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「TBSチャンネル」で放送している番組なんですけど、地上波で放送されるのをTVの番組表で発見して、予約して観ました。

「TBSチャンネル」 AKB48裏ストーリー
http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/item/v2374/

実はこのシリーズはいずれも地上波の深夜で放送していたのを録画して観てます。”田野優花”、”北原里英”の回も面白かったけど、今回の”込山榛香”は圧巻の出来でしたね。

いやー年甲斐無く、テレビの前でボロボロ泣いちゃいましたよ。

僕自身も”こみはる”こと”込山榛香”さんについては、「AKBINGO!」などのTV番組でちょこっと見たくらいですけど、「腹黒」、「あざとい」キャラというのは知ってました。でもビジュアル的にもそんなに気になる存在ではなかったですね。でもとりあえず過去のドキュメントも面白かったので、期待してましたよ。

15期生だと僕は「AKB48の今夜はお泊まりッ」の感想でも書きましたが、”谷口めぐ”ちゃんが気になる存在ですけど、最近は”AKB48”は勿論、各支店の若手メンバーなんかは全然チェックしきれていないですね。

【感想】 AKB48の今夜はお泊まりッ
http://burning.doorblog.jp/archives/45668214.html

最近、”SKE48”や”NMB48”が歌番組でパフォーマンスしていても、知らないメンバーが居たりしますもんね。(流石に”AKB48”の選抜は分かりますけど、15期くらいになると顔と名前が一致しないメンバーもいますね。「おでかけ」を見ているので、”HKT48”もある程度は分かります)

”込山榛香”さんは対応の良さが評判を呼び、握手人気が高まっているのに「自分の声の入っていないCDを買って、握手しに来てくれるファンに申し訳ない、ファンのために、選抜に入りたい、自分の声の入っているCDを買ってもらって、握手に来て欲しい」とインタビューで話しているんですが・・・この気持ちを持てるって、結構凄いなあと感心させられましたね。

コンサルティングの現場でも良く話をするんですけど、売り手が買い手の気持ちに立つというのは意外に難しいですし、17歳の若さでそういった想いを理解出来、行動に移せるというのは凄いことです。

そして、”込山榛香”さんは昨年の「選抜総選挙」での速報ランクインを受け、前向きな想いで33位という目標を掲げながらも残念ながら、本番では圏外となりましたが、残酷ですよね。そういうメンバーがたくさんいるのが辛いね。

速報は速報であって、所詮一日の開票結果でしかありませんけど、そこで期待した分、本番での圏外というのはショックが大きかったのは誰しも理解できるでしょう。

そこでアンダーガールズの発表が終わり、自身の選抜入りの可能性がなくなったと理解した彼女は舞台のひな壇で泣き崩れてしまうんですね。舞台をハケて聞こえてきたのが”高橋みなみ”の自身の総選挙最後となる感動的なスピーチだったんですね。

(スピーチ一部抜粋)

「ここに立ったら何を言おうかとすごく考えていました。何を言うのが正解なのか。最後の総選挙で私は、みんなに何を残せるのだろうと。なので、ここからは、是非メンバーに聞いてもらいたいなと思います。」

「272人、今回立候補しました。呼ばれたのは80人でした。呼ばれなかったメンバーは、では、頑張っていなかったのか。違います。みんな頑張っています。劇場公演に立ち続け、学業を両立して頑張って、自分のやらなきゃいけないことと一緒に頑張っているんです。でも、ここに立てるのは80人なんです。」

「だからきっと、AKBグループにいればいるほど、頑張り方がわからなくなると思います。どう頑張ったら選抜に入れるのか。どう頑張ったらテレビに出れるのか。どう頑張ったら人気がでるのか。みんな悩むと思うんです。でもね、未来は今なんです。今を頑張らないと、未来はないということ。頑張り続けることが、難しいことだって、すごくわかってます。でも、頑張らないと始まらないんだってことをみんなには忘れないで欲しいんです。」

 
「私は毎年、『努力は必ず報われると、私、高橋みなみは、人生をもって証明します』と言ってきました。「努力は必ず報われるとは限らない」。・・・そんなのわかってます。「でもね、私は思います。頑張っている人が報われて欲しい。」

「だから、みんな目標があると思うし夢があると思うんだけど、その頑張りがいつ報われるとかいつ評価されるのかとかわからないんだよ。わからない道を歩き続けなきゃいけないの。きついけどさ、誰も見ていないとか思わないで欲しいんです。絶対ね、ファンの人は見ててくれる。これだけは、私はAKB人生で一番言い切れることです。」

「だから、あきらめないでね。」

このスピーチは強烈ですね。

最後に”込山榛香”さんをはじめ、頑張っても結果が出ない多くのメンバーにこの言葉を伝えたのは凄いことですし、スピーチの最初に自身が1位になれなかったことを話しているのも、構成的には素晴らしいです。最後はユーモアを含め、キャッチフレーズとなった「努力は必ず報われる」の言葉で締めと秀逸ですね。でも実際に生放送で「選抜総選挙」を見てましたが、この言葉の重みをそこまで感じられなかった自分の感受性を情けなく思いましたね。

でも頑張っていて芽が出なくて、悩んでいるメンバーにとっては、最高の言葉だったんじゃないですか? 優しさ、暖かさ、厳しさ、それがタップリ詰まった言霊のように五臓六腑に染み渡っていったんじゃないでしょうか。

そして”高橋みなみ”さんは”込山榛香”さんを自らフォローしに行くんですよね。これは凄いよね。280名もの組織を率い、そこのメンバーを見て、アラームを見つけることも凄いし、自ら動く実行力も凄いです。彼女のリーダー論の本を買おうと思いましたね。

そして、”込山榛香”さんが若手の新ユニットに選ばれた発表の後、すかさず喜びの声を伝えにいくというのも凄いです。これもなかなか出来ないですよ。一般的な企業の課長クラスで部下が10~20名、部長クラスでもせいぜい30~40名、300名弱をマネジメントするとなると、相当大きな規模の会社の社長クラスのマネジメントスパンになるんですけど、個々の社員のアラームに気付ける人なんかまずいないですよね。本当に感心します。

その後、番組は”高橋みなみ”さんの卒業記念プロデュース公演での15期生の「いちごちゃんず公演」の話になり、そこでの同期の間での衝突、更に選抜はもとより、新シングルのセンターにまで選ばれた同期のメンバーとの対比と残酷なストーリーが続いていくのですが、正直、個人的には公演前のところでボロボロ泣いちゃいまして、後半は気持ちがどんどん失速していきました。

人によって、どこが刺さるのかはそれぞれの経験や好みもあると思いますけどね。僕にとっては”高橋みなみ”さんのマネジメント力、リーダーシップの凄さ、また”込山榛香”さんの純粋さ、夢に一直線で突き進んでいく、心の強さ、脆さ、葛藤がリアルに感じられて、感動しましたね。

今まで「選抜総選挙」に投票したことはありませんが、彼女のためなら一票を投じても良いかなと思いましたね。彼女がスピーチする姿を見たら、泣きそう・・・。

毎年、「おでかけ」のMCの”フットボールアワー”の”後藤”さんが1票(最近は2票)投票されているのが良いなあと思っているんですけど、今年は初めて投票してみようかな。

「TBSチャンネル」で未公開映像を含め、完全版を放送するみたいですけど、こういう映像こそ、Blu-ray化して欲しいなあ。

しかし素晴らしかったね。

”AKB48”のことが好きでなければこんなドキュメンタリーに出会えることもなかったと思うとゾッとするけど、本当に素晴らしい番組をありがとうございました。

リーダー論 (講談社AKB48新書)
高橋 みなみ(AKB48)
講談社
2015-12-22