2015年10月以来となる、”乃木坂46”の全曲レビューシリーズの第16弾です。いつも封を開ける時の楽しみにしているメンバー写真は今回はType-A~Dの4種類を購入したんですけど、それぞれ“桜井玲香”、”斎藤ちはる”、”齊藤飛鳥”、”伊藤純奈”というラインアップでした。なかなか良かったですね。(後から通常盤も購入しました)

14th Single 『ハルジオンが咲く頃』(2016年)

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『ハルジオンが咲く頃』(表題曲)

「★★★★」。

”深川麻衣”の最初で最後のセンターに相応しい佳曲と言って良いでしょう。「★★★★★」にならなかったのはメロディの出来かなあ? 

基本的な構成は以前にも書いた通り、『気づいたら片想い』に近いと思います。作曲・編曲を手掛ける”Akira Sunset、APAZZI”らしい曲だと思います。『気づいたら片想い』をポジティブなメロディにした感じなんでしょうけど、十二分に良い曲だと思います。

MVも以前にレビューした通りですけど、”深川麻衣”の最後のメッセージが強烈過ぎて、未だに涙が滲んできます。卒業ソングという感じではありませんが、徐々に慣れてきましたね。特筆すべきは”秋元康”さんの歌詞でしょうねえ。”深川麻衣”を的確に捉えていて、本当に凄いですね。

「愛は与えるものと 君を見て思った」

「花の名前なんてそんなに知らないよ だけど君のことはずっと覚えてる」

凄いよねえ。僕はメロディ・曲重視の音楽ファンですけど、この歌詞は良いねえ。歌詞にメロディが負けているのが「★★★★」の理由でしょうね。

【乃木坂46】 全曲レビュー⑧~『気づいたら片想い』
http://burning.doorblog.jp/archives/45377298.html

【乃木坂46】 『ハルジオンが咲く頃』 MVフル 限定公開中!
http://burning.doorblog.jp/archives/46987277.html

『遙かなるブータン』(全タイプ共通)

「★★★」

”生田絵梨花”、”伊藤万理華”、”衛藤美彩”、”齋藤飛鳥”、”堀未央奈”、”若月佑美”によるユニット曲ですね。組み合わせの趣旨が今ひとつよく分かりませんけど、”乃木坂46”にしては珍しいタイプのオリエンタルなムードを感じる曲調ですね。その意味で冒険している曲かなとも思います。

Aメロは今ひとつですけど、Bメロ~サビのメロディはかなり良い出来ですし、サビでのコーラスの入れ方なんかも良いですね。聴き込むと評価が上がるタイプの曲だと思います。個人的に”ha-j”さんのちょっと尖った印象的なアレンジは大好きなんですけど、今回は細かい技は確認できますけど、非常に手堅いアレンジというイメージです。

作曲は”ツキダタダシ”さんですね。”AKB48”グループ、”ももいろクローバーZ”など、アイドル楽曲を手掛けられているイメージがあります。”SKE48”の『1! 2! 3! 4! ヨロシク!』も手掛けられてますけど、なかなか良い曲だし、僕はコッチのほうが好きかも・・・。

『強がる蕾』(Type-A収録)

「★★★」

”深川麻衣”のソロですね。”西野七瀬”のソロに近いバラードですけど、フォークっぽい雰囲気があって、凄くポジティブな印象を受けるメロディですね。こうして改めてソロで聴くと”深川麻衣”の声って、なかなか特徴的で可愛くて良いですね。

メロディラインもなかなか良いですね。こういうシンプルな曲のほうが、迫りつつある「別れの場面」には沁みるような気がします。作曲クレジットは”大貫和紀、河原レオ、高木龍一”となっていますが、”AKB48”の”チーム8”の『汚れている真実』にも同一のクレジットがありますので、ソングライティングチームなんでしょうか? アレンジはお馴染みの”Carlos.K”さんですね。このアレンジがあったからこそ、ちょっと古臭いフォークっぽい曲が最先端の音楽として仕上がっているように思います。

MVも”まいまい”の性格の良さが滲み出ていて、良かったなあ。最後の点灯したテレビが海で浮いているのは印象的なシーンですね。

ライブで聴くと、もうちょっと点数は上がってきそうな気がしますね。アコースティックセットでやって欲しいね。

『急斜面』(Type-B収録)

「★★★★★」

”白石麻衣”、”橋本奈々未”、”松村沙友理”の「御三家ユニット」の曲ですね。既にフライング気味にコメントしましたけど、これは文句なしの「★★★★★」ですね。気持ち的には★5つでも足りないくらいです。

【乃木坂46】 『急斜面』が神曲の予感
http://burning.doorblog.jp/archives/47054903.html

個人的に過去「★★★★★」をつけた”乃木坂46”の楽曲は合計で23曲もあるんですけど、その中でもトップクラスに好きですし、大名曲ですよ。個人的な趣味で申し訳ないですけど、僕が一生聴き続けるであろう『ロマンティックいか焼き』、『何もできずにそばにいる』、『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』といった高品質の楽曲群と比較しても見劣りするどころか、上回るレベルだと思います。スコーンと曲が入ってくるのは本当に凄いです。

作曲クレジットの”FURUTA、Yasutaka Ishio”って何者でしょうか? 凄い才能ですね。編曲の”重永亮介”さんは『ロマンティックいか焼き』以来のアレンジになるのかな? やっぱりこの人の音作りは凄いですね。

ラストのサビ前のドラムの入り方、間奏のギターソロ、ラストの”まいやん”の「大好き~」にせよ、いずれも完璧なタイミングでココしかないって感じでバッチリとツボを押してくれる感じがします。本当に素晴らしいですね。

マジでライブで聴きたい曲ですね。

『釣り堀』(Type-C収録)

「★★★★★」

”西野七瀬”の4曲目となるソロ曲ですね。

過去の”西野”のソロ曲はハズレ無しなので、安定感がありますね。バラード系の曲ばかりなのはどうかと思いますけど、彼女の声にも合ってますし、今回の楽曲は彼女の個性に一番ハマっている感じがします。

今までのソロ曲も『ひとりよがり』が★5つで『ごめんね ずっと…』、『もう少しの夢』が★4つと安定していますね。比較論的に採点は「★★★★★」にしましたけど、大名曲『急斜面』と比べると差はありますが、『ひとりよがり』と比べると同じくらいかな。普通に良い曲ですね。なかなか飽きずに楽しめる味わい深いメロディラインが良いです。

『不等号』(Type-D収録)

「★★★」

アンダー楽曲ですね。最近のアンダー曲も哀愁漂うメロディを持つ曲が多いですね。個人的には好きなタイプの曲調なので良いんですけどね。このところ、アンダーメンバーがさほど入れ替わっていないことも影響しているのかな、久しぶりに『扇風機』、『13日の金曜日』のようなポップな曲も聴きたいところではありますけどね。

尚、フロントはセンターの”ひめたん”を”きいちゃん”、”らんぜ”が挟み、”ゆったん”、”ひなちま”の5人が務めていますね。中盤のEDMっぽい部分はライブではロングにして、ダンスパートを入れても面白そうですね。

作曲・編曲は『立ち直り中』以来となる”福田貴史”さんですね。曲調は全然違いますね。”AKB48”グループ以外にも”JUJU”の隠れた名曲『ただいま』の作曲もされてますね。(これは何度も書いているような気がするなあ、でも『ただいま』は長く楽しめる佳曲ですよね)

”ろってぃー”の声が耳に残る一方、センターの”ひめたん”の声が意外に目立たないのが不思議ですね。『君は僕と会わない方がよかったのかな』もそうでしたけど、レコーディングすると声が目立たないのかな。

MVはまずまずの仕上がりですね。ラストはちょっと切ないですけどね。みんなコンディションも良くて、可愛かったね。Dance&Lipシーンでの歌衣装は『命は美しい』に似てるけど、なかなか良いね。

『憂鬱と風船ガム』(通常盤収録)

「★★」

”秋元真夏”、”生駒里奈”、”井上小百合”、”桜井玲香”、”高山一実”、”星野みなみ”によるユニット曲ですね。なるほど、カップリングで選抜メンバーは全員2曲参加で公平に割り振ったってことなんですかね。ふーん。

アイドルっぽさ全開のキラキラしたアレンジが逆に”乃木坂46”では新鮮な気もしますけど、中途半端な印象ですね。曲の出来自体は最近の”乃木坂46”っぽい、メロディアスなミドルテンポのナンバーで曲自体の出来は悪くないけど、評価は少しシビアになっちゃいましたね。『急斜面』や『釣り堀』のような素晴らしい曲と比較しているんだから、ちょっとマヒしているんだとは思いますけどね。13th Single『太陽ノック』収録の『制服を脱いでサヨナラを…』以来の「★★」ですね。厳しい言い方ですけど、ちょっと置きにいった曲といった、ネガティブな印象を受けちゃいましたね。

Bメロ~サビの展開のメロディ構成は結構好みなんですけどね。爽やかで流麗なのは良いんですけど、フックがやや弱いですね。『初恋の人を今でも』以来の”星野みなみ”センターなんで期待しましたが、どうせなら、PVの『お願いマイハート』くらい振り切ったほうが彼女の個性が活きた気がしたなあ。

”作曲クレジットは”HIROTOMO、Dr.Lilcom”の共作となってますけど、”Dr.Lilcom”は”AKB48グループ”の楽曲を手掛けられているみたいですが、そんなに採用もされてないので、よく知りませんね。アレンジは”Akira Sunset”さんとのコンビも多い、”APAZZI”さんですね。

個人PVはとりあえず1周観ましたけど、Type-Aの”深川麻衣”のドキュメントは涙腺にヤバイ仕上がりでしたね。しかし、平日の静岡での卒業ライブは参戦するのは難しいなあ。特に繁忙期だしねえ。行きたいけど・・・運営からの正式な発表を待ちましょうか。

しかし今回の個人PVは名作揃いでヤバかったですね。勿論、ピンと来ない作品もありますけど、全体的にはレベルが高いと思いました。

Type-Bだと”桜井玲香”が一番好きかな。”伊藤かりん”、”伊藤純奈”、”能條愛未”も好きです。”西野七瀬”は可愛すぎて、映像云々を語るどころじゃないので、反則です・・・好きですけどね。

Type-Cだと”生駒里奈”が一番ですかね。”斉藤優里”、”佐々木琴子”、”山崎玲奈”も良いね。

Type-Dだと”深川麻衣”が一番良かったかな。”中田花菜”、”松村沙友理”、”若月佑美”も好きですね。

今回は本職の役者さんを絡めてドラマっぽい作りにしているものも多かったですね。みんな演技が上手くなっているね。歌モノが少なかったね。

相変わらず全体的なクオリティは高いですね。でもやっぱり”深川麻衣”のためのシングルだね。ちゃんと主役にしてあげるって、結構難しいし、それを立派に体現している”深川麻衣”って凄いですよね。

僕はまだまだ”まいまい”のことを十分理解出来てなかったなと反省しましたね。勿論、卒業は寂しいけど、性格の良さを筆頭に、いろいろとスペックも高いので、今後が楽しみでもありますね。個人PVを観て、幸せになって欲しいなと本気で思いました。あんなカフェあったら、絶対に通うよね。









ハルジオンが咲く頃
乃木坂46
SMR
2016-03-23