今回は特集記事です。”My Little Lover”の「re:evergreen」を取り上げてみたいと思います。

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名盤「evergreen」の後継となる作品「re:evergreen」については、久しぶりにドキドキする感じもあって、期待感一杯でしたね。期待が大きくなりすぎていて、間違いなく、期待ハズレに終わりそうな感じがプンプンしていたのですが、驚くほど、素晴らしい内容で感動しました。今回、特集記事でひとこと書いてみたいと思います。

【Review】 My Little Lover evergreen
http://burning.doorblog.jp/archives/46016955.html

【感想】 MUSIC FAIR(2015年11月14日放送分)
http://burning.doorblog.jp/archives/46002484.html

01.『winter songが聴こえる』:これは素晴らしい曲ですね。”My Little Lover”らしい名曲が久々に聴けたのではないでしょうかね。「冬の名曲」の仲間入りしそうな感じもしますね。唯一の「evergreen」の弱点と言えるツカミの弱さを挽回するメロウで最高の曲ですね。もうこの段階でアルバムにのめり込んでしまいそうになります。

02.『pastel』:一瞬、歌い出しのところが、『Man&Woman』を想起させて若干戦略的な匂いがしたのですが、暗めではありますが、十分にメロディアスな楽曲で聴後の感想は随分違ったモノになりましたね。可愛らしい、大人のラブソングって雰囲気を感じますね。

03.『星空の軌道』:しっとりした感じでややヘンテコなメロディが楽しめる柔らかいタッチの楽曲ですね。包み込まれるような雰囲気がありますね。やっぱり”akko”さんのVoが良いね。20年の歳月を感じさせない透明感が素晴らしいね。

04.『今日が雨降りでも』:ちょっと速度が上がりますね。ちょっと『YES~free flower~』を思い出す感じですが、良いメロディでこちらも和んじゃうなあ。良いよね。

05.『バランス』:「evergreen」では『Hello, Again ~昔からある場所~』の位置にある曲で、こちらもバラードですね。流石に名曲と比べると可哀想ですが、大人っぽい感じがする、悪くないバラードですよね。間奏部分のシンセの響きがなかなか荘厳で良いですね。

06.『夏からの手紙』:ガラッと明るい感じのポップな曲調の楽曲です。明るくなりきれない、リズムに乗りきれない感じも”My Little Lover”らしくて微笑ましいですね。

07.『舞台芝居』:ちょっとムーディーな感じの始まりなんですけど、”akko”さんのVoがそういった雰囲気をぶっ飛ばしてくれますね。バックトラックは結構アダルトな作りのアレンジが施されているんですけどね。独特のバランスで組み立てられていますね。かなり変わったメロディ展開ですが、クセになる感じが良いですね。ちょっと演歌っぽい臭めのメロディなんですけどね、なんでこんなに爽やかに仕上げられるのかが不思議。

08.『送る想い』:せつないバラードナンバーですね。”akko”さんのひしゃげた感じの高音が良いフックになってますね。ちょっと淡々と進む感じでもう一捻り欲しかった気もしますが、まずまずですね。

09.『ターミナル』:何度も聴いてきて、既に名曲っぽい雰囲気が出てきましたね。ちょっと「evergreen」の名前のアルバムには相応しくない曲なんじゃないかなと思ってた部分もありましたが、いやあこの流れだとしっくり来ますね。堪らないですね。

10.『re:evergreen』:『evergreen』と対比されるべき曲だと思いましたが、ちょっとタイプが違う楽曲でしたね。エンディングへ至る流れはまさしく『evergreen』の雰囲気でしたね。いやあーこういうタイプの曲はジワジワ沁みてくるんだよね。

名作の続編的なアルバムって、世の中で一杯リリースされていますが、名作を超えることはまずないし、逆に名作に泥を塗りかねないケースも多いので、不安だったのですが、こんなに素晴らしいアルバムと出会えるとは思わなかったなあ。流石、”小林武史”さんです。

”akko”さんのVoは魔法のように昔のままの”みずみずしさ”を保ちながら、歌唱法は成熟した感じでこちらも素晴らしいですね。

リプロデュースされた「evergreen+」は若いファン向けなんでしょうけど、僕のような古参のファンにとっても、20年の歳月で変わった部分と変わらない部分を確認する上でも、オリジナルの良さを再認識する意味でも、したたかな計算があるように思いますね。

いろんな意見があって当然だと思いますが、ネットで見る限り、僕と同様に好意的なレビューが多いのは嬉しいですね。ただ古参のファンの方のレビューばかりで、若い方のレビューが凄く少ないと思いましたね。

「evergreen」を知らない世代がこのアルバムをどう捉えるかが大事だと思います。こういった音楽が時代にどうハマるのかは分かりませんが、このクオリティなら、新規ファンを獲得することも可能だと思いますが、どうなんでしょうかね?

正直、「evergreen」を超えたか聴かれると、悩むところですが、続編の名に相応しい、粒揃いの素晴らしい楽曲で長く楽しめそうな、質の高いアルバムになっていると思います。

僕は『winter songが聴こえる』の素晴らしさに感動しましたし、新たな代表曲の誕生が聴けて嬉しいなあ。

正直、”My Little Lover”は「evergreen」で既に完結したようなイメージを持っていましたが、まだまだ凄い音楽を聴かせてくれそうですね。

これからの”My Little Lover”に改めて期待したいですね。

P.S.「懐古主義」で終わってしまうにはあまりに勿体ない、力のこもった「出来」のアルバムだと思います。是非、「evergreen」を知らない若い方にこの世界観を味わって欲しいなあ。

re:evergreen
My Little Lover
トイズファクトリー
2015-11-25