僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46

観に行ってきましたよ~。

正直、未だに衝撃が抜けきれず、もう一度観に行く予定を組んでいます。

過去の「坂道シリーズ」のドキュメンタリー映画の中でも屈指の出来です。評価は「★★★★★」でも足りないくらいです。

ファンは勿論ですが、全く”欅坂46”に興味を持ってない人も観て欲しい、強烈な映像作品でした。

映画評論サイトでもかなりの高得点を記録しているのも納得です。

これから観られる方は、ネタバレ注意ですので、ご注意ください。



基本的な構成はライブ映像、MV制作現場の映像等であり、そこに現場でのメンバーやスタッフとのやり取り、インタビューが絡んでくる感じなんですけどね。

初っ端から「夏の全国アリーナツアー2018」での『ガラスを割れ!』です。

勿論、”平手友梨奈”さんがステージから落下した、あの衝撃の瞬間です。

完全にアドリブだったとのことで、”TAKAHIRO”先生からも叱られたとの話ですが、あのパフォーマンスから涙が出てしまいました。

とにかく”平手友梨奈”のパフォーマンス、表現力が強烈なんですよ。

そのパワーに完全に目を、心を奪われます。

その後も「デビューカウントダウンライブ」の映像も久々に見た気がしますけど、これも良いんだけど、やっぱり”平手友梨奈”の目線の高さに驚かされます。最年少なのに、最もファンを楽しませようと考えていて、パフォーマンスに対するこだわりのレベルの高さに圧倒されます。

新人が初のお披露目のライブで、やり切ったかやり切ってないか、満足度が低いとか、普通考えますか?

せいぜい失敗しないように、何とか泣かずに済むようにとか、無事終わることだけを考えるんじゃないでしょうか、それか自分がいかに目立てるかとか・・・。

この目線の違いが、残酷な書き方をすると「一人のカリスマとバックダンサー」というグループの構図になったのでしょう。

ただこれは致し方ないのかもしれません。

最も歌唱力が高く、センターを目指すと公言し、”平手友梨奈”に食らいついていった”今泉佑唯”、ダンススキルはダントツでアイドル経験もあった”鈴本美愉”あたりは、この状況に悔しさを感じていたと思いますが、その努力を重ね、天性とも思える才能により生み出された、彼女の表現力に相当精神を削られたと思います。

この二人のインタビューを聴いてみたかったなとは思いますけどね。(仲良しだった”ねる”もどんな想いだったか、聴いてみたいけどね)

個人的に印象的だったのが「セカアイ」のMV制作時だったかな、”平手友梨奈”のパフォーマンスに全員が目を逸らすことなく、観ているシーンでした。

「凄い」と思いつつ、自分と対比して、悔しいとも思えず、諦めの境地に立ってしまう。。。

個々でも全然輝くことが出来る、素晴らしいメンバーがいるにも関わらず、急拡大していくグループの混沌とした状況の中で、バックダンサーとしての自分を肯定してしまう、またそこで居心地の良さを感じてしまう・・・この構図が結果的に4年間での活動休止に追い込まれた訳なんですけどね。

とにかく「カリスマ」”平手友梨奈”の凄いパフォーマンスがふんだんに楽しめ、カリスマ不在の中、もがき苦しみながら、少しずつ自我を取り戻していくメンバーの頑張りに心打たれます。

特にライブ演出家の方の”平手”以外のメンバーへの暖かい激励の言葉は強烈でした。

”菅井”センターの『不協和音』、”小池”センターの『二人セゾン』、最後の全国ツアーとなった、2019年の全国アリーナツアーでの”鈴本”、”小林”、”土生”、”上村”等のパフォーマンスも映し出されますが、それも実体験していたりするので、その成長にグッときます。

でも『避雷針』のパフォーマンスで全てを持って行く”平手友梨奈”の凄さ・・・。

努力し、しっかり準備する、憑依型のカリスマの圧倒的な表現力・・・この差がグループを「破壊と再生」に持って行ったわけですが、”欅坂46”の現場に行った人は、その時、その瞬間の壮絶なパフォーマンスは今しか観れないような感覚になられたんじゃないでしょうか? だからこそ、アイドルファンではない、様々な方の心を動かしたんじゃないかな?

「Rock In Japan」のパフォーマンスも凄かったけど、納得いかなかったというのも驚きでしたけどね。(映像をちょこっと見ただけですけどね)

『不協和音』、『黒い羊』・・・さらには『角を曲がる』・・・未曾有の世界へ足を踏み出すカリスマがグループを離れる、脱退するという決断をしたのは、グループを想ってのことだと言うのも熱いね。

東京ドームでの『不協和音』での「ほの~」と叫ぶ声が鮮明に聴けるのも強烈です。

『不協和音』のMV制作時の映像で、パフォーマンス後にへたり込んだ”平手”を支えに行くメンバーの中、呆然と立ち尽くす”鈴本”も印象的だったな~。

”小林”の想いももうちょっと聴いてみたかったけどね。

最後は新曲『誰鐘』のパフォーマンスも観れますが、ホントに新たなグループにも期待したいし、”平手友梨奈”さんが個人でどこまで到達するかを見たいとも思ってます。

どうしたところで、こうなる運命だったんだろうけど、これも”平手友梨奈”というカリスマがいたからだからこそであり、彼女がいなくても輝けるメンバーが心を折らずに、ここまで頑張ってきたわけですから、いずれの未来も応援したいな。

最後に一言。

これはアイドル映画ではありません。一人のカリスマのロック過ぎる生き方を生々しく、映し出した強烈なドキュメンタリー映画です。

更に言うと、そのカリスマを取り巻くメンバーの想い、葛藤、様々な感情がリアルに表現されていて、心に刺さります。

曲、作品中心に組み立てた構成も素晴らしいです。

中途半端にパフォーマンスを切り貼りするのではなく、ちゃんと意味を持たせ、かなりの割合でフルサイズのパフォーマンスを見せたのも、正解です。

シナリオ、ストーリーが映画では大事な要素かもしれませんが、とにかくえげつない映像に心を射抜かれて欲しいし、その表現力に涙して欲しいですね。

いやーホントに凄いよ!

”欅坂46”の歪みと魅力がタップリ詰まった、素晴らしい作品を是非、観て欲しいね!

P.S.”平手友梨奈”さんに対してネガティブな想いを持つ方もいるかもしれません(映画評論サイトでもそういう声を散見しました)が、僕は真のプロだと思いましたし、最後にメンバー一人一人と向き合い、メッセージを伝えたりするのも粋だし、彼女がグループを想い過ぎたからこその脱退だったという真実をちゃんと理解すべきだと僕は思うけどね。