今回の名曲レビューは”FLYING KIDS”の1994年発表の10th Single『風の吹き抜ける場所へ(Growin' Up, Blowin' In The Wind)』を紹介します。

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”FLYING KIDS”はVoの”浜崎貴司”さんを中心とした7人組ファンクバンドです。

元々、東京造形大学の学生バンドだった”FLYING KIDS”のデビューのきっかけになったのは、当時TBS系列で放送され、大人気を博した、伝説の番組「平成名物TV・三宅裕司のいかすバンド天国」、通称「イカ天」ですね。

「イカ天」は社会現象となり、「新語・流行語大賞」の大衆賞を獲得しちゃうんですよね。でも関東ローカルだったし、番組ディレクターが麻薬所持で逮捕されるなど、実質2年くらいの放送だったんですけどね。

たくさんのバンドを輩出しています。

”JITTERIN'JINN”、”たま”、”BEGIN”、”BLANKEY JET CITY”、”マルコシアス・バンプ”、”人間椅子”などがこの番組をきっかけにデビューを果たしてます。

”JITTERIN'JINN”、”BEGIN”、”人間椅子”はレビュー候補で大好きですね。

こうやってみると実験性の高いバンドや音楽、王道系など、バリエーションに富んでますし、J-Popの歴史への貢献度は相当大きいと思いますね。

”FLYING KIDS”は初代グランドキング(5週勝ち抜き)となり、1990年に1st Single『幸せであるように』をリリースします。

話題性もあり、1stこそ、オリコン最高位14位とチャート的にも健闘しますが、その後は45位、72位、圏外と苦戦を続けます。

まあ、ファンクが音楽のメインストリームになるのは難しいでしょうけどね。その後、”FLYING KIDS”は歌謡曲のカバーをリリースしたり、ポップ路線に転換していきます。

そこで彼らにとっての最大のヒットシングルが誕生します。それが今回ご紹介する『風の吹き抜ける場所へ(Growin' Up, Blowin' In The Wind)』です。



これがね。素晴らしく、良い曲なんですよね。

雄大でスケール感のあるメロディに包み込まれ、南国の彼方へトリップするような感覚になります。彼らのベースでもあったファンクっぽい要素も上手く使われていて、本当に心地良い曲ですね。

「丸井」のCMソングにも起用されていましたね。オリコン最高位こそ17位止まりでしたが、売上枚数は約18万枚とスマッシュヒットとなります。

その後もセンスの良い楽曲をリリースしてましたし、他バンドとの差別化も出来ていたように思いますが、1998年に解散。その後、メンバーはそれぞれソロでの活動を展開していきますね。

”浜崎貴司”さんは俳優としても活躍されていて、ドラマ、CMなんかでも味があって良いですよねえ。

2007年には再結成を発表し、現在に至りますが、マイペースで活動されているようで、良い意味で力が抜けた良いサウンドで、これからも期待したいですね。

彼らの全盛期はまだまだこれからと信じたいな。

BEST OF THE FLYING KIDS これからの君と僕のうた
FLYING KIDS
ビクターエンタテインメント
1998-02-11




FLYING KIDS NOW!~THE NEW BEST OF FLYING KIDS~
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ビクターエンタテインメント
2008-02-01


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2004-12-08