今回は”玉置浩二”さんのベストアルバム以来となる特集記事ですね。

【特集】 玉置浩二 「ALL TIME BEST」
http://burning.doorblog.jp/archives/50206513.html

【名曲】 玉置浩二 『メロディー』
http://burning.doorblog.jp/archives/54062021.html

最近、個人的にハマっている「井上陽水トリビュート」を紹介します。

井上陽水トリビュート

”井上陽水”さんについては、個人的には説明不要かと思いますが、世代間ギャップも大きくなっているので、一応説明しておきます。

1969年に”アンドレ・カンドレ”でデビュー、1972年に”井上陽水”に改名し、1973年の3rd Single『夢の中へ』がヒット、同年リリースの3rd Album「氷の世界」が2年連続オリコン年間チャート1位を記録し、日本初のミリオンセールスを記録。

70年代、80年代、90年代とそれぞれヒットを飛ばしており、楽曲も味わい深いフォークソングから洗練されたポップスへ変化していきます。

また自身の楽曲のみならず、”中森明菜”、”安全地帯”、”PUFFY”等へ提供した楽曲もその年を代表する大ヒットを記録してますし、日本の音楽界に多大なる貢献をしているトップアーティストの一人ですね。







2018年に久々にリリースした『Care』も最高でしたね。



【名曲】 井上陽水 『Make-up Shadow』

【名曲】 井上陽水・安全地帯 『夏の終わりのハーモニー』
【ひとこと】 井上陽水の新曲『care』が素晴らしすぎる件
http://burning.doorblog.jp/archives/52285108.html

”井上陽水”さんのトリビュートアルバムは2004年にも「YOSUI TRIBUTE」がリリースされていますので、今回で2枚目となります。(個人的には2枚目でも少ない感じがします)

軽めに全曲レビューをしていきますね。

尚、下記の動画で全15曲をダイジェストでチェックできるので、こちらも参考に。



01.『Make-up Shadow』ヨルシカ

僕も大好きな曲です。名曲レビューでも取り上げた”陽水”さんの90年代を代表する名曲です。

アコースティックギターの音色が良いね。温かみのある生っぽい音作りが良いし、不協和音ぽい感じで詰め込まれている音の遊びやピッチを微妙に変えていたりするのが、この曲独自のエロティックさやトリップ感がより際立っていて最高です。

曲自体も好きなんだけど、このカバーは必聴でお願いしたいね。

って、”ヨルシカ”って何者??? 結構良いセンスしてるね。

02.『夢の中へ』槇原敬之

70年代の日本のフォーク/ニューミュージックを代表する名曲であり、超有名曲です。たくさんのアーティストがカバーしているし、J-Popのエバーグリーンですよね。

昔のラジオ? レコード?のようなノイズ、音の悪さを表現した1番から、一気に現代風ポップになる仕掛けは僕にはあんまりピンと来なかったな。

マッキー、気合が入ってるのは分かるけど、ちと考え過ぎじゃない? 聴き込めば慣れるのかな?

03.『飾りじゃないのよ 涙は』King Gnu

今回のアルバムのベストトラックかもしれません。元々ダークでロックっぽいテイストのある曲なので、絶対に合うと思ってましたが、これはヤバイ仕上がりです。

原曲を越えちゃってるかもしれませんね? ピッチも抑えて、強弱もつけず淡々と進行させる一方で、バックの音は色々と足していて、その音がいちいち味わい深くてね。彼らなりのプログレテイストのロックミュージックに仕上げているのは凄いです。

流石”King Gnu”ですね。バンドとしての勢いを感じます。

04.『ワインレッドの心』椎名林檎

完全に”林檎”さんの世界観に持っていったカバーですね。

原曲より豪華で淫靡というんでしょうか、アコーディオンやウッドベースなんかの音を派手に使いながら、全体的にジャジーな仕上がりしているのも良いけど、何といっても聴きどころは”林檎”さんのVocalだね。

”井上陽水”さん、”玉置浩二”さんとも違う、独自の世界がここにあります。これも必聴ね。

05.『少年時代』宇多田ヒカル

日本を代表する歌姫の作品であり、しかも日本人全員が知っているであろう名曲ですね。良い曲だとは思いますが、僕自身はそこまで評価している曲ではありません。

非常にシンプルなアレンジでストリングスと彼女の声しか聴こえてきません。想定内ですが、好きな人は好きなんじゃないかな? ”宇多田ヒカル”そのものって感じ。

06.『女神』ウルフルズ

「ブラタモリ」のオープニングに採用されたカップリング曲ですね。なかなか渋い選曲です。しかし、彼らはカバー上手いね。

こういう風に良い曲を新たに発見できるのもカバーアルバムの良さだね。

07.『クレイジーラブ』田島貴男(ORIGINAL LOVE)

このカバーも良いね。

原曲はそんなにブルーズっぽくないんだけど、うねりが凄いです。

”田島貴男”さんのVocalが乗るとホントにこの人の曲になっちゃうのが凄いね。

08.『リバーサイド ホテル』福山雅治

超有名曲ですね。

”福山”さんがカバーするのはメジャー曲ばっかりだよね。聴くとカラオケっぽい感じになっちゃうけど、それも個性なのかもね。

アレンジはアコースティックで仕上げてますが、さほど面白みはないです。

09.『Pi Po Pa』細野晴臣

1990年発表の13th Album「ハンサムボーイ」のオープニングを飾る曲ですね。そのオリジナルでも”細野晴臣”さんがアレンジに関わっておられます。

結構良い曲かも・・・。テクノっぽいのも”陽水”さん合うね。

こちらが”細野晴臣”さんのコメントです。

今回は呼びかけていただき、喜んでミックスしました。元々「Pi Po Pa」でどのように参加したのか、随分昔のことなので記憶が曖昧だったこともあり、敢えてオリジナル音源を聞かずに今の気分で音を活性化してみました。同じ50周年を迎える数少ない同胞であり、お互い養生して音楽の道を歩みましょう。

10.『東へ西へ』iri

”陽水”さんの初期の代表曲ですね。

”本木雅弘”さんがカバーしてリバイバルヒットさせたのも懐かしいですね。



女性シンガーソングライター”iri”のカバーはまあ普通の出来って感じです。

11.『Just Fit』SIX LOUNGE

元々、”沢田研二”さんへの提供曲ですね。1992年リリースのセルフカバーアルバム「ガイドのいない夜」に”陽水”さんのバージョンが収録されてます。

”沢田研二”さんの1982年発表の18th Album「MIS CAST」はなんと全曲”陽水”さんが手掛けているんですけど、『背中まで45分』とか、「らしい」曲ですよね。

原曲を知らないのですが、完全にガレージロックっぽい感じになっていて、単純にカッコいいっす。仕上がりが良すぎて、逆に原曲を聴いてみようという気になります。

12.『カナリア』斉藤和義

1982年発表の10th Album「LION & PELICAN」に収録されている有名曲です。ベストアルバムにも結構な頻度で収録されてますね。この時期の”陽水”さんの曲も良いんだよね。「ジャパニーズAOR」っぽい雰囲気がたまんないですね。

アコースティックで入りの「カナリア」のアクセントをフェイクを入れずにシンプルにしているのが彼っぽいね。

13.『ダンスはうまく踊れない』オルケスタ・デ・ラ・ルス

これは意外なカバーですよね。

ひたすら暗いイメージの曲なんですが、サルサバンドの”オルケスタ・デ・ラ・ルス”がどう仕上げるか楽しみでも、不安でもあったんですけどね。

完全に明るい曲に仕上がっていて、凄いですね。でもあんまり好みではないですね。

14.『傘がない』ACIDMAN

これも意外というか、”陽水”さんと”ACIDMAN”が繋がらなかったんですよね~。しかもフォーク時代の名曲をカバーというのも凄いね。

シンガロング出来そうなロッカバラードになっていて、原曲の情念みたいなものも残っていて、悪くないですね。

若い人に聴いて欲しいな。(そのうえで原曲を聴いて欲しい)

15.『最後のニュース』KREVA
 
これも意外な組み合わせですね。

”KREVA”はフォークとか興味なさそうな感じがするんですけどね・・・。

曲はフォーク時代の曲ではなく、1989年リリースの31th Single『最後のニュース』でしたね。

「筑紫哲也 NEWS23」のオープニングテーマにも採用された(故”筑紫哲也”さんから”陽水”さんに直談判して作ってもらったそうです)”陽水”さんの曲の中でもメッセージ色の強い曲ですね。

こちらも流石の仕上がりですね。

”井上陽水”を知っている人も知らない人も是非、聴いてみて欲しいな。

P.S.まずは、一回ダイジェスト版を聴いて欲しいね。

井上陽水トリビュート
ヴァリアス・アーティスト
Universal Music =music=
2019-11-27