遅くなりましたが、”乃木坂46”の全曲レビューシリーズの第33弾であり、確定版です。

【乃木坂46】 全曲レビュー㉝~『しあわせの保護色』(暫定版)

2020年の”乃木坂46”のスタートを飾るシングルですが、年明けすぐの”白石麻衣”卒業は大きなトピックであり、本作がグループの分岐点になるのは間違いないところですね。

そんなふうに考えてましたが、GWに東京ドームで3日間の卒コンを予定していたのに、新型コロナウィルスの感染拡大により、卒業自体が延期となったのは驚きましたね。今の環境で、いつ卒コンが開催出来るのかは全く予想がつきませんが、胸を撫で下ろしたファンは多そうですね。

【乃木坂46】 ”白石麻衣”卒業延期
http://burning.doorblog.jp/archives/54566726.html

一方、”井上小百合”さんは冠番組でファンへ最後のメッセージを発して、活動を終了しましたね。ビジネス上の判断としては妥当だと思うけど、致し方ないのかな。実力派俳優が多く所属する「シス・カンパニー」への移籍は朗報だね!

【乃木坂46】 ”さゆにゃん”卒業おめでとう!
http://burning.doorblog.jp/archives/54562266.html

いずれにせよ、卒業は辛いね・・・。

しかし、これで一期生も残り9名になっちゃいますね。

松村沙友理(27歳)
秋元真夏(26歳)
高山一実(26歳)
中田花奈(25歳)
生田絵梨花(23歳)
樋口日奈(22歳)
星野みなみ(22歳)
和田まあや(22歳)
齋藤飛鳥(21歳)

一期生最年少だった”飛鳥”も既に20歳を越えましたが、”乃木坂46”の主要メンバーの卒業は概ね25歳前後が中心なので、年齢が上のメンバーと最年長の”新内”はいつ卒業発表があってもおかしくない状況ですが、一期生でもまだ3年くらいはしっかり活躍してくれそうなメンバーがいるのは安心しますね。(それでもアイドル活動10年は大きな区切りになりそうですけどね)

世代交代を着実に進めている”乃木坂46”ですが、MVの再生回数で四期生曲の『I see...』が表題曲『しあわせの保護色』を抜くという、それが証明された動きも出てきています。グループとしては、まだまだアイドル界のトップを維持してくれそうな気がしてます。(ポイントは外仕事で個のメンバーの世間認知度が高まるかどうかでしょうね、特に映像作品や舞台、写真集やグラビア露出が大事かな)

レビューに戻りますが、あれから更に本作を聴き込みました。

楽曲のレビュー自体は手直し程度でさほど変えてませんが、特典映像を中心にレビューを書き足しています。

尚、今回のシングルはType-A~Dを購入し、通常盤収録曲はダウンロードしました。

特典の生写真は”白石”(Type-Aだったので、開けたときにちょっと感動しました!)、”純奈”、”中村”、”みり愛”と四期生はナシでした。

25th Single『しあわせの保護色』(2020年)

しあわせの保護色4点セット

『しあわせの保護色』(表題曲)



「★★★★★」

MV公開時にコメントもしてます。

【乃木坂46】 25th Single『しあわせの保護色』MV公開中
http://burning.doorblog.jp/archives/54412699.html

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曲は卒業シングルの割に「ほのぼの」している印象です。

個人的には『サヨナラの意味』、『帰り道は遠回りしたくなる』が叙情的なメロディを持つ、最強レベルの名曲だったのでガックリしちゃった印象です。

でも特にBメロは扇情的で、更に言えばサビの前半部分も悪くないんだけど、そこから盛り上がり切れない感じが残念です。とはいえ、この手の曲は何度も聴くと味わいが変わる可能性もあるので、評価は凄く難しいんですよね~。
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評価は悩みました・・・。

凄い悩みました。

バスラ最終日(LVですが)に聴いたときから、印象は良くなかったんですが、音楽番組などでの披露を観たりして、このほのぼのした曲が卒業シングルっぽく感じられ、聴きながら、軽く感傷的になっているのが、自分でも不思議です。

しかし、令和時代の楽曲とは思えないほど、シンプルなアレンジになっているのが特筆モノです。それでいて古臭くない音に仕上げているのは凄い手腕です。せいぜいブリッジの波っぽい音とバックコーラスくらいしか工夫してないよね。

それこそ「GSブーム」前くらいの60年代あたりの日本のポップス黎明期のイメージに近い「音作り」なんですよね~。音楽的に目新しいことは一切やってないし、時代が回りまわって、若い音楽ファンがこの曲を、音を、アレンジをどう捉えたのかは興味深いけどね。

作曲は”MASANORI URA”、編曲は名アレンジャー”武藤星児”さんですか~。いずれも「坂道シリーズ」は初参加ですね。

最初は、みんなで覚えやすいフリ、楽曲のキャッチーさ、国民的ヒット狙いで、”白石麻衣”と同い年で、当時の公式ライバルのエースだった”指原莉乃”を意識した作りではないかと思い、『恋チュン』をフォーマットにした曲かなと思ったりしましたが、やや違いましたね。(『恋チュン』はダンスミュージックのサンプリングを取り入れたり、遊び心もあるし、面白い作りで僕も大好きなんだけどね。)

流石の表題曲クオリティですね。

エースの最後を飾るに相応しい曲だと思いますね。ソロ曲は初めて作詞も手掛けたし、「暗くし過ぎたくない」って”白石麻衣”の希望もあったのかもしれませんが、こういう卒業シングルを作れちゃうのは逆に凄いのかもしれません。

”まいやん”への感謝も込めて、「★★★★★」にしました! 

「ジワる」卒業曲、こういうのも良いね、面白いね。

MVは原色だらけなんですが、暗めのトーンでケバケバしくならずに上手に、お洒落に撮っていて、センスありますね。豪華な”乃木團”が登場するのは個人的には最高です。花束を渡したりとか、感傷的にもなれるシーンもあるし、笑顔でのエンディングも良いし、浸れる良い映像作品になっていると思います。

『サヨナラ Stay with me』(全タイプ収録)

「★★★★★」

”秋元”、”生田”、”飛鳥”、”松村”、”久保”、”与田”、”遠藤”、”賀喜”のユニット曲です。

一期生4名に、二期生ナシで三期生と四期生を2名ずつ・・・どういう組み合わせでしょうか?

でも、この曲は僕は本作でダントツで好きですね。

曲調は異なりますが、一発で僕を虜にした『急斜面』を思い出しました。

【乃木坂46】 『急斜面』が神曲の予感
http://burning.doorblog.jp/archives/47054903.html

【乃木坂46】 「名曲アルバム」① 『急斜面』
http://burning.doorblog.jp/archives/48314491.html

24th Single収録の『路面電車の街』を、昨年の年間ベストチューンにした僕ですが、今年の年間ベストはコレじゃないかなって思っちゃうくらいのレベルの高いポップソングです。

スピード感が心地いいし、一切無駄がないアレンジも秀逸で、メロディ展開が特に良いですね~。一発で心をつかむメロディそのもののキャッチーさもあるんだけど、このメロディ展開が聴くごとに中毒性があって、ハマりにハマっちゃいそうです。

あれから凄い再生回数を記録しているんですけど、それでも素晴らしいな~と思いながら、ヘビロテ状態が続いてます。

歌唱は”生田”と”飛鳥”がメインかな~。”生ちゃん”と”桜井玲香”さんとの組み合わせのユニゾンは最強だったけど、この組み合わせもそれに迫る良さだね~。この”乃木坂”らしいユニゾンが戻ってきたのも嬉しいな。

作・編曲は、僕も大好きな、あの”シライシ紗トリ”さんです。流石ですね。『心のモノローグ』以来の参加ですね。

2020年の”乃木坂46”の楽曲はこの名曲が基準になるね~。

MV作って欲しかったな~。

『じゃあね。』(Type-A収録)



「★★★★★」

”白石麻衣”のソロ曲です。

かなり出来の良いバラードで、最後まで「★★★★」にするか、迷いましたが、結局、満点評価にしちゃいました。

Bメロの早口パートを上手く収めたのが一番の勝因ですね。サビのメロディもそこそこの盛り上がりで、個人的にはもっと泣かせて欲しい感じもあるんだけど、このほどよい高揚感が名残惜しさを感じさせるし、思った以上に泣けます。。。

クレジットは作曲:”浦島健太、H.Shing”、編曲:”菊池博人”となっています。”浦島健太”さんは”欅坂46”の『アンビバレント』を制作され、”乃木坂46”では『さゆりんご募集中』、『~Do my best~じゃ意味はない』を手掛けられてますね。お馴染みの「HOVERBOARD」所属のクリエーターですね。ちなみに”菊池博人”さんもそうですし、『さゆりんご募集中』にも参加されてますね。

卒業コンサートでは泣かされそうな曲の筆頭になりましたね。

MVもジワジワ泣けるね。。。

やっぱり卒業は寂しいわ。いつまで経っても、サヨナラには強くなれんね。

『アナスターシャ』(Type-B収録)



「★★★★」

20th Single収録の『スカウトマン』以来の二期生曲で、センターは”堀”です。

雄大でスケールの大きなメロディが魅力の「乃木坂らしい」メロディアスな曲ですね。

二期生曲は乃木坂らしいテイストの曲が少なかったので、嬉しいね。全体的なクオリティも高いですよ。

でも「Showroom Live」で初めて聴いてからの伸びしろはそこまで感じなかったので、「★」は一つ減らしました。十分にレベル高いけどね。

作・編曲は”中村泰輔”さんです。前作の『僕のこと、知ってる?』に続き、連投ですね。

”欅坂46”の『渋谷川』、『1行だけのエアメール』、『バレエと少年』も彼の作品です。

MVも二期生の個性を上手く捉えていて、ファンには嬉しい仕上がりですね。

『毎日がBrand new day』(Type-C収録)



「★★★★」

21th Single収録の『自分じゃない感じ』以来となる、久々の三期生曲ですね。

センターは”久保”ですね。(単独は初だね、おめでとう!)

最初の出だしは、伝統的なブリティッシュポップぽい匂い(”The Police”あたり)がしましたが、ブリッジでは早口パート、派手めのギターもあったり、コーラスを上手く使ったりしていて、かなり緻密に計算して作られているのは間違いないです。

サビのメロディのウキウキ感も良いよね~。

流石”APAZZI”さんですね。曲、アレンジ共に良い仕事ですね。

この曲はかなり聴いてますし、「★」一つ増やそうかと思いましたが初志貫徹でそのままにしておきます。これはライブでも絶対楽しめると思います。

オーガニックなムードで自然体のMVも悪くないね。

『I see...』(Type-D収録)



「★★★★★」

通算4作目となる四期生曲です。

センターは”カッキー”こと、”賀喜遥香”です。

過去の四期生曲は全て「★★★★★」の満点評価でしたが、今回は最初に聴いたときに「この路線か~」とちょっとネガティブな印象だったんですけど、2回目に聴いたときから、かなりポジティブになり、それから、聴くごとに一気に好きになりましたね。

80年代くらいのディスコサウンドっぽいキラキラしたアレンジが今の時代には新鮮に聴こえるのが面白いね~。

「Wow Wow Wow」、「Yeah Yeah Yeah」とか、合いの手もベタなんだけど、良い感じで仕上げたね~。いやーたいしたもんですよ。

作曲は”youth case”ですね。”乃木坂46”への楽曲提供は初かな? そういや”日向坂46”の『好きということは…』も彼らの作品ですね。”嵐”のヒット曲がつとに有名ですね。

MVも楽しいし、個々のメンバーを上手く撮っているし、”カッキー”のセンター適性もたいしたもんです。エンドロールを作っているのも好印象ですね。次回以降は新四期生も参加するんだろうから、このメンツでは最後の楽曲になっちゃうのかもね。しかし、これはライブで聴きたいな!

”SMAP”っぽいってバズってるみたいですけど、確かに曲調、組み立て方、コーラスの入れ方等は『青いイナズマ』、『SHAKE』、『JOY!!』あたりとの類似点は見られますけどね~。それだけ正統的なポップソングをやるアーティストが減っているということかもしれません。

ちょっと話は変わりますが、複雑だったり、難解だったり、音楽的に高度なことをやってる楽曲が決して凄い訳ではないと考えることが良くあります。身体を動かせる、ノラせるのも一つの音楽の持つ力ですし、それはそれで十分に魅力的です。

「音楽的にレベルの高いことをやっている」、「普遍的で皆に喜ばれる曲を作る」・・・どちらも非常に素晴らしいことなんですけどね。どうも前者の音楽を評価している人は、ポップスの最前線で良いものを届けようとしている後者を批判しがちなんですが、純粋に音楽を楽しめない可哀そうな人だと僕は捉えるようにしてます。

楽しいものは楽しい、良いものは良い、分かる分からんとか関係なく、良い曲は誰でも楽しめるものだと思いますけどね。勿論、マニアックに考察する楽しさも分かりますけどね。

『ファンタスティック3色パン』(通常盤収録)

「★★★★」

”飛鳥”、”梅澤”、”山下”のユニット曲です。

絶賛放送中のドラマ「映像研には手を出すな!」の出演メンバーですね。尚、この曲は映画版の主題歌になるようですね。(ドラマも楽しませてもらってますが、映画の大スクリーンで観たほうが良さそうだね、CGのクオリティも相当上がりそうだね)

歌唱を聴くと”飛鳥”がセンターっぽいね。

スピード感のある、ややコミカルなテイストのポップソングです。それこそ、「さゆりんご軍団」がやったほうが良さそうな曲調ですね。

おふざけ感のあるタイトルだったので期待したけど、まあまあの出来って感じですね。

作曲、編曲共に「坂道シリーズ」初参加の”ジンツチハシ”さんですが、全く知らないっすね。

ライブでは伸びそうな気もするけど、本作では一番評価は低くなっちゃうかな・・・。確定版を書くにあたり、「★」を一つ減らそうかなと思いましたが、敢えて下げるのもどうかなと思い、そのままにしておきます。

さて特典映像です。

まずは新四期生の個人PVです。それぞれ1回観ただけなんですが、正直、ピンとくる作品はなかったかな~。”黒見明香”、”林瑠奈”、”弓木奈於”あたりはそこそこ楽しめたけど、もうちょっと良い作品に出来たような気もしました。過去の個人PVとの比較というのも大きいのかな? クリエーターの持つ力を引き出すには、もう少し鍛錬が必要な印象です。

さあ、最も楽しみにしていた「白石麻衣~さよならをありがとう~」です。

前編、後編と二部構成ですが、最初に前編を観たときは今一つの印象だったんですけど、後編に入り、どんどんヤバくなりましたね。メンバーへの卒業発表後の”生田”との長い抱擁だったり、悲しむメンバーの映像やインタビューに胸を締め付けられる想いになりました。

最後の駄々をこねる”松村”には泣かされちゃったな。しかし「ありがとう」という感謝の気持ちが先に出る卒業というのは”白石麻衣”という存在を物語るに十分な話だと思いましたね。

「背中で語るリーダーシップ」、「グループのことを常に考えていて、優しい」・・・いいリーダー、模範だったんだろうね。このDNAをしっかりメンバーには受け継いで欲しいね。

個人的にはナレーションにあった「乃木坂46が新センターという財産を手にしたこと」というのが響きました。センター量産によるグループ創りを運営が認めたことになるし、こんなに明確化したのは初めてではないかなと思います。

そのスタートを切れたのが”白石麻衣”だったのは、ある意味必然だったのかもしれませんね。

前編、後編しっかりと観ると、かなりの殺傷力でしたし、十二分に泣かされました。ファンは必見ですね。

さあ、では25th Singleの総括です。

”白石麻衣”の卒業シングルですが、表題曲とソロ曲以外は期生曲とユニット曲の組み合わせです。

本シングルのトピックとしては、2nd以来、23作に亘って収録されていたアンダー曲が収録されていないことですね。

一期生は表題曲で全員福神、二期生、三期生、四期生とそれぞれの期生曲も収録されており、最近のライブでも期生ライブ的なパートも盛り込んだりしており、それを推進したかったのかもしれませんが、思い切った動きのようにも捉えることが出来ます。その意味でも新たな”乃木坂46”がここからスタートするということを暗示しているようにも思います。

”白石麻衣”という大エースが卒業するのはグループの歴史的には大きな転換点ですが、これまでもエース格のメンバーの卒業を経験し、サヨナラに強くなったファンがおり、既に新時代の幕を切り開くに十分なメンバーが揃っているのが今の”乃木坂46”です。

層の厚さが強み、卒業によるその弱体化が最大のピンチと常に考えていましたが、人気拡大(特に女性ファンの拡大は大きい)に伴い、日本最大級のオーディションが開催できるようになり、三期生、四期生、更に新四期生と粒揃いの採用と育成を上手く進めており、これだけの卒業ラッシュを経ても「層の厚さ」は十分だと思います。

あとは世間認知度の高いメンバーをどれだけ輩出できるかだと思いますね。新キャプテンの”秋元”、バラエティで活躍する”高山”、”山崎”、少しづつ三期生の”与田”、”山下”、”大園”あたりも媒体露出を増やしており、モデルとして活躍するメンバーも増えており、下地作りは順調に見えます。(”AKB48”の凋落は”指原莉乃”以降、世間認知度の高いスターを作れず、オワコン感が出たこと、この1点のみだと思います)

アイドルグループ初の世代交代を順調に進められれば、歴史的にも凄いことだと思いますが、その活動を支えるのはライブであり、楽曲だと僕は信じてます。その意味でも25thも相変わらずのクオリティで感動しましたね。

アイドルに興味のない音楽ファンにもチェックしてみて欲しいな。特に『サヨナラ Stay with me』、『I see...』、『毎日がBrand new day』を試してみて欲しいです。

『サヨナラ Stay with me』は”シライシ紗トリ”さんの最高傑作と言ってもいいんじゃないかな?

いつになるか分かりませんが、卒コンも全国握手会ミニライブも、真夏の全国ツアー2020も楽しみに待ちます。

「やっぱ、乃木坂だな!」

P.S.さあ、Blu-rayもう1回観よ!











しあわせの保護色 (Special Edition)
Sony Music Labels Inc.
2020-03-18