今回のアルバムレビューは”Van Halen”の1986年発表の7th Album「5150」を紹介します。

Van Halen 5150

最近の「HM/HR」の不作続きは個人的には厳しいです。

某専門誌のレビューを見ながら、毎月CDを買ったり、ダウンロードしたりはしているんですが、ピンと来る作品になかなか出会えてません。

最近のバンドで言えば、ちょっと毛色は違うけど、日本の”Fear, and Loathing in Las Vegas”や”S?N”のようなミクスチャー系なんかは面白いんだけどね。それこそ、レビューでも取り上げたアイドルによる「HM/HR」系の色彩がある『アイドルレース』、『Pinky! Pinky!』のような楽曲にこそ、メタルを感じたりしていますからねえ。

【名曲】 夢みるアドレセンス 『アイドルレース』
http://burning.doorblog.jp/archives/51319460.html

【名曲】 The Idol Formerly Known As LADYBABY 『Pinky! Pinky!』
http://burning.doorblog.jp/archives/51575830.html

「HM/HR」は閉鎖的な音楽で「様式美」と言われるような型が決まってものもあるけど、それでも”Iron Maiden”や”JudasPriest”は新たなメタルを開拓してきたし、先日のアルバムレビューでも取り上げた”Metallica”もスラッシュを進化させましたよね。(それは個人的には退化に近かったけどね)

【Review】Iron Maiden No Prayer For The Dying

【Review】 Judas Priest British Steel
http://burning.doorblog.jp/archives/45458585.html

【Review】 Metallica Master of Puppets
http://burning.doorblog.jp/archives/51913299.html

「Death Metal」もそうだし、僕にはピンとこないことも多いけど、「Roud Rock」勢もそうだし、今こそベテラン、新人関係なく、素晴らしいメロディ、構成、演奏を兼ね備えた、華のあるバンドの登場に期待したいね!

ということでメッキリ旧譜を聴くことの多い日々なのですが、そんな中で未だレビューに一度も取り上げていなかった大物バンドを今回は紹介したいと思います。

それが”Van Halen”ですね。

正直、当時はそんなに好きなバンドではなかったんですよね。

「1984」が最初に聴いた頃だと思うんですけどね。『Jump』は「え、これがハードロックなの?」って感じでしたね。今では大好きな曲なんですけどね。



このアルバムは最初の『Jump』の印象が今ひとつだったこともあって、友人の勧めでかなり遅れて聴き直して、良いアルバムだなあとは今では思ってますけどね。

『Panama』とか『Hot For Teacher』等、名曲が一杯の優秀なアルバムですよね。





その頃、ギターを練習していた僕は教則本(CD?)で『You Really Got Me』とかが収録されていたけど、当時の僕には難しくてねえ。益々、距離を感じるようになったんですよね。

その後、”Bon Jovi”や”Whitesnake”がBillboardで大ヒットを飛ばす中、”Van Halen”は”David Lee Roth”が脱退、更には凄まじいバンドを率いてのソロデビューしてからの争い・・・雑誌などでもお家騒動のほうが取り上げられてましたからね。

またブログ開設初期にレビューを書いた”David Lee Roth”の方がストレートで分かりやすいし、音楽的にも好みだったりしたのも大きいですね。

【Review】 David Lee Roth Eat 'Em and Smile
http://burning.doorblog.jp/archives/44750118.html

実は「5150」はリリースされてしばらくしてレコードをレンタルして聴いてたんですよね。その印象も今ひとつだったんですよね。最初の『Good Enough』の逆再生みたいな”Sammy Hagar”の「Hello Baby!」のスタートのところから笑っちゃって、そのままダビングしたテープもラックに塩漬け状態になってました。

だからそんなにバンド自体にも、このアルバムも印象は良くなかったんですけど、”Van Halen”のライブCMが流れていて、そこで掛かっていた「OU812」収録の『Finish What Ya Started』が耳に刺さってきたことがありましてね。それでダビングしたテープの曲目を見たら収録されていないことが分かり、友人に借りに行くんですよね。(まあアルバム「OU812」は地味なので、そんなに好きじゃないな~。)



それから”Van Halen”の「5150」を改めて聴き直すんですけど、1曲目の『Good Enough』の印象は相変わらずでしたが、2曲目以降が素晴らしくてね。

結局、CDで買い直すんですよね。その後は中古屋で旧譜を見つけては買い、新譜は毎回発売日直ぐに買うって感じで完全にチェックする対象になったんだよね。

そんな思い出深い「5150」なのでしっかりレビューしますね!

01.『Good Enough』

「★★★」。

普遍的なアメリカンロックですね。

ギターはかなりカッコいいリフが刻まれてるし、そのフレーズも創造性があって、それでいて心地いいんですけど、僕には未だに最初の”Sammy”の「Hello Baby!」でズッコケた記憶があって、あまり好きって言える曲ではありません。最初に聴いたときは「★」評価だったので、そこから比べると評価は随分と上がっています(笑)

この曲自体は今でも苦手なところはありますが、”Edward Van Halen”の変幻自在のギターワークは本当に凄いっす。

02.『Why Can't This Be Love』

「★★★★★」。



「HM/HR」のジャンルで語るべき曲なのかどうか? そんなツマラナイ議論をぶっ飛ばすくらいの大名曲です。いやーリリースから32年経った今でもギラギラと魅力を放っている凄い曲だと思います。

スピードも遅めで、キャッチーだし、ロックっぽさもかなり薄めだし、ポップと言えばポップなんだけど、この構成力、メロディの充実度、スリリングな演奏は個人的に大きな衝撃でした。

『Why Can't This Be Love』は僕にとって、”Van Halen”を代表する名曲だと信じて疑いません。

スルメ曲って言い方があるけど、究極のスルメというか、真にエバーグリーン的な力を放っている、なかなか出会えないタイプの名曲だと思いますね。

勿論、”Van Halen”の代表曲で『Why Can't This Be Love』を挙げるにのは違和感もあるけど、僕にとっては、間違いなく一生聴き続ける名曲ですね。

音楽ファンなら、絶対に聴いておくべき、神曲です。

03.『Get Up』

「★★★」。

本作随一のストレートでパワー全開のハードロックンロールですね。

パワーとスピードは文句なしですが、個人的にはメロディが微妙ですね。ノリも良いし、ロックテイストが強いです。

ハードなロックンロールが好きな人には良いと思いますけど、僕はそんなに好きじゃないですね。

まあ、ライブではひたすら盛り上がるんだろうし、楽しいんでしょうけどね。音源だけだとやや荒削り感を残したロック曲と言うイメージですね。クオリティは高いんですけどね~。

まあ、彼らの速い曲だったら「For Unlawful Carnal Knowledge」収録の『Judgement Day』なんかと比べちゃうと段違いな感じがします。



04.『Dreams』

「★★★★★」。



ハードでドライヴィングでメロディアスな音楽が好きな方、人類最強レベルのAORテイストの名曲がここにあります!

『Dreams』こそ”Van Halen”随一の名曲だと僕は信じて疑うことはありません。

とにかくメロディ、構成が素晴らしすぎて、その曲の完璧さに毎回聴くたびに圧倒されます。

緻密な計算のもと、生み出されたそのクオリティの高いメロディラインは聴く者に最大の爽快感と高揚感を与え、完全に虜にされてしまいます。

この曲を聴いて、「売れ線だ」、「ポップだ」と騒ぎ立て、批判するような人たちとは、僕は一生、心から音楽を語り合うことは出来ないような気がします。

それだけ完成度の高い曲であり、歴史的にも評価されるべき楽曲です。

”Sammy Hagar”にVocalが変わったからこそ出来た『Dreams』、これは本当に多くの音楽ファンに聴いてほしい名曲です!

05.『Summer Nights』

「★★★」



リフとドラムが心地よい、グルーブ感のあるミドルテンポのロック曲ですね。ブルージーなロックの王道的な佇まいがあるし、ライブだと二割増しくらいで良くなりそうですね。

サビのメロディはなかなかキャッチーで悪くないんだけど、この並びで聴くと地味に感じちゃうんだよね~。

06.『Best of Both Worlds』

「★★★★」

こちらも彼ららしさを感じる、明るいメロディを持つアメリカンロックですね。”Sammy Hagar”のVocalもピッタリですね。僕にとっては、そんなに好みのタイプの曲ではないけど、ライブでは間違いなく盛り上がるでしょう。けど、メロディがもうちょい良ければ満点評価だったかもね。

ギターソロも素晴らしいね。

07.『Love Walks In』

「★★★★」

メロディアスなキーボードからスタートするバラードナンバーですね。僕は彼らのバラードっぽいナンバーだと、かなりポップですが、『Can't Stop Lovin' You』が大好きなんですけどね。それに比べると暗い悲しみのメロディが心を打つタイプのバラードに仕上がってます。



一番の聴きどころは情感溢れるギターソロでしょうかね。でもキーボードの主旋律は良い味を出してますよね~。

08.『5150』

「★★★★」

こちらはタイトルトラックで心地よいスピード感でドライヴィングするアメリカンロックですね。

隠れた名曲って感じじゃないですかね。某評価サイトでも思ったより評価が高くて、驚いた記憶があります。『Why Can't This Be Love』より点数が高いのはちょっと・・・ですけどね。

でも良い曲ですよ。彼ららしい佳曲!

09.『Inside』

「★★★」

なかなか面白い構成の曲ですね。サビはなんか聴いたことがあるようなダークでそれでいてキャッチーなメロディなんですけどねえ。30年経っても思い出せないっすね。名盤のラストとしては物足りなさもありますが、決して悪い曲ではありません。

彼らの音楽性を考えれば、このノリでこの完成度は凄いですよね。

もしかすると曲の完成度だけだと「For Unlawful Carnal Knowledge」のほうが良いかもしれないけど、「5150」は全体の雰囲気、流れ、構成が良いし、コンセプトアルバムでもないけど、一枚通して聴いてほしい名盤だと思いますね。

実は一度もライブに行けてないので、一度参戦したいな~。

P.S.衝撃の1stについて、全く触れていないなあ~、まあ、僕にとってはリアルタイムじゃないので許してください。

5150
Van Halen
Warner Bros / Wea
1986-01-20






F.U.C.K.
VAN HALEN
WEA
2004-06-01


1984
Van Halen
Rhino
2015-03-31


Balance
Van Halen
Imports
1995-01-18