今回のアルバムレビューは”ハナ肇とクレイジー・キャッツ”の1991年発表の「クレイジーシングルス」を紹介します。

クレイジーシングルス

出張続きで、ようやくビデオ録画で9月19日放送の「MUSIC STATION ウルトラFES 30th」を見て、感想記事を書いたのですが、僕が一番感動したのが”植木等”さんの『スーダラ伝説』のウルトラHDリマスター映像でした。

【感想】 MUSIC STATION ウルトラFES 30th①
http://burning.doorblog.jp/archives/48496122.html

【感想】 MUSIC STATION ウルトラFES 30th②
http://burning.doorblog.jp/archives/48497879.html

”ハナ肇とクレイジーキャッツ”の全盛期はリアルタイムで経験してませんが、勿論、名前は知ってましたし、有名な曲は聴いたこともありました。とはいえ、ドリフやMANZAIブーム以降のお笑いに夢中でしたし、当時は過去の映像を入手する術もなかったですよね。

その後、年齢を重ね、夜中に「ニッポン無責任時代」だったと思うんですけど、映画が放送されていて、楽しめたのは勿論ですけど、”植木等”さんの独特のキャラクターに魅せられたんですよね。「スーパーポジティブ」で懐が広くて、全て身を委ねてしまいたくなるような包容力が凄すぎて一気にファンになっちゃいました。

テレビで流れていた昔の映像の『ハイ それまでョ』が衝撃的で彼らの音楽に興味を持ったんですよね。



基本的に”ハナ肇とクレイジー・キャッツ”の音楽はいわゆる「コミックソング」のカテゴリーに入りますが、今までにないバラードでしっとりと始まったと思ったら、一気に「ツイスト」へ展開し、いつも通りのスタイルに戻るのは凄いなと思いました。まさしくお笑いにおける「緊張と緩和」ってやつですね。

その後も数多くの「コミックソング」がリリースされてますけど、”ハナ肇とクレイジー・キャッツ”の高みまで到達している「コミックソング」は生まれてないんじゃないかな?

僕の中で”クレイジーキャッツ”熱が高まっているタイミングで結成30周年記念曲として『実年行進曲』が”大瀧詠一”さんの作曲でリリースされたのもラジオで聴きましたけどね。ロックに夢中になっていた当時の自分はお金を出してまで買うほどでもなかったんですよねえ。そして大学生になり、リリースされた過去の全シングルを収録したベストアルバム「クレイジーシングルス」が出るというので、CD屋へ買いに行ったんですよねえ。

2枚組で42曲という大ボリュームで発売当時のシングルの縮小版ジャケットに、ほぼ全ての作曲を手掛けている”萩原健太”さんの解説までついているということで聴きまくってましたね。

ちなみに下記が収録曲です。

【収録曲一覧】

<Disc1>

01.スーダラ節
02.こりゃシャクだった
03.ドント節
04.五万節
05.無責任一代男
06.ハイ それまでョ
07.これが男の生きる道
08.ショボクレ人生
09.いろいろ節
10.ホンダラ行進曲
11.どうしてこんなにもてるんだろう
12.ギターは恋人
13.学生節
14.めんどうみたョ
15.馬鹿は死んでも直らない
16.ホラ吹き節
17.だまって俺について来い
18.無責任数え唄
19.ゴマスリ行進曲
20.悲しきわがこころ
21.遺憾に存じます
22.大冒険マーチ

<Disc2>

01.何が何だかわからないのよ
02.シビレ節
03.それはないでショ
04.笑えピエロ
05.花は花でも何の花
06.余裕がありゃこそ
07.万葉集
08.たそがれ忠治
09.あんた
10.ウンジャラゲ
11.アッと驚く為五郎
12.酒のめば
13.全国縦断追っかけのブルース
14.おとこ節
15.この際カアちゃんと別れよう
16.こんな女に俺がした
17.これで日本も安心だ!
18.スーダラ節’79
19.実年行進曲
20.新五万節

流石に全曲は紹介しきれないので少しづつ紹介しますが、特に<Disc1>の充実度は凄まじいですね。「コミックソング」の金字塔として日本が誇れる名曲が一杯詰まっています。

1曲目の『スーダラ節』は外せないですよね。



売上は50万枚、レコード大賞企画賞にも輝く”クレイジー・キャッツ”の代表曲ですね。でも元々はB面扱いだったんですよね。元々A面だった『こりゃシャクだった』もオシャレなアレンジで合いの手のようなセリフも入りますけど、なかなかの佳曲だと思います。



『ドント節』も明るくて大好きです。(これはYou Tubeでは出てこなかったな)

勿論、リメイクもされたお笑い要素強めで漫才を聴いているような『五万節』も楽しいです。



『無責任一代男』も素晴らしいですよね。勿論、先述の『ハイ それまでョ』も文句なしの名曲でしょう。



哀愁漂う演歌調の『これが男の生きる道』も歌詞は別にして、胸に沁みてきますね。”植木等”さんの表現力は凄いです。



『ショボクレ人生』も「バーやキャバレーじゃ灰皿盗み~」と強烈な歌詞から始まるのも凄いですけど、メロディもなかなかですね。時代錯誤的な部分はありますけど、今のサラリーマンでも共感できる部分は多い気がします。



歌詞が意味不明だけど、ポジティブになれる『ホンダラ行進曲』も素晴らしいですよ。”クレイジー・キャッツ”のメンバーの個性ある歌唱も良いですね。

 
   
『だまって俺について来い』も名曲だよね。”テリー伊藤”さんが「ミュージック・ポートレイト」でも話されていたけど、「金のない奴は俺のとこへ来い、俺もないけど、心配するな~」って凄いよなあ。メロディ展開も最高!



『ゴマスリ行進曲』もキャッチーで良いよね。



「コミックソング」も素晴らしいけど、シリアスな『ギターは恋人』、『笑えピエロ』なんかがあるのも良いよね。”クレイジー・キャッツ”の高い音楽性と”フランク・シナトラ”あたりを思い出すVocalist”植木等”さんの魅力が存分に楽しめます。





とりあえずザッと紹介していきましたけど、”クレイジー・キャッツ”の魅力はこの文章だけでは十分に伝え切れていない感じがします。『スーダラ伝説』で美味しいところは押さえられるけど、是非、しっかりとチェックして欲しいですね。

 

既にほとんどのメンバーが天国へ行ってしまったけど、彼らの遺した音楽は僕にとっては仕事で忙殺された時の一服の清涼剤のようになっています。悩んでてもしょうがない、気楽に行こうぜ! ”クレイジー・キャッツ”の皆さんは、真面目な家庭人でスキャンダルとも無縁だったみたいですけどね。

人生の応援歌が一杯詰まったアルバムです! 2000年に入ってからいくつかベストアルバムがリリースされているので、是非、手に取ってみて欲しいな。

P.S.”志村けん”さんが「だいじょうぶだぁ」で使用していた『ウンジャラゲ』も懐かしいねえ。






結成50周年 クレイジーキャッツ コンプリートシングルス HONDARA盤
クレイジー・キャッツ
EMIミュージック・ジャパン
2005-01-26


クレイジー・キャッツ ベストコレクション
クレイジー・キャッツ
渡辺音楽出版株式会社
2004-11-25


50周年記念ベスト 日本一の無責任大作戦
クレイジー・キャッツ
EMIミュージック・ジャパン
2006-05-24


クレイジーシングルス
ハナ肇とクレイジー・キャッツ
EMIミュージック・ジャパン
1991-02-27


スーダラ伝説
植木等
ファンハウス
1990-11-25