名盤レビュー

【名盤】 SHY 「Excess All Areas」

今回のアルバムレビューは”SHY”の1987年発表の3rd Album「Excess All Areas」を紹介します。

SHY 「Excess All Areas」

久々にアルバムレビューの記事を書きます。

いくらでも紹介したいアルバムはあるんですけど、何かきっかけがないと僕の約40年にわたる引き出しからポッと選びづらい感覚がありますね。出来る限り、1アーティストにつき、アルバム1枚、1曲のレビューを前提にしていることもあって、それでポッと浮かんでも、押し戻したりして、悩んじゃったりすることもあります。

ブログの中での自由度をあまり下げたくないので、そのあたりは一定のルールを敷きながら、たまにはそれを自分で破るのも楽しかったりするので、良いんですけどね。制限をなくしたら、”Rainbow”のアルバムとかは全部レビューしちゃいそうだし・・・。

今回は久々に自宅のCDラックを整理していたら、このCDが出てきてね。感慨深くなって、レビューを書くことにしたんですけどね。

それが”SHY”のアルバムなんですけどね。 (みんな知らないかな~)

ちなみに”SHY”について知ったのは「FM Station」のレビュー記事だったような気がします。高い評価だったのは勿論ですけど、「LA Metal」の代名詞的バンド”DOKKEN”の”Don Dokken”が制作に関わっていることも興味を惹いたように思います。

って、この時に素直に買っておけば良かったんだけどさ、スルーちゃって、このアルバムが後に超激レア盤になっちゃうんだよね。

”Leatherwolf”の記事にも書いているけど、京都にある中古CD屋さんで、本作を500円か1,000円くらいで帯付美品をGetしたんだよね。

【Review】 Leatherwolf Leatherwolf

その当時は帯を別管理していたんだけど、引っ越しの際に帯を全部なくしちゃって・・・(泣)。

猟盤ハンター系の人なら分かると思うけど、CDの帯って中古マーケットではメチャクチャ大事なんだよね。帯がついているかどうかで半値になるくらい値段に差がついちゃうんだよね。

その一件以降は必ず、CDブックレットの中に帯を締まって保管するクセがついたけどね。

別に僕は猟盤ハンターではないし、ただの音楽好きなので、そこまでこだわらないけど、自分が死んだときに家族がCDを売るとしたら、少しでもプラスになったほうが良いかななんてね。(僕が所有するHM/HR系の激レアCDを「BOOK OFF」に持ち込んだら、軒並み10円とかになっちゃうとは思うけどね、遺言でメタル専門店に持ち込むように書いておこうかな)

最近はすっかりCD音源をPCに取り込んで聴くことがほとんどだから、CD自体で音を聴く機会はホントに減ったから、別に処分しても良いんだけど、購入した時の思い入れも大きいからね。

女性には理解しづらいだろうけど、男性には所有欲みたいなモノってあるよね。(女性でもあるかもしれませんが)だからモノも捨てられないし、ついついフルコンプしたくなっちゃうんだよね。

って、話がかなり脱線しちゃいましたが、レビューに戻りますね。

”SHY”はイギリス出身の5人組メロディックハードロックバンドで1983年に「ONCE BITTEN...TWICE SHY」でデビューを果たします。(この1stは当初は日本盤リリースはなく、輸入盤屋では話題になったそうです、尚、数年後に日本でもリリースされます)

下記がオリジナルメンバーです。

Vocal:Tony Mills
Guitar:Steve Harris(”Iron Maiden”の”Steve Harris”とは別人です)
Bass:Roy Stephen Davis
Drums:Alan Kelly
Keyboards:Paddy McKenna

そこで話題になった”SHY”はメジャーレーベル「RCA」との契約を手にするんですよね。1985年にリリースされた「BRAVE THE STORM」はポップセンスは抜群ですが、「HM/HR」ファンからすると音作りがライト過ぎちゃいます。でも味わい深いハードポップの佳作だと思います。しかしながら、チャート的には失敗。そこで契約最後のアルバムとなる本作では、プロデューサーには”Neil Kernon”を起用、更に上述の”Don Dokken”との共作曲も含め、話題性も十分で背水の陣で臨んだんですけどねえ。イギリスではまあまあの成績を残しましたが、アメリカでのセールスは惨敗となってしまい、MCAへ移籍するんですね。

でも、この「Excess All Areas」は僕の人生にとって、非常に重要なアルバムになってますし、この完成度は凄まじいですし、若い音楽ファンが、令和の時代に聴いても十分にノックアウトされる内容だと自信を持ってオススメできますね。

では全曲レビューですね。

01.『Emergency』 

「★★★★★」。





メロディックハードロック史上に燦然と輝く名曲の一つだと思いますね。最初の荘厳なキーボードソロから叙情的でクサイメロディが連発し、スピード感も最高で”Tony Mills”の天を貫きそうなハイトーンも素晴らしいし、文句のつけようが全くありません。

これこそ慟哭のキラーチューンですね。”SHY”と言えば『Emergency』というメロハーファンは多い気がしますね。こんなに素晴らしい曲と出会えた奇跡に感謝したいくらいの凄まじい大名曲です。”Steve Harris”のギターソロも最高!

外部ライターによる楽曲で、あの”Michael Bolton”(!)と”Duane Hitchings”の共作です。”Michael Bolton”は歌唱力は勿論だけど、恐ろしいソングライターでもあるんだよね。

「★★★★★」でも足りないくらいの歴史的名曲です。是非、聴いて欲しいな。

そういや最近、”Michael Bolton”ってどうしてるんだろう?

02.『Can't Fight the Nights』

「★★★★★」。



『Emergency』の感動の後を受け、ベースソロからスタートし、メロディアスなフレーズが耳に突き刺さります。まさに出来の良いメロハー曲の典型ですよね。ミドルテンポではありますが、Bメロのメロディはかなり芳醇で素晴らしいです。

サビが若干単調なのが残念ではありますが、これはこれで十二分に名曲認定できるレベルだと思いますね。ブリッジ部分のギターもかなり良いフレーズでツボをガンガンに押してくれる感じで心地よいな。

名曲の直後、しかもアルバムの二曲目ってさ、今ひとつ印象に残りづらい曲だったり、いわゆる箸休め的な曲が多かったりするんだけど、流石です。文句なしで「★★★★★」ですね。

こういう何気ない曲の出来が、メロハー系のアルバムの評価にとっては実は大事なんだよね。1曲目のテンションを全く下げることなく、いい意味でクールダウンさせてくれるのが凄いね。

こちらも外部ライターの”Michael Jay”と”Steve Harris”、”Tony Mills”の共作ですね。

3.『Young Heart』

「★★★★」。



2曲目と同路線のミディアムテンポでメロディックな佳曲ですね。爽やかで良いメロディだし、クオリティも引き続き高いんだけど、ややアメリカンロックぽくて和んじゃうかもしれません。でも十二分に良い曲だよ。

ここでも”Steve Harris”は素晴らしいギターソロを紡いでくれてますね。

クレジットは”Harris, Hitchings, Mills”となってますので、”Steve Harris”メインで作ったんでしょうね。こちらも『Emergency』に引き続き、外部ライターの”Duane Hitchings”が参加してますね。

4.『Just Love Me』

「★★★」。



こちらも外部ライターの”John Parker”がメインで制作したであろうバラードです。分厚いコーラスも効いてますが、アルバム後半に収録されている珠玉のバラード『When the Love Is Over』に比べるとやや印象が薄いかな。

勿論、クオリティは高いし、メロディも悪くないんですけどね。全体的に抑揚がないので、メロハーにあんまり免疫のない「HM/HR」ファンにとっては聴いてて、後半はしんどくなるかもね。

5.『Break Down the Walls』

「★★★★」。





メロディックでおとなしめの曲が多いアルバムなのですが、骨太のロックを感じさせてくれる曲ですね。アルバムの中でもリードトラック的な扱いをされてたと思います。ある意味、”Don Dokken”が関わったのがウリだったアルバムですが、全体の流れ、テイストには合ってない気もしますね。

それでも”Steve Harris”のメロディアスなギターソロに完全に昇天しちゃいそうになるので、★一つおまけしました。

ここからはLPで言うところのB面ですね。

6.『Under Fire』

「★★★★」。



6曲目にして、ようやく外部ライターが参加していない、メンバーのみで制作された楽曲です。

これがメロディも良いし、それでいて展開も面白くて素晴らしいんだよね。サビの『Under Fire』のところの展開はクセになるよね。

”Tony Mills”のハイトーンも十分に堪能できる場面もあって、隠れた名曲と言えるんじゃないかな。

7.『Devil Woman』

「★★★」。



またも外部ライターによるペンでクレジットは”Terry Britten, Christine Holmes”となっていますが、そもそもこの曲って、”Cliff Richard”のカバーらしいです。(僕も改めて今回レビューを書くにあたって、知りました)

オールディーズ特有の古臭い感じは一切ないし、キレの良い演奏に、”Tony Mills”の歌唱も素晴らしいね。

本アルバムの中では、まあまあの出来じゃないかな。

8.『Talk to Me』

「★★★★★」。





ドラマティックな曲展開を持っていて、フックが強めで僕はかなり好きな曲ですね。サビが単調な作りと言えばそうなんだけど、全体的に哀愁が節々に残っているのが魅力ですね。

いかにも煮え切らないブリティッシュハードポップって感じですけど、この哀愁が堪らないし、聴くごとにハマっちゃう魅力があるよね。

これは聴いてほしいな。

9.『When the Love Is Over』

「★★★★★」。





「ザ・哀愁」って感じの泣きのバラード。

これは本当に素晴らしい出来のバラードだと思います。某評価サイトで誰もこの曲にコメントも評価もしてなくて、悲しくなったな。あまり人気ないのかな・・・なんてね。

このサビのメロディは演歌? ブルーズ?ってくらいの哀愁度タップリで僕はかなり好きだなあ。「HM/HR」系のお好みテープのバラード編では良く収録していた記憶があります。”Tony Mills”の変幻自在のVocalもこの名バラードに良いフックをつけてくれているように思いますね。

尚、こちらも外部ライターの”Michael Jay”メインで”Steve Harris”、”Tony Mills”も参加してます。

ギターソロが更に強烈だったら、凄いことになってたような気もしますけどね。

10.『Telephone』

「★★★★★」。





最後もスピード感のあるメロハー曲というのは良い構成だね。

『Emergency』のような高貴さを感じさせるくらいの慟哭のメロディもないし、アメリカン風味もあるポップさで、メロディもそこまでフックは強烈ではないけど、”Steve Harris”のギターソロが凄まじい出来なのもあって、結果、圧倒されちゃいますね。

こちらの曲のクレジットは”Harris, Kelly”で二曲目となるメンバーのみ制作の楽曲ですね。

最後の最後で気持ちのいい爽快感でアルバムを聴き終われるし、リピートしたくなるんだよね。こういう作りになっているのも名作の証拠だよね。

さて、このアルバム自体の本編はここまでなんですが、再発盤には3曲のボーナストラックも収録されていて、それがいずれも素晴らしい出来なので、こちらも紹介しておきますね。

Bonus Track:『Run For Cover』

「★★★」。



これは紙ジャケ盤の時に初めて収録されたんだっけ? まあ、いかにものボートラっぽい曲ではあると思いますね。ミドルテンポの古式ロックっぽい雰囲気で彼らにしてはメロディ自体はそこそこの出来かな。

でも”Steve”のギターが素晴らしいので、平均以下までは落とせないかな。聴いて損はないと思うけどね。

Bonus Track:『Only You』

「★★★★」。



こちらもボーナストラックのミドルテンポの楽曲ですね。Bメロからサビへの展開が良いし、サビも日本人には絶対好まれそうな哀メロでグッと来ます。

AメロでのVocalがフワフワしている感じるのを除けば、完璧な曲の一つと言っても良いかもね。まあ、そのあたりもB級感はあるかもしれないけどね。良いメロディが楽しめるので、個人的には文句なしで「★★★★★」かな。

北欧メタルっぽい哀愁が良いよね。

Bonus Track:『Don't Wanna Lose Your Love』

「★★★★★」。



元々は『YOUNG HEART』の12インチシングルの収録曲ですね。

これが何故、Bonus Trackだったのか意味が分からないほど、良質のメロハー曲なんだよね。この哀メロ炸裂のこの楽曲はアルバムに正式収録されていてもキラーチューンとして、トップクラスの評価を得ていた可能性もあるだけに疑問が先行しちゃうけどね。

まあ、この手の曲は当時のアメリカマーケットでは売れないだろうけど・・・。売れようが売れまいが、良いものは文句なく良い! ”Tony”のVocalも”Steve”のギターソロも最高だね。

この曲を聴かずして死ぬなかれ・・・とまでは言わないけど、どうせなら収録されている再発盤を買おうね。

ある意味、メジャーレーベル「RCA」の総力を結集し、売るために外部ライターの素晴らしい楽曲を採用し、バンドとしては不本意なアルバムかもしれませんが、完成度は抜群です。

曲自体はメロハーの枠にスッポリ収まる曲ばかりではありますが、微妙にトーンが違っているのも面白いし、飽きさせないのかもしれません。”Tony Mills”のハイトーンボーカルに耳が行きがちではありますが、”Steve Harris”のギターソロも素晴らしいし、改めて再評価して欲しいですね。

”SHY”はその後もアルバムをリリースしますが、セールス的にはパッとした成績を残せず、バンドは1995年以降は実質解散状態へ。その後、ライブ作品や過去のレアトラックなどがリリースされ、1999年に復活を果たすのですが、出来の良いハードポップであることは変わりませんでしたが、本作で感じられたようなマジックはチョコっとしか感じられなかったですね。(チョコっとでも素晴らしいけどね)

その後はバンドの看板でもあった”Tony Mills”が脱退(”TNT”に加入したのは本気で驚いたけどね)、代わりに優秀なVocalistである”Lee Small”が加入し、アルバムの出来も徐々に良くなってきた中、グループのメインソングライターである”Steve Harris”が脳腫瘍で他界。遺作となった「SHY」は名盤となりました。(全盛期よりも音はハードですが、かなり良い出来です)

最も美しいメロハーを演奏したバンドが最高のラストを飾った訳で現実はドラマ以上に劇的だったりするんですよね。

いつまで経っても僕のメロハーを聴く基準は”SHY”であり、これからも「Excess All Areas」、「SHY」といった名盤と比較し続けるんだろうと思います。

P.S.”SHY”の作品はかなりのプレミアがついているのもあると思いますが、再発盤なら、専門店、中古CD店を回って探してみれば見つかると思いますよ。ボートラ付を是非!

イクセス・オール・エリアズ
シャイ
BMGビクター
1996-05-22


シャイ
シャイ
マーキー・インコーポレイティド
2011-09-21


Brave the Storm
Shy
Zoom Club
2002-03-09


Excess All Areas
Shy
Zoom Club
2002-03-09


【名盤】 Van Halen 「5150」

今回のアルバムレビューは”Van Halen”の1986年発表の7th Album「5150」を紹介します。

Van Halen 5150

最近の「HM/HR」の不作続きは個人的には厳しいです。

某専門誌のレビューを見ながら、毎月CDを買ったり、ダウンロードしたりはしているんですが、ピンと来る作品になかなか出会えてません。

最近のバンドで言えば、ちょっと毛色は違うけど、日本の”Fear, and Loathing in Las Vegas”や”S?N”のようなミクスチャー系なんかは面白いんだけどね。それこそ、レビューでも取り上げたアイドルによる「HM/HR」系の色彩がある『アイドルレース』、『Pinky! Pinky!』のような楽曲にこそ、メタルを感じたりしていますからねえ。

【名曲】 夢みるアドレセンス 『アイドルレース』
http://burning.doorblog.jp/archives/51319460.html

【名曲】 The Idol Formerly Known As LADYBABY 『Pinky! Pinky!』
http://burning.doorblog.jp/archives/51575830.html

「HM/HR」は閉鎖的な音楽で「様式美」と言われるような型が決まってものもあるけど、それでも”Iron Maiden”や”JudasPriest”は新たなメタルを開拓してきたし、先日のアルバムレビューでも取り上げた”Metallica”もスラッシュを進化させましたよね。(それは個人的には退化に近かったけどね)

【Review】Iron Maiden No Prayer For The Dying

【Review】 Judas Priest British Steel
http://burning.doorblog.jp/archives/45458585.html

【Review】 Metallica Master of Puppets
http://burning.doorblog.jp/archives/51913299.html

「Death Metal」もそうだし、僕にはピンとこないことも多いけど、「Roud Rock」勢もそうだし、今こそベテラン、新人関係なく、素晴らしいメロディ、構成、演奏を兼ね備えた、華のあるバンドの登場に期待したいね!

ということでメッキリ旧譜を聴くことの多い日々なのですが、そんな中で未だレビューに一度も取り上げていなかった大物バンドを今回は紹介したいと思います。

それが”Van Halen”ですね。

正直、当時はそんなに好きなバンドではなかったんですよね。

「1984」が最初に聴いた頃だと思うんですけどね。『Jump』は「え、これがハードロックなの?」って感じでしたね。今では大好きな曲なんですけどね。



このアルバムは最初の『Jump』の印象が今ひとつだったこともあって、友人の勧めでかなり遅れて聴き直して、良いアルバムだなあとは今では思ってますけどね。

『Panama』とか『Hot For Teacher』等、名曲が一杯の優秀なアルバムですよね。





その頃、ギターを練習していた僕は教則本(CD?)で『You Really Got Me』とかが収録されていたけど、当時の僕には難しくてねえ。益々、距離を感じるようになったんですよね。

その後、”Bon Jovi”や”Whitesnake”がBillboardで大ヒットを飛ばす中、”Van Halen”は”David Lee Roth”が脱退、更には凄まじいバンドを率いてのソロデビューしてからの争い・・・雑誌などでもお家騒動のほうが取り上げられてましたからね。

またブログ開設初期にレビューを書いた”David Lee Roth”の方がストレートで分かりやすいし、音楽的にも好みだったりしたのも大きいですね。

【Review】 David Lee Roth Eat 'Em and Smile
http://burning.doorblog.jp/archives/44750118.html

実は「5150」はリリースされてしばらくしてレコードをレンタルして聴いてたんですよね。その印象も今ひとつだったんですよね。最初の『Good Enough』の逆再生みたいな”Sammy Hagar”の「Hello Baby!」のスタートのところから笑っちゃって、そのままダビングしたテープもラックに塩漬け状態になってました。

だからそんなにバンド自体にも、このアルバムも印象は良くなかったんですけど、”Van Halen”のライブCMが流れていて、そこで掛かっていた「OU812」収録の『Finish What Ya Started』が耳に刺さってきたことがありましてね。それでダビングしたテープの曲目を見たら収録されていないことが分かり、友人に借りに行くんですよね。(まあアルバム「OU812」は地味なので、そんなに好きじゃないな~。)



それから”Van Halen”の「5150」を改めて聴き直すんですけど、1曲目の『Good Enough』の印象は相変わらずでしたが、2曲目以降が素晴らしくてね。

結局、CDで買い直すんですよね。その後は中古屋で旧譜を見つけては買い、新譜は毎回発売日直ぐに買うって感じで完全にチェックする対象になったんだよね。

そんな思い出深い「5150」なのでしっかりレビューしますね!

01.『Good Enough』

「★★★」。

普遍的なアメリカンロックですね。

ギターはかなりカッコいいリフが刻まれてるし、そのフレーズも創造性があって、それでいて心地いいんですけど、僕には未だに最初の”Sammy”の「Hello Baby!」でズッコケた記憶があって、あまり好きって言える曲ではありません。最初に聴いたときは「★」評価だったので、そこから比べると評価は随分と上がっています(笑)

この曲自体は今でも苦手なところはありますが、”Edward Van Halen”の変幻自在のギターワークは本当に凄いっす。

02.『Why Can't This Be Love』

「★★★★★」。



「HM/HR」のジャンルで語るべき曲なのかどうか? そんなツマラナイ議論をぶっ飛ばすくらいの大名曲です。いやーリリースから32年経った今でもギラギラと魅力を放っている凄い曲だと思います。

スピードも遅めで、キャッチーだし、ロックっぽさもかなり薄めだし、ポップと言えばポップなんだけど、この構成力、メロディの充実度、スリリングな演奏は個人的に大きな衝撃でした。

『Why Can't This Be Love』は僕にとって、”Van Halen”を代表する名曲だと信じて疑いません。

スルメ曲って言い方があるけど、究極のスルメというか、真にエバーグリーン的な力を放っている、なかなか出会えないタイプの名曲だと思いますね。

勿論、”Van Halen”の代表曲で『Why Can't This Be Love』を挙げるにのは違和感もあるけど、僕にとっては、間違いなく一生聴き続ける名曲ですね。

音楽ファンなら、絶対に聴いておくべき、神曲です。

03.『Get Up』

「★★★」。

本作随一のストレートでパワー全開のハードロックンロールですね。

パワーとスピードは文句なしですが、個人的にはメロディが微妙ですね。ノリも良いし、ロックテイストが強いです。

ハードなロックンロールが好きな人には良いと思いますけど、僕はそんなに好きじゃないですね。

まあ、ライブではひたすら盛り上がるんだろうし、楽しいんでしょうけどね。音源だけだとやや荒削り感を残したロック曲と言うイメージですね。クオリティは高いんですけどね~。

まあ、彼らの速い曲だったら「For Unlawful Carnal Knowledge」収録の『Judgement Day』なんかと比べちゃうと段違いな感じがします。



04.『Dreams』

「★★★★★」。



ハードでドライヴィングでメロディアスな音楽が好きな方、人類最強レベルのAORテイストの名曲がここにあります!

『Dreams』こそ”Van Halen”随一の名曲だと僕は信じて疑うことはありません。

とにかくメロディ、構成が素晴らしすぎて、その曲の完璧さに毎回聴くたびに圧倒されます。

緻密な計算のもと、生み出されたそのクオリティの高いメロディラインは聴く者に最大の爽快感と高揚感を与え、完全に虜にされてしまいます。

この曲を聴いて、「売れ線だ」、「ポップだ」と騒ぎ立て、批判するような人たちとは、僕は一生、心から音楽を語り合うことは出来ないような気がします。

それだけ完成度の高い曲であり、歴史的にも評価されるべき楽曲です。

”Sammy Hagar”にVocalが変わったからこそ出来た『Dreams』、これは本当に多くの音楽ファンに聴いてほしい名曲です!

05.『Summer Nights』

「★★★」



リフとドラムが心地よい、グルーブ感のあるミドルテンポのロック曲ですね。ブルージーなロックの王道的な佇まいがあるし、ライブだと二割増しくらいで良くなりそうですね。

サビのメロディはなかなかキャッチーで悪くないんだけど、この並びで聴くと地味に感じちゃうんだよね~。

06.『Best of Both Worlds』

「★★★★」

こちらも彼ららしさを感じる、明るいメロディを持つアメリカンロックですね。”Sammy Hagar”のVocalもピッタリですね。僕にとっては、そんなに好みのタイプの曲ではないけど、ライブでは間違いなく盛り上がるでしょう。けど、メロディがもうちょい良ければ満点評価だったかもね。

ギターソロも素晴らしいね。

07.『Love Walks In』

「★★★★」

メロディアスなキーボードからスタートするバラードナンバーですね。僕は彼らのバラードっぽいナンバーだと、かなりポップですが、『Can't Stop Lovin' You』が大好きなんですけどね。それに比べると暗い悲しみのメロディが心を打つタイプのバラードに仕上がってます。



一番の聴きどころは情感溢れるギターソロでしょうかね。でもキーボードの主旋律は良い味を出してますよね~。

08.『5150』

「★★★★」

こちらはタイトルトラックで心地よいスピード感でドライヴィングするアメリカンロックですね。

隠れた名曲って感じじゃないですかね。某評価サイトでも思ったより評価が高くて、驚いた記憶があります。『Why Can't This Be Love』より点数が高いのはちょっと・・・ですけどね。

でも良い曲ですよ。彼ららしい佳曲!

09.『Inside』

「★★★」

なかなか面白い構成の曲ですね。サビはなんか聴いたことがあるようなダークでそれでいてキャッチーなメロディなんですけどねえ。30年経っても思い出せないっすね。名盤のラストとしては物足りなさもありますが、決して悪い曲ではありません。

彼らの音楽性を考えれば、このノリでこの完成度は凄いですよね。

もしかすると曲の完成度だけだと「For Unlawful Carnal Knowledge」のほうが良いかもしれないけど、「5150」は全体の雰囲気、流れ、構成が良いし、コンセプトアルバムでもないけど、一枚通して聴いてほしい名盤だと思いますね。

実は一度もライブに行けてないので、一度参戦したいな~。

P.S.衝撃の1stについて、全く触れていないなあ~、まあ、僕にとってはリアルタイムじゃないので許してください。

5150
Van Halen
Warner Bros / Wea
1986-01-20






F.U.C.K.
VAN HALEN
WEA
2004-06-01


1984
Van Halen
Rhino
2015-03-31


Balance
Van Halen
Imports
1995-01-18


【名盤】 Metallica 「Master of Puppets」

今回のアルバムレビューは”Metallica”の1986年発表の3rd Album「Master of Puppets」を紹介します。

Metallica Master of Puppets

久々のアルバムレビューですね。

すっかり「J-Pop」、”坂道シリーズ”主体の記事が並んでいるのを見て、「HM/HR」の代表的なアーティストをアルバムレビューで取り上げてみることにしました。

今でこそ”Metallica”は世界的なバンドとして、かの「グラミー賞」を9回も受賞し、「ロックの殿堂」入りも果たし、今更、僕が語るまでもないレベルの大きなバンドとなりましたね。マイナーなスラッシュバンドが一気にシーンのトップの頂点に立ち、孤高の存在となるまでを僕はリアルタイムで見てきているので、凄く印象に残ってますね。

でも僕は”Metallica”を本気で好きになったことはありません。勿論、全てのアルバムを持ってますし、ライブも何度も行ってます。元々、スラッシュメタルの代名詞的なバンドで、音楽的には僕の好みではないのが大きいですが、好きな曲、アルバムは一杯あるのでどこかで取り上げようとは思ってましたけどね。

僕が最初に”Metallica”と出会ったのは大学祭で軽音バンドが演奏していた『Master of Puppets』だったと思います。激しいリフを刻む、まさにスラッシュという感じの曲でしたが、やたら耳に「Master! Master!」のフレーズが残り、気になる存在になり、当時の最新作だった「...And Justice for All」をレンタルしたんですよね。

そこで聴いた『Blackened』は今でも大好きな曲なんですけどね。



カッコいいけど、サウンドが今ひとつだし、SEが多かったりもして、アルバム全体で聴くと疲れちゃうので、深くは聴き込まなかったんですけどね。(カバーの『The Prince』も大好き!)

とはいえ、世界的なメタルバンドだし、必須で聴いておかないと思い、それから中古CD屋で旧譜を揃え、その後は新譜が出れば買い続けています。正直、「Load」以降は買い続ける気が起こらなくなるような感じで期待はどんどん低下していってますけどね。

デビュー作「Kill 'em All」は荒削りだけど、とにかく勢いとスピード感があってストレートでカッコいいし、実はアルバムレビューの候補の一枚でしたね。

僕のお気に入りは『Hit the Lights』、『Motorbreath』、『Seek & Destroy』あたりですかね。







好みの曲の多さだったら、僕にとってはNo.1のアルバムかもしれませんね。

2nd Album「Ride the Lightning」も凄いアルバムです。特にレコードでいうところのA面は彼らのアルバムの中でもキラーチューンと呼べるだけのクオリティを持つ曲だらけで、バラエティもあって、屈指の出来を誇っていると思います。B面が弱いのが残念です。

お気に入り曲はそうですね。A面の4曲全てと言いたいところですが、その中でも最恐レベルのスピードメタル『Fight Fire with Fire』、後のヘヴィロック化への傾斜も伺える『For Whom the Bell Tolls』ですかね。





3rdは後程詳しく書くので飛ばします。

先述したとおり、僕にとっての”Metallica”は5枚目までなので、「Metallica」(Black Album)についても書いておきましょう。

これもレビュー候補でしたね。最初に聴いた時こそ、グランジ化が悲しかったけど、とにかくアルバムの完成度が高くて、結果的には大好きなアルバムになりましたね。速い曲は『Holier Than Thou』、『Through the Never』くらいです(ボーナストラックのカバー『So What!』)が、過去の彼らのスピードメタルとはほど遠く、曲の出来も今ひとつの感は否めませんが、ミドルテンポ、遅い曲が心地よくてねえ。バランスも良いし、アルバムのトータルでの完成度は非常に高いと思います。

僕のお気に入りはウルトラへヴィな『Sad But True』、ベースのカッコよさが引き立っている『Wherever I May Roam』、『My Friend of Misery』あたりは文句なしです。へヴィなグルーヴを楽しむなら、これ以上のアルバムはないかもしれませんね。







前置きが長くなりましたが、いよいよ全曲レビュー行きますね。

01.『Battery』 ★★★★★



これは誰が何と言おうが、スピードメタルを代表する大名曲です。スピード感、メロディ、緊張感あふれるプレイ、いずれも最高で、これがダメだったらあなたの人生にメタルは必要ないんじゃないくらい、思っちゃうレベルの曲です。最初のアコギの入りも素晴らしいし、完璧ですよね。

★は満点の5つでも足りないくらいです。

リリースから32年経った今でもこの曲の持つパワーは何も衰えていないし、本当に凄い曲です。

まさしく、黙って聴け!って感じがします。

02.『Master of Puppets』 



僕の”Metallica”との出会いの曲ですが、未だにカッコいいし、様式美的な構成も素晴らしいスラッシュメタルの大名曲ですね。

考えに考え尽くされた構成が素晴らしいし、凄まじくカッコいいリフに、変拍子バリバリのド迫力のリズムセクションに、ハッとさせられるほど美しいギターソロと、とにかく聴きどころ満載の凄い曲です。自然に拳を突き上げ、ヘドバンしちゃう、強烈なマスターピースですね。

これも評価は「★★★★★」に決まってます。

いつまで経っても僕にとっての”Metallica”は『Master of Puppets』です。

未だに拳を上げ、「Master! Master!」と叫んじゃいます。

いやー、メタル史上最強の1曲と言ってもいいんじゃない?

03.『The Thing That Should Not Be』 ★★★

名曲連発の後、かなりダークでへヴィな曲です。ズシンズシンと重低音のリフがとてつもないモンスターにでも迫られているような感覚に陥ります。あまり気持ちが落ち込んでいるときには聴かない方がいいかもしれませんね。

でもリフもカッコいいし、重厚なリズムセクションの魅力でしっかり楽しめますけどね。捨て曲というレベルではないと思いますが、かなりガラッと趣きが変わりますね。

04.『Welcome Home (Sanitarium)』 ★★★★★



今や”Metallica”も普通にバラードをやりますが、スピードメタル、スラッシュ期の彼らにとってのバラードナンバーといえば『Fade to Black』ですが、それを更に発展させた泣きのバラード『Welcome Home (Sanitarium)』も凄まじい出来です。

初のヒット曲『One』も同路線で彼らにしてはキャッチーで悪くないけど、僕は『Welcome Home (Sanitarium)』を推します!

まあ、普通の人が聴けば、「どこがバラード?」ってなると思いますけど、この「Sanitarium~」での悲しみの旋律は強烈に僕の涙腺を刺激してくれます。

いやー本当に素晴らしいし、メロメロのギターが更に美しさを増幅させてますよね。

05.『Disposable Heroes』 ★★★★

暗くて、重めのシリアスタッチの曲が続いたので、スピード感のある楽曲が来る構成が良いですね。かなりのスピードで突っ走りますが、構成もしっかりしており、結構良い曲だと思いますね。

1st Albumに収録されてそうなガムシャラなスピード感ですが、緩急もつけていて、サウンドも重さがあって、普通にカッコいいメタルナンバーです。まあ、『Battery』と比べちゃ可哀想だけど、かなり良い線いってるんじゃない?

今となっては彼らはこんなスピードナンバーは作らないんだろうけどね。

リフもソロにギターが素晴らしいのも良いよね!

「I was born for dying!」は叫ばずにいられないよね。

06.『Leper Messiah』 ★★★

へヴィでスピード感もそこそこあるし、ギターソロもメロディアスでなかなかの出来だけど、このアルバムの中では地味な感じの曲になっちゃうのかな?

ほどよいグルーヴ感も心地よいし、最後のリズム展開も面白いし、決して出来は悪くないんだけどね。

強烈な個性のあるナンバーが並ぶアルバムの中ではちょっとね。僕も悪くないけど、そこまで好きではないな。

07.『Orion』 ★★★★★

今は亡き”Cliff" Burton”のBassの悲しみを増幅させるインストルメンタル曲。

8分を越える長尺の曲ですが、しっかりと聴けるのはたいしたものです。カッコいいリフからスタートするんですけど、これが気持ちいいんだよね。メロディアスなギターが絡み、物悲しい雰囲気になったと思いきや、その後もブルージーでジャジーな展開へ。最後の最後はロックっぽくスピーディーに終了と本当にドラマティックな構成ですし、これが一番というリスナーがいるのも頷けますね。アルバムの後半の聴きどころになってますよね。

「HM/HR」の歴史に燦然と輝くインストの名曲で文句なしの「★★★★★」評価ですね。

08.『Damage, Inc.』 ★★★★



こちらも彼らのド直球のスピードメタルですよね。SEからのリフが強烈でひたすら突っ走っていきます。テンポチェンジのところがとにかくカッコいい!

アルバムラストに疾走曲を持ってくる構成も良いですね。

前半2曲のマスターピースは勿論ですが、『Welcome Home (Sanitarium)』の素晴らしさもあり、後半2曲のドラマティックで疾走して終わる流れも素晴らしいですね。

アルバムの出来として考えると「Metallica」(Black Album)に軍配を上げますが、やはりこの僕のツボを押しまくってくれるのは「Master of Puppets」だし、出会いの曲も収録されていて、思い入れの強さから選んじゃいましたね。(でも1st~5thまでは全メタルファン必聴だよ!)

”Metallica”が孤高とも言える、芸術性を持つスピードメタル、スラッシュメタルバンドとして輝きまくっていたのは、天才”Cliff" Burton”の貢献が大きかったのは間違いありません。

勿論、彼の加入前、死後に生み出された名曲も素晴らしいし、多くの音楽ファンにとっては5th以降が”Metallica”なんでしょうけどね。”Cliff" Burton”が才能を発揮した2nd、3rdはやはり別格だと思いますね。つくづく天才のあまりにも早い死が悲しい・・・。

最新作の「Hardwired... to Self-Destruct」は久しぶりにメタル耳の僕にも楽しめたけど、ボーナスCDのほうが遥かに楽しめたのがね。(”Ronnie Rising Medley”は最高!)

P.S.カバー上手の彼らなので、センスのあるカバーがしっかり楽しめるので、オススメです。興味ある人は超レアアイテム化していた「The $5.98 E.P.: Garage Days Re-Revisited」が完全収録されている「Garage Inc.」もチェックして欲しいね。(ギョッとさせられるカバーもあるけどね)

MASTER OF PUPPETS (REMASTERED) [CD]
METALLICA
BLACKENED RECORDINGS
2017-11-10






【名盤】 Perfume 「GAME」

今回のアルバムレビューは”Perfume”の2008年発表の1st オリジナルアルバム「GAME」を紹介します。

Perfume 『GAME』

”Perfume”はすっかりアイドルという肩書を取っ払い、ここ10年ほど「J-Pop」シーンのトップアーティストに君臨し、活躍し続けていますねえ。彼女たちのライブパフォーマンスは本当に凄いし、海外展開の可能性もあるしねえ。

ブログを始めた初期に”Perfume”はレビューを書いているんですけど、今回は彼女たちの初のオリジナルフルアルバム「GAME」をアルバムレビューで紹介したいと思います。

【名曲】 Perfume 『エレクトロ・ワールド』

僕が”Perfume”を知ったのは上記のレビュー記事 に書いている通りなんですけど、「Perfume ~Complete Best」があまりに素晴らしかったこともあって、「GAME」は予約して買ったんだよねえ。『ポリリズム』、『Baby cruising Love/マカロニ』でブレイクしつつあった当時の”Perfume”の勢いは僕の想像を超え、アルバムでの初のオリコン1位は歓喜したなあ。

そのアルバムはポップでありながらも、”中田ヤスタカ”氏らしい緻密で刺激的な音作りが強烈で、2000年以降の「J-Pop」の名盤として評価されるに相応しい、高いクオリティを持つ作品になっています。

ではレビュー行きましょうか!

01.『ポリリズム』



”Perfume”の出世作となった5th Single表題曲ですね。NHKと公共広告機構による共同キャンペーン「リサイクルマークがECOマーク。」のCM曲でしたね。この曲で”Perfume”を知った人は多いでしょうね。

楽曲自体の構成は極めてシンプルでAメロとサビのみをループさせる感じで、「J-Pop」のフォーマットらしからぬ、無機質で音自体はかなり凝っていて、重低音がビンビン下半身に響いてくる、キラーチューンですね。

文句なしの「★★★★★」ですね。このオープニングは強烈だね。

02.『plastic smile』

明るさのある、ポップなダンスチューンですね。でもバックトラックは01同様にかなり刺激的です。ヘッドホンで細かく音像を聴くとかなり印象が変わりますね。なかなかの佳曲ですけど、曲自体の評価は「★★★」にしておこうかな。

03.『GAME』



アルバムのタイトルトラックであり、”Perfume”史上最もへヴィーな部類に入る楽曲だと思います。カッコいいリフで、ベースがブンブン唸り、変則リズムのバックで彼女たちのコーラスがチョコっと入るだけで実質インストのような曲ですけど、スリリングですねえ。アイドルという枠を完全に飛び出した革新的な楽曲で、こちらも「★★★★★」ですね。

04.『Baby cruising Love』



両A面の6th Singleの1曲ですね。一聴するとアイドルっぽい、また歌謡曲っぽい、馴染みやすいメロディを持つ曲で、ある意味、”Perfume”らしからぬ曲と言えるかもしれませんね。とはいえ、バックトラックやVocal エフェクトは異質で一筋縄ではいかない感じがありますけど、個人的には「★★★」の普通評価かな。ちょっとこの曲聴いて、”Perfume”への熱が冷めそうになったんだよね。

05.『チョコレイト・ディスコ』



完全生産限定盤『Fan Service[sweet]』として、CDとDVDをパッケージにしたシングルのメイントラックで、彼女たちの代表曲の一つと言えるでしょう。「バレンタインデー」にちなんだ曲としては、超定番曲”国生さゆり”の『バレンタイン・キッス』と並ぶ、代表的な楽曲になりましたね。

なんてことないシンプルな構成の曲なんだけど、バックトラックは相変わらずかなり攻撃的な仕上げで、良い曲なんだよな。減点する要素もないけど、あまりに定番化していて、聴き過ぎて若干食傷気味な感じもするので、天邪鬼な僕は「★★★★」にしておきます。

06.『マカロニ』



04の『Baby cruising Love』と両A面扱いでリリースされた楽曲で彼女たちからすると初のチャレンジとなる、ブルージーな雰囲気を持つ音数少なめのポップソングですね。でもリズムトラックは音の冴えが凄くて、カッコいいんですよね。ブルーズの持つ人間的な温かみと機械的で刺激的なリズムトラックの組み合わせは難易度高そうですけど、意外なほど、すんなり聴けるのは本当に天才的ですね。

メロディも展開も普通っぽいんですが、Vocal エフェクトも印象的で、僕はこの曲が大好きです。MVもなかなか良かったよね。

こちらは文句なしで「★★★★★」ですね。

07.『セラミックガール』



前半はシングル曲が続いたのもあって、ベストアルバムっぽい雑多な雰囲気もありましたが、ここからがこのオリジナルアルバムの聴きどころだと思ってます。

スピード感のあるポップチューンで言葉数もかなり多くて、「セラミックガール~」のサビ前のタメが効いてますね。何度聴いてもこの曲はアガりますね。

BSフジの『スミレ16歳!!』のドラマ主題歌にもなってます。

評価は「★★★★」にしておきましょうか?

08.『Take me Take me』

無機質な感じの曲でメロディもタンパクなんだけどね。Vocalの入れ方はかなり工夫されていて、これもクセになる曲なんだよなあ。ラストにかけ、ドラムの音だけが響く中、Vocalが戻ってくる展開も面白いね。

こちらも評価は「★★★★」かな。

09.『シークレットシークレット』



僕はこの曲が本作では一番好きかも。キャッチーでウネリのあるメロディはメチャ好みだし、ズンズン来る重低音のリズムトラックも良いよね。全体的なバランスも良いんだよね。

単なるアルバム収録曲ですが、「pino」のCMソングにも起用され、MVも制作されていますね。

文句なしの「★★★★★」。

10.『Butterfly』

無機質なバックトラックにシンプルで心地よいメロディを刻むVocalが心地よいんですけど、二番からはキラキラ感のあるシンセのフレーズが乗っかってきて、トリップしそうな感覚が堪らないですね。

曲の後半は更にそのキラキラしたフレーズが大きくなって、軽く聴き過ごせない感じも面白いね。

いやー、クセになる曲ですよ。評価は「★★★★」にしておきます。

11.『Twinkle Snow Powdery Snow』

いやー、これも名曲だねえ。キャッチーで掴みもバッチリで冬っぽさが良い感じで出ているんだよね。それこそ、”広瀬香美”さんの「アルペン」のCMソングと取って代わっても良いような雰囲気だけど、相変わらずバックトラックは強烈でねえ。

サビラストのVocal エフェクトも効果的ですね。勿論、「★★★★★」。

12.『Puppy love』

ベースソロからスタートするエンディング曲ですね。アイドルソングっぽい、可愛らしい雰囲気を持つ曲でキュンキュンさせられる感じもありますが、音の構成はかなり緻密で相変わらず”中田ヤスタカ”氏の才能を感じちゃいますね。サビのメロディも良いんですけど、ウィスパーっぽい感じのVocalも効果的ですね。

評価は「★★★★」かな。

タイトルトラックの「GAME」が象徴的ですが、シングル曲が5曲も収録されている割に聴後はチャレンジングな印象が残るアルバムになっています。

シングル曲も勿論悪くないんですけど、やっぱり後半の流れが良いですね。

『シークレットシークレット』を筆頭に佳曲満載で”中田ヤスタカ”氏のこだわりの音作りは今聴いても十二分に刺激的です。

「テクノポップ」自体には興味はないんですけど、耳に強烈に残る、この音の「暴力」は全世界で聴いてもらうだけの価値があると思います。

頭で考えるのではなく、身体で感じる音の芸術。是非、ワールドワイドに聴いて欲しいね。

”中田ヤスタカ”氏はどこへ向かうんでしょうかね? 見逃せないね。

P.S.最近の最新技術を投入したライブ映像も良いけど、「GAME」ツアーのライブDVDも良い出来です。個人的には「Fan Service bitter」に軍配を上げるけどね。(これはDVDレビューしたい出来だね)

GAME
Perfume
徳間ジャパンコミュニケーションズ
2008-04-16





Perfume First Tour 『GAME』 [DVD]
Perfume
徳間ジャパンコミュニケーションズ
2008-10-15


Perfume First Tour『GAME』 [Blu-ray]
Perfume
徳間ジャパンコミュニケーションズ
2013-08-14


Fan Service bitter Normal Edition [Blu-ray]
Perfume
徳間ジャパンコミュニケーションズ
2013-08-14


GAME
徳間ジャパンコミュニケーションズ
2015-04-29


【名盤】 Sonata Arctica 「Ecliptica」

今回のアルバムレビューは”Sonata Arctica”の1999年発表の1st Album「Ecliptica」を紹介します。

Sonata Arctica Ecliptica

先日、大宮の「Disc Union」で空き時間に猟盤していて、2,000円弱で4枚のCDを買ったんですけど、そのうちの1枚は既に持ってたCDなんですよね。

それは”Lars Eric Mattsson's Vision”の「Vision」なんですけどね。

【名曲】 Lars Eric Mattsson 『Surrender To Love』
http://burning.doorblog.jp/archives/46391131.html

北欧メタルの名盤との評価も高い一枚ですが、僕は輸入盤で持っていて、帯付美品が格安で売られていたので、思わず買い直したんですよね。

実際に大量のCDを持っているので、持っているのに気付かずに、持っているCDを中古屋で買っちゃうケースもなくはないんですけどね。

特にCDの「帯」っていうのは中古盤マーケットでは凄く大事で、僕が持っている激レアCDでも帯があるとないとでは倍以上の値段に差がつくこともありますからね。(って、「Vision」はそんなにレア盤じゃないけどね)

正直、僕自身、CDを売ったことはないし、今後も売る気はないので「帯」は関係ないんですけど、出来れば帯付美品で保有しておきたいなあとは思いますね。

って、猟盤ハンター的なマニアックな話でしたが・・・下記のサイトは僕は長年のファンなのでそれなりの頻度でチェックしてます。僕は「HM/HR」マニアだけど、猟盤ハンターではないんですけどね。

HR/HM廃盤ハンターの猟盤日記
http://blog.livedoor.jp/rockdetector/

前置きが長くなりましたが、今回は久々にアルバムレビューです。

フィンランド出身のメロディックパワーメタルバンド”Sonata Arctica”ですね。

僕は「Disc Heaven TOKYO」でデビューシングル『UnOpened』を買ったんですよね。店員の刺激的なPOPに騙されて買ったようなもんですけど、驚いたんだよね。「えー、スゲー」って、一気にヒートアップして大好きなバンドになりましたね。

いつアルバムが出るのか、遠足前の小学生のように楽しみにしていたんですけど、デビューアルバム「Ecliptica」は期待通りの出来で今でも大好きなアルバムになっていますね。

ではレビューいきましょう!

01.Blank File

メロスピ系のお約束と言えるオープニングの序章的なインストもなく、いきなりトップスピードの疾走チューンからスタートです。しかし速いなあ。若さ溢れる新人バンドらしいチャレンジですね。”Toni "Tony" Kristian Kakko”のVocalがやや不安定な部分もありますが、強烈な疾走感とクサいメロディがかき消してくれるような感じで素晴らしいですね。唐突に終わったりと荒削りですが、その良さが凝縮している感じで好印象です。「HM/HR」ファンは必聴! 「★★★★★」。



02.My Land

メロスピ系のアルバムの2曲目というと1曲目が疾走曲でややスピードを落としたミドルチューンが多くて、ツマンナイ曲も多いんですけどね。この『My Land』はスピードこそ、『Blank File』に軍配が上がりますが、メロディのクサさで言えば勝っているんじゃないかな? そこそこのスピード感もあって、なかなかの佳曲ですね。「★★★★」。



03.8th Commandment

って、言ってる間もなく、またも疾走曲ですね。”Jani Liimatainen”のギターがとにかくカッコいい。メロディも良いし、"Tony" Kristian Kakko”もしっかり歌えていますね。いやーカッコいいね。これは是非、チェックして欲しいな。「★★★★★」。



04.Replica

バラードっぽい雰囲気もあるスタートだけど、しっかり中盤からメタルに切り替わります。叙情的なメロディも効いているし、構成も割としっかりしているし、良いんじゃないですかね。アルバムの流れ的にも良いアクセントになっていると思います。「★★★★」。



05.Kingdom for a Heart

Key Boardが活躍するスピードチューンですね。本アルバムには疾走曲が多いので、さほどスピード感は感じないかもしれませんが、十分にスピーディーです。でもメロディ、展開の良さのほうが印象に残りますね。こちらも佳曲と言ってよいでしょう。「★★★★」。



06.FullMoon

さあ、キラーチューンですよ。デビュー前のデモにも入っていた曲なので自信作なんでしょうね。アマチュアバンドがこんな曲を制作しているんですからね。非凡中の非凡と言えるんじゃないかな。そりゃー「Spinefarm Records」じゃなくても一発で契約しちゃうんじゃない? 

スピードは少し落ちるけど、とにかくメロディが強烈で畳み掛けてくる叙情的なメロディが堪らないほど、カッコいい!! サビでの「Runaway、Runaway、Runaway」はライブでは絶対に叫びたくなるよね。完璧な1曲と言っていいんじゃない?

ギターソロも素晴らしいし、勿論「★★★★★」。



07.Letter to Dana

フルートから始まる、古典的な「HM/HR」系のバラードですね。暗いながらも叙情的なメロディ展開が胸に沁みます。このアルバムはこの緩急の大きさも良いし、飽きないんだよね。ギターも痺れる出来だよ。なかなかの佳曲だね。「★★★★」。



08.UnOpened

最初のキーボードソロだけで胸を撃ち抜かれる名曲です。僕にとっては、彼らとの最初の出会いの曲でもあったし、個人的には重要な曲ですね。この曲のイメージでメロスピというよりも北欧メタルっぽい叙情的なメロディを持つ正統派「HM/HR」として捉えていたので、「Ecliptica」のメロスピ感が最初は受け入れられなかったんですけどね。今ではメロスピとしての彼らも大好きですけど、『UnOpened』はやっぱり良い曲だね。文句なしの「★★★★★」。



09.Picturing the Past

本アルバムの中では地味な感じもするけど、なかなかどうして、悪くないギターリフでKeyboardも活躍しているし、スピード感もなかなかだよ。まあ、こうやって冷静に聴くとメロディがやや弱いけどね。「★★★」かな?



10.Destruction Preventer

オリジナルのラストを飾る、8分近い大作です。SEぽい静かなムードから、クサイメロディをまき散らしながら、疾走していきます。ギター、Keyboardソロも良い感じでカッコいいっす。

中盤で"Tony" Kristian Kakko”からスローダウンし、叙情的な展開へ移行したと思ったら、ソロパートから一気にスピードを上げ、疾走していったと思ったら、またもスローダウンしてバラードっぽい雰囲気へ。ラストはフルートで物悲しくエンディングへ。本当に忙しい曲だね。

この展開自体については幼さも感じる部分はあるけど、若さ、潔さ、メロディの良さを評価して「★★★★」にします。長尺には感じないし、良いよね。



11.Mary-Lou ※日本盤ボーナストラック

元々『UnOpened』のシングルに収録されていた彼らにしてはRock 'n' Rollっぽいテイストを感じるミドルテンポチューンですね。ボーナストラックのレベルの出来ではないですけど、ちょっとテイストが異なるのもあって、カップリングらしい曲かもしれませんね。まあ、全然悪くないけどね。ギターソロも良い出来です。「★★★」。

繰り返しになる部分もありますが、僕は『UnOpened』の新人らしからぬクオリティに驚愕して、期待していただけにこれだけ疾走感のあるメロスピに違和感を感じざるを得なかったんですけど、これだけの高品質のメロスピ作品なら文句もありません。

特にメロディアスな『UnOpened』、『FullMoon』は文句なしに大好きだし、疾走曲でも『8th Commandment』、『Blank File』は圧倒されるスピードに痺れるし、やっぱりアルバム単位で考えると”Sonata Arctica”は1st Albumをチョイスしちゃいますね。

同路線でバンド自体がスケールアップした2nd「Silence」も悪くないどころか、素晴らしい出来ですけどね。メロスピファンの必修科目であり、怒涛の超名曲『San Sebastian』を筆頭に『Weballegy』、『Wolf&Raven』などは強烈ですが、個人的には若さ溢れ、ド直球のメタルチューン満載の「Ecliptica」のほうが好みかな。





また名曲レビューで『San Sebastian』は取り上げるだろうけど、個人的には”Sonata Arctica”は2ndまでかなあ。3rd以降は曲の出来がねえ。メロスピを脱却していったのも個人的には悲しいな。

それでも彼らには期待したいけどね。頑張ってほしいね。

P.S.1st、2ndのアナログ盤が9月にリリースされるみたいです。「Ecliptica-Revisited 15th Anniversary Edition」もそんなに悪くないよ。オリジナルには敵わないけどね。

エクリプティカ
ソナタ・アークティカ
ユニバーサル インターナショナル
2012-12-05


エクリプティカ(15thアニヴァーサリー・エディション)
ソナタ・アークティカ
マーキー・インコーポレイティド
2014-10-22


Ecliptica [12 inch Analog]
Sonata Arctica
Spinefarm
2017-09-22


サイレンス
ソナタ・アークティカ
ユニバーサル インターナショナル
2012-12-05


Silence [12 inch Analog]
Sonata Arctica
Spinefarm
2017-09-22



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