。

ポピュラー音楽からの引退を表明し、クラシック音楽の領域でアルバム「Fantasies & Delusions」をリリースしたりもしますが、2007年には久しぶりとなる新曲『All My Life』を発表し、全米No.1を記録します。


最近もライブでの活動がメインになっていますが、歴史に残るスーパースター、ポップメーカーの”Billy Joel”も御年66歳。一度ライブ行ってみたいんですよね。

ビリー・ザ・ベスト
ビリー・ジョエル
Sony Music Direct
2003-11-06