今回の名曲レビューは”テレサ・テン”の1987年発表の「トーラスレコード」移籍後の6th Single『別れの予感』を紹介したいと思います。

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いやー、”深川麻衣”さんの卒業発表を受けて、何を紹介しようかなあと考えたのですが、”テレサ・テン”の大名曲を取り上げることにしました。

”テレサ・テン”は台湾出身で14歳でプロデビュー、その後、主演映画も制作され、女優としても活躍。21歳の時に日本での歌手活動をスタートさせます。

当初はアイドル歌謡的な路線で売り出そうとしたそうですが、失敗し、演歌歌謡曲路線へ変更し、”猪俣公章”作曲の2nd Single『空港』が大ヒット、日本レコード大賞新人賞を受賞します。

しかしながら、当時は日本と台湾の国交が断絶されていたこともあって、入国に際するパスポートがインドネシアのものであったことが問題視され、1年間の国外退去処分を受けることになります。

その後、香港に拠点を移した彼女は当時の中国で大人気となり、その影響力の高さから、中国政府が”テレサ・テン”の歌を放送禁止にするなど、「アジアの歌姫」として、スターとしての輝きを増していきます。

日本国内では約5年間のブランクがありましたが、再デビューを果たし、「トーラスレコード」からリリースされた『つぐない』が大ヒットを記録します。



この歌も良いよねえ。尚、日本有線大賞も受賞していますね。

作詞:”荒木とよひさ”、作曲:”三木たかし”によるコンビの楽曲は強力で、同じコンビで制作した更に『愛人』も大ヒットし、「紅白歌合戦」にも出場します。



更に『時の流れに身をまかせ』は200万枚を超える大ヒットを記録します。



この歌も素晴らしいですね。演歌の枠を超えた名曲ですよね。元職場の先輩が男なんですけど、艶っぽく歌っていて、大爆笑させられた記憶がありますね。

アメリカ「タイム誌」の「世界7大女性歌手」の一人にも選ばれ、油の乗りきった、彼女の歌手としてのピークに発表されたのが『別れの予感』です。

勿論、作詞:”荒木とよひさ”、作曲:”三木たかし”によるコンビの楽曲です。



芳醇で哀愁タップリのメロディに、切なすぎる歌詞、更に表現力豊かな”テレサ”の歌唱もあって、素晴らしい名曲になっていると思います。

何よりも”三木たかし”さんの素晴らしいメロディがヤバイですね。以前に彼の作品を取り上げたのは1曲だけですが、”前川清”さんの『花の時・愛の時』も素晴らしい名曲ですよね。

【名曲】 前川清 『花の時・愛の時』
http://burning.doorblog.jp/archives/45923124.html

「演歌」と言ってしまえば「演歌」なんでしょうけど、”三木たかし”さんの書く曲はもっと普遍的な魅力を感じるんですよね。「AOR」っぽいエバーグリーン的な曲の雰囲気が堪りません。

”荒木とよひさ”さんの歌詞も凄いですよ。是非、しっかり読んで欲しいレベルの出来です。

残念ながら、彼女は42歳の若さで死去。

没後、20年が経ちましたが、昨年はメモリアルコンサートが開かれるなど、「アジアの歌姫」の楽曲はいまだに多くのファンを魅了し続けています。今日は”テレサ・テン”の至極の歌をリピートしながら、日本酒を飲もう!

テレサ・テン 40/40~ベスト・セレクション
テレサ・テン
ユニバーサル ミュージック
2015-05-06


テレサ・テン DVD-BOX アジアの歌姫
テレサ・テン
USMジャパン
2009-05-13