今回の名曲レビューは”いきものがかり”の2007年発表の7th Single『茜色の約束』を紹介します。

いきものがかり 『茜色の約束』

2017年スタートしましたね。皆さん、いかがお過ごしですか? 

正月明けで僕は仕事モードに切り替わったと思ったら、三連休で溜まった仕事の処理もありますが、年末特番の溜まったVTRもどんどん見ては消してを繰り返していますが、一向に減りません。(録画し過ぎという話も)

三連休明けも正月明けと同じような状態になるんでしょうけどねえ。こういうのは効率悪いね。どうせなら、1月10日スタートにしてくれりゃ良いんですけどね。まあ、世の中そんなに甘くないですし、やることもいっぱいありますからねえ。

ということで、今年2回目の「名曲レビュー」ですが突然の活動休止宣言を受け、これしかないでしょうと思い、”いきものがかり”をセレクトしました。

「J-Pop」シーンの核の一つでもあるユニットの活動休止は悲しいことです。「放牧」という表現が彼ららしいですが、早い復活を期待せざるを得ませんけどね。

まあ、”いきものがかり”もデビュー以来、恐ろしいペースでリリースしてきましたからねえ。2006年のメジャーデビューで活動期間10年でシングルは32枚、オリジナルアルバム7枚(ベストアルバム3枚)とトップアーティストらしからぬ、なかなかのハイペースです。

普遍的な「J-Pop」ですし、”吉岡聖恵”さんのVocalも至って清涼感のある普通っぽいように聴こえますので、凄みを感じることはないかもしれませんが、並大抵ではできない神業ですよ。

”吉岡聖恵”さんのVocalもデビュー当初からキラリと光るものがありましたが、そのレベルはグングン高まり、安定感で言えば今の「J-Pop」アーティストでもトップクラスじゃないかな?

曲のクオリティも極めて高いですよ。”水野良樹”さんは現在の「J-Pop」界の最高のソングライターの一人ですし、”山下穂尊”さんの楽曲もなかなか味があって僕は初期は結構好きでしたねえ。

勿論、一番最初に聴いたのは『SAKURA』ですけど、「桜ソング」ブームに乗っかった曲って感じでしたが、ユニット名は十分に印象的でしたね。

とりあえず1st Album「桜咲く街物語」はレンタルしたんですけど、聴いて驚きましたねえ。なんじゃ、この完成度ってね。

特に『コイスルオトメ』は最高だね。ちとベースの音が大きめだったり、ドラムも結構激しめに叩いているし、ギターのエッジもあったりと若干不自然ではあるバックトラックなんだけど、僕はこの曲にドハマリしてねえ。



こりゃチェックしなきゃいかんユニットだなあって思いましたね。キラキラの青春ポップも良いんだけど、僕がその後、その『コイスルオトメ』を遥かに上回るほど、大好きになったのが『茜色の約束』なんですよねえ。



ちょっと信じられないくらい優秀なバラードでねえ。ストリングスの入れ方も完璧でさあ、「Japanese AOR」の王道ソングなんだけど、この哀愁、切なさはホントに涙腺をガンガン刺激してくれるんだよねえ。メロディ展開とか構成とかは「HM/HR」系のパワーバラードくらいの大仰さなんだけど、普通っぽいバラードに仕上げているのが”いきものがかり”の凄さだよねえ。僕の大好きな音楽のツボを突きまくってくれるこの曲を僕は選んじゃいましたけどねえ。

他にもいっぱい素晴らしい曲があるのでリリース順に挙げておくと・・・。

勇壮なメロディが堪らない『ブルーバード』。この最初のブルースハープは強烈だね。



『気まぐれロマンティック』のような軽快感抜群のスピードポップも良いよねえ。



先述の『茜色の約束』にも匹敵する泣きの効いたバラード『ノスタルジア』も素晴らしい出来だよね。Vocalメロディの作り方が天才的だよねえ。レビュー候補の1曲だったな。



『じょいふる』、『Yell』、『ありがとう』などのヒット曲で一気に音楽シーンのトップに立っちゃうけど、その頃は少し僕はネガティブになりかけたんだけど、その意味でも『いつだって僕らは』は僕には重要な曲だったな。



勿論、ポップでキャッチーなんだけど、センスが爆発している”いきものがかり”のポップサイドの曲ではトップクラスの完成度じゃないかな? ホントに大好きでレビュー候補だったし、この曲はホントに迷った曲ですね。

カバーも素晴らしいんだよねえ。”真心ブラザーズ”を取り上げたけど、『クラッシック』もかなり良い出来だったよね。ヘンに凝らずにカバーでそのアーティストに対して、純粋に好きって気持ちを表現できるアーティストって意外に少ないんだよね。

【名曲】 真心ブラザーズ 『ドキドキ』
http://burning.doorblog.jp/archives/44584067.html

本当に書ききれないくらい”いきものがかり”の楽曲はクオリティが高いし、なんでこの曲はないの? って言いだしたら、キリがないけど、本当に安心感、安定感がありすぎて、ヤバいですよ。

だからこその「放牧」なんだろうけどね。”いきものがかり”という存在が大きくなりすぎて、ホントに好きな音楽って? 自分たちが心底やりたい曲って? って立ち止まるのは悪いことではないと思います。

でも”SMAP”が残念な結末を迎え、”いきものがかり”までいなくなると「J-Pop」シーンが不安でしかたないですね。

”星野源”、”清竜人”・・・たくさん才能のあるアーティストも出てきているけど、王道をひた走ってくれるユニットがいなくなるのは寂しいね。とくに”いきものがかり”にはずっと続けていってもらって、とんでもない存在になってほしかったけどねえ。

どうせななら、ソロでもいろいろとチャレンジして欲しいし、復活後は我々のイメージと違った”いきものがかり”を見せてほしい気もするし、サザンが『みんなのうた』で復活したパターンでも良いと思うけどね。

いずれにせよ、3名の優秀なミュージシャンの未来を応援したいね!