その他の名盤

【名盤】 Bryan Adams 「Reckless」

今回のアルバムレビューは”Bryan Adams”の1984年発表の4th Album「Reckless」を紹介します。

Bryan Adams Reckless

久しぶりの「アルバムレビュー」ですね。

日課のように「名曲レビュー」を書いていますが、「アルバムレビュー」にすべきかどうかは常に悩んでいたりしますが、やっぱり思い入れの強いアルバムは記事を書くのに体力が必要です。

勿論、レビューを書く際には、何度も聴いている曲やアルバムであっても、必ず何回か聴き直した上で、新鮮な思いで感想を書くようにしています。

昔は美味しく感じていたお店の料理が経験を重ね、舌が肥えてきて、久しぶりに食べてみると、以前ほど、美味しく感じなくなることも多いですし、音楽も一緒かなあと・・・。ノスタルジーはノスタルジーで良いでしょうけど、現在の自分の耳で、冷静に聴いた上で、紹介するに足るかどうかで判断すべきだと僕は思ってます。

そろそろ夏休みになりますので、溜まってきたアルバムレビューの候補を少しずつではありますが、紹介をしていきたいと思います。

「Reckless」は”Bryan Adams”が世界的アーティストとして、大きな存在感を示した代表作と言って良いアルバムではないでしょうか?

”Bryan Adams”は僕が本格的に「Rock Music」、その後の「HM/HR」へ傾倒していく中で非常に重要なアーティストの一人ですね。

良く通っていたレコード屋さんでLPを買って、アルバムジャケットのポスターをもらって、部屋に貼ってたもんな。僕は人生でポスターを部屋に貼るということが皆無だったので、その意味でも”Bryan Adams”は凄く貴重な存在です。

ではこの名作「Reckless」を全曲紹介していきましょう!

01.『One Night Love Affair』

アルバムのトップを飾る佳曲。アルバムから5枚目のシングルとしてリリースされ、「Billboard Hot 100」では最高位13位を記録しています。メロウなハードロックって感じでなかなか良いですよね。「メロハー・マニア」あたりでもこの辺りの曲は一度試してみて欲しいね。圧倒的にクオリティも高いし、ギターはリフもフレーズも本当に素晴らしいね。個人的にはアルバムの最初はSEからスピード感のある楽曲という展開を好んでた時期も長かったので、ツカミが弱いかななんて思ってたけど、今、聴き直すと素晴らしいし、こういうオープニングも良いよね。



02.『She's Only Happy When She's Dancin'』

こちらもキャッチーなロックンロールですね。コーラスの入れ方も良いし、やっぱりギターが良い仕事しているね。アルバムの2曲目って少しテンションが落ちるパターンが多いけど、1曲目の盛り上がりを更に高めているよね。当時はそこまで評価出来てなかったけど、これも良い曲だね。クオリティ高いわ。

03.『Run To You』



いやーカッコイイね。アルバムの最初のシングルカットだったんけど、緊張感が凄いアレンジで、メロディも素晴らしくて、これはキラーチューンと呼んで良いんじゃない? 今聴いても十分に魅力的だね。この曲を聴いたときの感動は今でも忘れられないなあ。”Duran Duran”の『The Reflex』もそうだけど、この2曲に出会えたことが僕のその後の音楽的な志向に大きな影響を与えていると思いますね。



本当に素晴らしい名曲だね。尚、「Billboard Hot 100」では最高位6位を記録してますね。

04.『Heaven』

”Bryan Adams”が「Billboard Hot 100」で初の1位を獲得した名バラードですね。アルバムからは3曲目のシングルカット曲ですね。これも素晴らしい曲だね。”フットボールアワー”の”後藤”さんの「高低差ありすぎて、耳キーン」じゃないけど、『Run To You』からのこの流れは凄いよね。



今でも僕の「i-tunes」内のバラードセレクションには絶対に入ってくる名バラードだね。”Bryan Adams”のしゃがれ声が哀愁を更に強くしてますね。歌詞も良いよね。海外ではウエディングソングの定番としても有名だね。

05.『Somebody』

アルバムでは2曲目のシングルカット曲で、MVも格好良かったなあ。『Run To You』はやや暗めのメロディだったけど、『Somebody』は所謂「アメリカンロック」の王道的なカラッとしたロック曲でノリも良いし、盛り上がるよね。



この頃はライブ行きたいなあって思いが大きくなってきた頃だったけど、受験もあったし、田舎に住んでて、ライブに行くなんて、海外旅行にでも行くくらいの感覚だったもんなあ。ビデオを見ながら、ライブに行ったような気分で盛り上がってたなあ。本作は「Billboard Hot 100」で最高位11位を記録してますね。

06.『Summer Of '69』

邦題は『想い出のサマー』。LPでいうとB面の1曲目だね。夏の爽やかさが感じられ、適度なスピード感もあるアメリカンロックの名曲。メロディも素晴らしいし、これも文句なしのキラーチューン。夏に海に行くときのドライブなんかでも最高のBGMだと思うけど、アクセルの踏み込み過ぎには要注意ですね。

この曲が大好きって人は多いんじゃないかな? 夏のイメージにもピッタリハマるし、オススメですね。



07.『Kids Wanna Rock』

スピード感のあるロックンロールナンバーですね。トラディッショナルなロックンロールで全然悪くないけど、ちょっとメロディが弱い印象ですね。ライブなんかでは盛り上がるけどね。ちょいと単調なメロディ展開なのにしっかりと聴かせてくれるのはやっぱりギタープレイによる部分が大きいかもね。

08.『It's Only Love』

Tina Turner”とのデュエット曲ですね。この曲が6枚目となるシングルカットで、「Billboard Hot 100」で15位を記録してます。Tina Turner”はこの後押しもあって、ソロアルバム「Private Dancer」で大成功を収め、グラミーを4部門獲得するんだよね。(この時のグラミーは見てたなあ)

曲自体はミディアムテンポの普通のハードロック曲だけどね。Tina Turner”の歌唱もしっかりとロックしていて素晴らしいし、これだけカッコイイ男女混声Vocalでのデュエット曲は少ないし、歴史的な意義は大きいのかもしれませんね。



09.『Long Gone』

ブルージーなロックナンバーなんですけど、明るいメロディが乗っかり、ノリはいいね。悪くないけど、このアルバム内ではインパクトは薄いかな。ホーンの使い方も面白いし、味わい深いんだけど、当時はこの良さが分からずにしっかり聴けてなかったな。ここでの”Bryan Adams”の歌唱はカッコイイね。

10.『Ain't Gonna Cry』

アルバムのラストを飾るのはストレートなロックナンバー。やっぱりラスト9、10の流れは今聴いても単調かな。メロディの要素が薄いんだよね。勿論、ノリも良いし、ライブなんかでも楽しいんだろうけどさ。僕の好みではないね。ラストの破壊的なエンディングは面白いけどね。

しかし凄まじいクオリティだね。捨て曲なんて存在しないね。比較すると2,7、9,10あたりは弱めだけど、やっぱりそれ以外は全て「名曲レビュー」で取り上げても良いレベルだね。やっぱりこのアルバムは凄いね。

残念ながら、僕はこの次のアルバムの「Into the Fire」に全くハマれなくて、しばらく”Bryan Adams”とは距離を置くんだよね。

1993年リリースのベストアルバム「So Far So Good」は持っているので、そこで改めてチェックしてますね。

上記以外で僕が好きな”Bryan Adams”の曲は、『Somebody』と同系統にある、ストレートでポップなロックンロール『Can't Stop This Thing We Started(邦題:愛は止められない)』、大ヒット映画「 Robin Hood: Prince of Thieves」のテーマ曲となり、「Billboard Hot 100」で7週連続1位を記録した大ヒット曲『(Everything I Do) I Do It for You』も良いよね。世界的にも『(Everything I Do) I Do It for You』が彼の代表曲なんだろうね。





この世界的大スター”Bryan Adams”がアメリカチャートで失速していったのは未だに信じられないけどね。「永遠のロック青年」も既に56歳か・・・。もう一発、花火をブチ上げて欲しいな。

P.S.”Keith Scott”は世界で最も過小評価されているギタリストかもしれませんね。彼のギターは本当に素晴らしいですね。

Reckless
Bryan Adams
A&M
1990-10-25




ソー・ファー・ソー・グッド/ブライアン・アダムス・ベスト
ブライアン・アダムス
ユニバーサル ミュージック
2016-06-08

【名盤】 Billy Joel 「Greatest Hits Volume Ⅰ&Ⅱ」

久しぶりにアルバムレビューです。”Billy Joel”の1985年発表のベストアルバム「Greatest Hits Volume Ⅰ&Ⅱ」(邦題:ビリー・ザ・ベスト)を紹介します。

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本来アルバムレビューでベストアルバムを紹介するのは反則技だと思うのですが、オリジナルアルバムだけでは紹介しきれない至極の名曲がたっぷりあるアーティストなので、今回は敢えてメチャクチャ聴き込んだこのアルバムを紹介させて頂きます。

”Billy Joel”については説明不要のスーパースターじゃないかなと思いますが、念のため少し補足しておきますね。

彼はNY生まれで1971年に「Cold Spring Harbor」でソロ・デビューするのですが、このアルバムは、所属レコード会社による勝手な判断で録音テープの再生速度を上げられてしまい、全く別人のような歌声で発表されるという恐ろしい逸話があります。本人は勿論、このレコード会社のやり方に対して、不信感を持ち、更に不本意な内容となり、しかもヒットすることもなく、人間不信で鬱病となり、自宅に引き籠りがちになってしまうのです。

その後、”Bill Martin”と名前を変え、クラブでライブを中心に活動しますが、「Columbia Record」と契約を結び、1973年に2nd Album「Piano Man」で再デビュー。表題曲『Piano Man』がスマッシュヒットを記録し、セールス的にも成功を収めるのです。

その後もコンスタントに作品をリリースしていった彼は名作との呼び声の高い1978年発表の6th Album「52nd Street」で遂に全米1位を獲得。1978年のビルボードの年間アルバムチャートでも1位となり、グラミー賞の「最優秀アルバム賞」と「最優秀ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞」の二部門を受賞と、大成功を収めます。

その後もヒットを連発し、全世界でのレコードセールスは1億枚を超えると言われます。

僕が当時購読していた「FM Station」のラジオ雑誌では読者人気投票でずっと1位だったんですよね。それがきっかけでいつかチェックしようと思って、ようやくチェックしたのがこのベストアルバム「ビリー・ザ・ベスト」だったんですよね。

ではレビュー行きます。

<Disc 1>

01.『Piano Man』:冒頭のハーモニカから最高ですよね。メロディも素晴らしいし、シンプルなピアノを中心に構成された一切の虚飾もない、ストレートで芳醇なメロディが堪能できます。歌詞も良いよね。こんなお店、ピアノマン、自分にも欲しいな。紛うことなき名曲です。聴かずに死ねない名曲の一つと言って良いでしょう。



02.『Captain Jack』:雄大で明るくも一筋縄ではいかないメロディが楽しめる佳曲。地味だけど、味わい深いですね。

03.『The Entertainer』:カントリー風味を少し感じるリズミカルで軽快な曲。とはいえ、メロディもなかなかの出来ですよね。キーボードの音色がクセになる感じもあります。

04.『Say Goodbye to Hollywood』(邦題:さよならハリウッド):”佐野元春”さんなんかは相当影響を受けているような感じの曲ですよね。都会的な冷淡さを感じるメロディと”Billy”の熱いVoがうまく絡み合ったなかなかの仕上がりです。いやーカッコイイよね。

05.『New York State of Mind』(邦題:ニューヨークの想い):ジャジーな感じのしっとりとしたバラード。このメロディ、”Billy”の歌唱から醸し出されている哀愁がモノ凄いんですよね。いやあーこれも名曲だよね。間奏のホーンも良いよね。ブリッジの展開も素晴らしいね。大人の男は絶対に聴いておくべき曲じゃないかな。



06.『The Stranger』:最初の口笛と終わりの口笛もそうですけど、大人の哀愁を感じざるを得ない名曲ですね。でも実際の曲の本編はロックっぽいハードな流れで進行していくんですけど、途中のメロウなパートを挟んで、まロックなパートへ戻り・・・その展開も魅力的ですね。日本の1970年代のディスコブームでは本作が人気だったそうですが、当時はこういう曲で踊ってたんだね。



07.『Scenes from an Italian Restaurant』(邦題:イタリアン・レストランで):早口の畳み掛けるようなVoと軽快なサックスとピアノが心地良い佳曲ですね。ピアノソロもなかなかです。

08.『Just the Way You Are』(邦題:素顔のままで):今更、説明の必要もない、エバーグリーン的な名曲です。教科書とかに載るレベルの名曲ですよね。メロディ構成とか完璧で何も言うことがないですよね。一縷の隙もない、完璧な楽曲のひとつでしょう。



09.『Movin' Out (Anthony's Song)』:ブルージーな感じがある、カッコイイ曲ですね。サビ部分での歌唱が特徴的でハマっちゃいますね。これも文句なしの名曲、素晴らしいね。



10.『Only the Good Die Young』(邦題:若死にするのは善人だけ):軽快でキャッチーで明るくて、楽しい曲。ギター片手にサクっと演奏する感じの楽曲ですね。個人的にはこの曲結構好きなんです。



11.『She's Always a Woman』:美しいメロディで淡々と進む感じの佳曲。ちょっと和んじゃう感じです。

<Disc 2>

01. 『My Life』:こちらも名曲ですねえ。軽快なリズムと素晴らしいメロディでノリノリになっちゃう楽曲ですね。”Billy”のVoも良いよねえ。ブリッジ部分の展開もメロディ構成も素晴らしいね。こちらも聴かずに死ねないなあ。



02. 『Big Shot』:結構、重めのリズム重視の曲なんですけどね。それでも十分にキャッチーだし、サビの展開が良いフックになっているんですよね。このリフパターンは印象的で良いねえ。

03.『Honesty』:個人的には”Billy Joel”の楽曲の中では一番好きかな。もうね、”EAGLES”の『Hotel California』とか、”The Beatles”の『Hey Jude』とかと並ぶ、「世界遺産」レベルの大名曲だと思いますね。このメロディと出会って、もう30年近く経ってますけど、未だに感動できます。海外盤ではこれが外されて、『Don't Ask Me Why』が収録されているんですけど、バカじゃないって思っちゃいますね。海外のベスト盤って日本人の感覚と違うのが結構ありますけどね。なぜ、よりによって『Honesty』を外すのか、不思議???



04.『You May Be Right』(邦題:ガラスのニューヨーク):軽快で「Rock 'n' Roll」のスタンダードナンバーっぽい曲ですね。悪くないですね。

05.『It's Still Rock and Roll to Me』(邦題:ロックンロールが最高さ):こちらもタイトル通りの「Rock 'n' Roll」ナンバーですね。曲は普通っぽいけど、サックスソロが良いね。

06.『She's Got a Way』:なかなかのクオリティを持つバラードナンバーです。メロディも充実していますし、素直に良い曲だと思いますね。

07.『Pressure』:ハードなタイプの曲ですが、メロディもしっかりと効いていて、なかなかの手応えがある楽曲だと思いますね。僕は結構好きです。



08.『Allentown』:ミドルテンポのメロディアスな楽曲ですね。後半のコーラス部分がなかなか良いですね。佳曲って言ったところでしょうか。

09.『Goodnight Saigon』(邦題:グッドナイト・サイゴン~英雄達の鎮魂歌):これも沁みるねえ。邦題の「鎮魂歌」っていう言葉が分かるような分からないような・・・でも重めのバラードでサビの部分の壮大感が良いよね。

10.『Tell Her About It』(邦題:あの娘にアタック ):軽い感じのポップなアップテンポチューン。小洒落た感じがあって、爽やかな曲ですよね。ウキウキ感がありますよね。なかなかの佳曲ですね。

11. 『Uptown Girl』:CMなどでも採用されているアップテンポの名曲ですね。明るくて、爽やかでこちらも素晴らし楽曲ですね。名曲と言って良いでしょう。



12. 『The Longest Time』:ドゥーワップのフォーマットで制作されている楽曲ですね。メロディもコーラスも素晴らしくて、個人的には大好きな曲ですね。やっぱり良いね。



13.『You're Only Human (Second Wind)』:本作のために制作された新曲。ホーンとコーラスが印象的なリズミカルな楽曲ですね。サビ前のメロディも悪くないですけどね。

14. 『The Night Is Still Young』:こちらも本作のために制作された新曲です。落ち着いたムードというか、やや暗い感じの楽曲ですね。

どうですか? 聴かずに死ねないレベルの名曲が沢山あり過ぎて、凄いですよ。”Billy Joel”は名曲が多すぎて、ベストアルバムを選ぶのが妥当だと思っているんですけど、それでもモレがありそうです。

個人的にはやっぱり『Honesty』がダントツで好きです。『Piano Man』、『The Stranger』、『My Life』、『Just the Way You Are』などの芳醇な素晴らしいメロディに圧倒されますよね。

やっぱり”Billy Joel”は凄いね。

”Billy Joel”は1993年発表の「River of Dreams」以降、ライブ主体での活動となり、念願の”Elton John”との共演を果たします。私生活ではアルコール依存症、鬱病などで入院をしたり、交通事故を度々起こすなど、不安定な状態が続きます。

ポピュラー音楽からの引退を表明し、クラシック音楽の領域でアルバム「Fantasies & Delusions」をリリースしたりもしますが、2007年には久しぶりとなる新曲『All My Life』を発表し、全米No.1を記録します。


最近もライブでの活動がメインになっていますが、歴史に残るスーパースター、ポップメーカーの”Billy Joel”も御年66歳。一度ライブ行ってみたいんですよね。

ビリー・ザ・ベスト
ビリー・ジョエル
Sony Music Direct
2003-11-06







【名盤】 The Beatles 「Abbey Road」

今回のアルバムレビューは”The Beatles”の1969年発表の12th Album「Abbey Road」を紹介します。

AbbeyRoad

僕が生まれる前のアルバムを紹介するのは初めてですね。”The Beatles”との出会いはなんでしょうね。ラジオなのかな? 当時の若者向けのリスエスト系のラジオ番組でも普通に『Yesterday』とか、『Hey Jude』なども掛かっていて、ごく自然に”The Beatles”の名前を知った感じがしますね。

”The Beatles”に意識的に近づいていったのは親戚の影響ですね。僕がニューミュージックやフォーク、少し海外アーティストの音楽などに傾倒していく時期に”Stevie Wonder”や”The Beatles”が好きな、一回りくらい年上の親戚がいて、自宅に立派なオーディオセットを持っていて、LPで聴かせてもらったのかな。それで「Let It Be」のLPを借りた覚えがあります。なぜか、今も自宅にありますが・・・。(借りパクですね)

「Let It Be」が一番最初に聴いた”The Beatles”のアルバムというのは、今から考えるとなかなか凄いですが、『Let It Be』とか『The Long and Winding Road』、『Get Back』はなんとなく聴いたこともあって好きでしたね。あと『Across the Universe』も好きで、良く聴いてたなあ。

その後、レンタルCD屋で”The Beatles”のアルバムを全てレンタルしました。”The Beatles”が好きというよりは音楽の基礎を学習するような感じで集めてましたね。でも好きな曲は増え続けました。

本気で好きになったアルバムは世間一般の評価と同じになってしまいますが、「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」と本作「Abbey Road」ですね。

「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」は世界初のコンセプトアルバムとしても有名ですが、曲も粒揃いなので、1アーティスト1回のレビューの原則を破って、タイミングを見てしれっとレビューしようかなと思ってます。

60年代のダントツのスーパーヒーローで、歴史的な影響も凄いので、それくらい良いよね・・・。

じゃあレビュー行きます。

A面はメンバーがそれぞれ思い思いに楽曲を制作していて、いろんなタイプの曲が収録されています。良く言えばバラエティに富んでいる、悪く言えば散漫な感じです。でも楽曲のクオリティは高いと思います。

1曲目:『Come Together』(Lennon - McCartney)ですね。スタンダードナンバーになっているロック曲。実質的には”John Lennon”の作品ですね。リードVoも”John”です。たくさんのアーティストにカバーされている名曲ですね。格好良いリフが特徴的で聴くごとにハマっていきますね。

2曲目:『Something』(Harrison)です。これは”George Harrison”の楽曲ですね。”George Harrison”のソングライティング能力が劇的に高まっている時期で本アルバムでは準主役的な活躍ですよね。メロウなバラードで、曲の構成も素晴らしいですね。こちらも文句なしの名曲でしょう。

3曲目:『Maxwell's Silver Hammer』(Lennon - McCartney)です。”Paul McCartney”がリードVoを務めています。ここまでの楽曲と比べると少し落ちてしまう印象ですが、コミカルでポップでそれでいてメロディも美味しいし、個人的には好きな楽曲ですね。

4曲目:『Oh! Darling』(Lennon - McCartney)です。これも名曲ですね。3曲目と同様に”Paul McCartney”がリードVoを務めています。CMソングとしても度々起用されていて、誰もが知っている素晴らしい曲ですね。

5曲目:『Octopus's Garden』(Starkey)です。”Ringo Starr”がリードVoを取ってますね。”George Harrison”も作曲には協力したらしいですが、クレジットは”Starkey”のみですね。これも3曲目と同様になんてことない曲なんですけど、結構好きなんですよね。ポップでなかなか良いメロディで楽しめます。

A面ラストは6曲目:『I Want You』(Lennon - McCartney)です。”John Lennon”のリードVoで延々と主旋律がループする感じで7分超の長い曲ですし、やや滅入る感じもしますが、決して悪い曲ではないと思います。

さあ、A面もかなりの出来ですが、名盤のスタートはB面からです。

7曲目:『Here Comes the Sun』(Harrison)です。これも『Something』同様に”George Harrison”の楽曲です。これもスタンダードナンバーになってますね。爽やかで良いメロディが堪能できますね。

8曲目:『Because』(Lennon - McCartney)。荘厳で美しい旋律の中、絶望感漂う楽曲ですね。暗いけど、美しい、そんな感じですね。

9曲目:『You Never Give Me Your Money』(Lennon - McCartney)です。CMソングにもなった素晴らしいメロディの主旋律がキテますね。さすが”Paul”です。中盤以降は曲調の変化も大きく、カラフルに展開していきますが、B面のメドレーでも重要な役割を担ってますね。

10曲目:『Sun King』(Lennon - McCartney)です。ゆったりとした展開ですが、なかなか良いメロディで楽しめます。

11曲目:『Mean Mr. Mustard』(Lennon - McCartney)です。うねりのあるグルーヴィーな曲ですね。このあたりから1分強の曲が続き、なかなか1曲単位の評価は難しいですが、良い流れが出来ていますね。

12曲目:『Polythene Pam』(Lennon - McCartney)です。軽快なロックナンバーですね。このあたりの流れも好きですね。ラストにかけ盛り上がりそうで、次の曲へ行ってしまうのもなかなかの構成ですね。

13曲目:『She Came in through the Bathroom Window』(Lennon - McCartney)です。これも曲単位の評価は難しいですが、このメロディラインは結構印象に残りますね。まあ、B面メドレーは全てそうですけどね・・・。

14曲目:『Golden Slumbers』(Lennon - McCartney)です。これはメドレーがエンディングに近づいていることを示す、もの悲しいバラードで素晴らしいメロディが楽しめますね。

15曲目:『Carry That Weight』(Lennon - McCartney)です。大団円のような曲ですが、そこに:『You Never Give Me Your Money』の主旋律が乱入し、また『Carry That Weight』に戻る展開は感動的です。何度聴いてもこの展開は凄いね。
 
16曲目:『The End』(Lennon - McCartney)です。ラストを飾る曲ですが、初期に戻ったようなシンプルなロックナンバーです。大団円の後のアンコール的な位置づけですね。本作を聴いているとこのあたりでいつも終わるのが悲しくなってしまいます。

17曲目:『Her Majesty』(Lennon - McCartney)です。空白部分を挟み、隠しトラックのような感じの非常に短い曲ですね。この辺の組み立てはお洒落ですよね。

やっぱり凄いアルバムですよ。一家に1枚の必需品って感じがしますね。11月に出る世界同時発売のアルバムも買うぞ!!


Abbey Road (Dig)
Beatles
EMI
2009-09-09





【名盤】 The Beach Boys 「Pet Sounds」

今回のアルバムレビューは”The Beach Boys”の1966年発表の11th Album「Pet Sounds」を紹介します。

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”The Beach Boys”というと『サーフィンUSA』や『Kokomo』が代表曲でサーフィン&ホットロッドと呼ばれるウエストコーストロックの代名詞的なバンドです。

中心メンバーである”Brian Wilson”は当時、”The Beatles”の1965年発表の『Rubber Soul』の実験的な音楽に影響を受け、その対抗心から、ロック史上に残る名盤を完成させました。名義は”The Beach Boys”ですが、実質的には”Brian Wilson”のソロアルバムです。

出来上がった音源をメンバーに聴かせた時に、メンバーから「誰がこんなアルバムを聴くんだ? 犬か?」と言われたのがきっかけで「Pet Sounds」という表題になったという逸話は有名ですし、あまりに音楽性の違うアルバムを発表することに心配したレコード会社が同時期にベストアルバムをリリースするなど、とんでもないこともありました。

現在ではROLLING STONE誌の「Rolling Stone's 500 Greatest Albums of All Time」では”The Beatles”の「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」に次ぐ2位に選出されている名盤となりました。

ではレビューです。

1曲目『Wouldn't It Be Nice』(邦題:素敵じゃないか)。最近、映画『陽だまりの彼女』の主題歌として採用されたり、CMなんかでも使われていますので、ご存じの方も多いと思いますが、名曲ですね。これは”The Beach Boys”の名義でも全然通用する曲だと思いますが、もの悲しさがうまくミックスされているのが良いですね。

2曲目は『You Still Believe In Me』(邦題:僕を信じて)。ここから”Brian Wilson”の内省的な音世界がスタートすると言って良いでしょう。爽やかな曲なのですが、なぜかもの悲しさが残ります。

続いて『That's Not Me』。これも明るい感じの曲調なんですけど、暗さや悲しさが全面に出てきます。

『Don't Talk (Put Your Head On My Shoulder)』。これは完全に暗いですね。自閉症というか、暗闇の中で泣きながら子供が歌っているような感じですね。非常に悲しい思いになります。

5曲目は『I'm Waiting For The Day』(邦題:待ったこの日)。急に軽快なパーカッションで始まりますが、暗くなったり、明るくなったり、なんか情緒不安定な感じがする変な曲です。意味深な流れですね。

続く『Let's Go Away For A While』(邦題:少しの間)。これも暗い曲です。インストルメンタルと言っていいのかな?

そしてA面ラストの7曲目『Sloop John B』。これは”The Beach Boys”っぽいナンバーですね。良いアクセントになっていると思います。

そしてB面のスタートであり、8曲目の『God Only Knows』(邦題:神のみぞ知る)。シンプルなミドルテンポの曲ですね。彼ららしい曲調ですが、アルバム全体に通じる”もの悲しさ”が表現されていると思います。

続くは『I Know There's An Answer』(邦題:救いの道)。こちらも一見明るそうなんですけど、暗い印象ですね。

そして10曲目『Here Today』。少し曲調が変わりますが、悲しいメロディが心を打ちます。

11曲目の『I Just Wasn't Made For These Times』(邦題:駄目な僕)。こちらは更に悲しさが募るような曲ですね。良いメロディなんですが、悲しすぎて、そこまで好きになれないかな。良い曲なんですけどね。

タイトルトラックの『Pet Sounds』。B面は非常に内省的で暗い展開が続きましたが、少し明るさを取り戻した感じです。ヘンテコ? 実験的な演奏が不気味なんですけどね。

ラストは『Caroline, No』。ここで悲しさが極まる感じです。バックに流れる何の音でしょうか、『ポワーン』という音が更に悲しさを際立たせている感じです。車のクラクションと走行音で終了しますが、後に残るのはもの悲しさや寂しさです。レクイエムみたいな感じですね。

僕は『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』が世界最高のコンセプトアルバムだなと思っていましたが、『Pet Sounds』を聴いてからはこちらに軍配を上げますね。それだけコンセプチュアルでトータルでのメッセージが強いアルバムだと思います。改めて曲単位でレビューするのが空しい感じすらしました。

若い音楽ファンからすると音源の古くささが若干ネックになりそうですが、そのコンセプトアルバムの完成度、1曲1曲の持つ力を感じて欲しいです。

40周年の豪華盤もリリースされていますが、アウトトラックもなかなか良い出来ですよ。

ペット・サウンズ
ザ・ビーチ・ボーイズ
ユニバーサルミュージック
2012-07-25

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